OPPOが日本に参入してから約一年半。
RシリーズとかReno 10xを発売するも鳴かず飛ばずだったOPPOが、CMに指原を採用してブランド名がレノではなくリノだということをアピールしながらReno Aで快進撃を続けている。
今回はOPPOが日本で脚光を浴びるきっかけを作ったReno Aをレビューしたい。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
OPPO Reno Aは全部入り
OPPO Reno Aの特長は下記。
- 実売3.7万円の手頃な価格
- 6.4インチ有機ELディスプレイ
- そこそこの処理能力(Snapdragon710)
- 画面内指紋認証
- IPX7防水
- おサイフ
- クローンアプリ対応
- DSDS対応
- そこそこのカメラ
Reno Aは実売3.7万円とは思えないとんでもないコスパが魅力。
待望の「おサイフ × SIMフリー」というだけでもありがたいのに、有機EL、IP68防水、DSDS、画面内指紋認証からCPU性能まで抜かりが無い。
圧倒的な安さで話題を呼んだスマホといえば3万円で購入できる中国XiaomiのMi 9Tが浮かぶんだけど、Reno AはMi 9Tに唯一足りなかった防水とおサイフを補った日本版コスパモンスターだ。
OPPO Reno A丁度良いスペック
OPPO Reno Aのスペックは下記。
ディスプレイ | 6.4(有機EL) |
解像度 | 2340x1080 |
CPU | Snapdragon710 |
メモリ | 6 |
ストレージ | 64 |
バッテリー | 3600 |
セキュリティ | 指紋/顔 |
おサイフ | 〇 |
防水 | IPX7 |
DSDS | ○ |
重量 | 169 |
サイズ | 75.4x158.4x7.8 |
Snapdragon710/6ギガメモリ
Reno AはSnapdragon710と6ギガメモリを搭載している。Snapdragon710はミドルハイエンドCPUにはなるんだけど、一般的なミドルハイエンドスマホが採用する600番台と比較して性能が高い。メモリは個人的には4ギガもあれば十分だと思うけど6ギガも搭載した。
Antutuベンチマーク19万点
Reno AのAntutuベンチマークの計測結果は192793点。
ガジェマガで過去に計測したスマホと比較すると下記(バージョン8)
- iPhone11 512586(Apple A13)
- ROG Phone 2 487983(Snapdragon855+)
- Mi 9 431470(Snapdragon855)
- Mate 20 Pro 355915(Kirin980)
- Mi Note 10 254844(Snapdragon730G)
- Mi 9T 254457(Snapdragon730)
- OPPO Reno A 192793(Snapdragon710)
Reno Aは最新3Dゲームは難しいけど、ブラウジングとかSNS利用が一般的なライトユーザーであれば不満を感じない程度のスペックを有する。
実使用15時間以上のバッテリー
Reno Aのバッテリーは3600mAh。
残念ながらPC Mark for Androidでの計測が上手くいかなかったから実際の使用時間を計測することはできなかったんだけど、バッテリー容量と処理能力の関係からMi 9以上は持つと予想できる。
Mi 9の計測結果が下記(Mi 9はSnapdragon855で3600mAhバッテリー)
PCMark for Androidは100%から20%になるまでの計測だから、0%までなら15時間使える計算になる。過去のガジェマガで計測した他のスマホとの比較は下記。
- ZenFone 6 18時間20分
- ROG Phone II 15時間21分
- Mi Note 10 14時間27分以上
- Mi 9T 14時間27分
- UMIDIGI S3 Pro 13時間45分
- OPPO Reno A 12時間3分以上
- Mi 9 12時間3分
- Mate 20 Pro 11時間21分
- Alldcube M8 4時間47分
実使用時間で12時間持てば丸一日は使えるからこれくらいあればバッテリーは問題にならない。
Reno Aはバッテリー容量が少ないこともあって6.4インチスマホとしては172グラムと軽いのも嬉しい。
カタログスペックの169グラムより3グラム重いけどそれでも十分軽い。
OPPO Reno Aの丁度良い外観
Reno Aはさすが中国大手だけあって安いのに外観も良い。中国の勢いが止まらない。
背面はガラス製。光の反射によって縦に筋が入る加工が美しい。
OPPO Reno Aはおサイフケータイに対応
真ん中には待望のおサイフケータイ対応のFelicaマークが刻印されてる。
背面のカメラはデュアルレンズではあるけど、片方は背景ボケに使われる被写界深度計測カメラだから写真撮影に使えるのは一つ。
上面はノイズキャンセリングマイクのみ。
右側面は電源ボタン。緑のアクセントがかっこいい。
底面にはType-Cの充電端子、イヤホンジャック、マイク、スピーカーが並ぶ。防水なのにイヤホンジャックがある。俺は完全独立型イヤホンに移行したから使わない。
左側面には音量ボタンとSIMスロットがある。
OPPO Reno AはDSDSに対応
SIMスロットはDSDS対応で、2枚目はMicroSDカードとの排他式。
背面はラウンド形状を採用していて手に馴染んで持ちやすい。
前面はティア―ノッチを採用した有機ELディスプレイを搭載する。
大きさは今最も主流の6.4インチ。
OPPO Reno Aは画面の情報量が多い
6.1インチのiPhone11、同じく6.4インチのMate 20 Proと比較するとこんな感じ。
6.4インチは片手で持てるギリギリのサイズだけど、その分一画面に表示できる情報量が多いのが嬉しい。
OPPO Reno Aは画面内指紋センサーを搭載
ディスプレイの下部には画面内指紋センサーを搭載。精度はMi 9とかROG Phone IIとかその他大勢の画面内指紋センサー搭載スマホと同じ。
フロントカメラの上には受話口を配置する。ステレオスピーカーとしては使えない。
OPPO Reno Aの最低限のカメラ
ここからはOPPO Reno Aのカメラ画質を検証する。
Reno AのカメラUIは下記。1×ボタンをタップすることで2×に変更できるけどデジタルズームだから意味はない。
カメラ画質の比較対象はいつも通り未だにスマホカメラで最高クラスに位置する俺のメインスマホMate 20 Proと比較する。
当然Mate 20 Proの方が綺麗なんだけど、3.7万円で買えるReno Aがどこまで戦えるのかを見ていく。作例は全てAIアシストオンの無加工撮って出し。
明るい写真の比較
あいにくの曇り空ということもあって差が無い。露出の調整はReno Aの方が明るい傾向。
明るい写真は差が無い。Mate 20 Proの方が少し緑色が濃い程度。
夜景写真比較
ここからは夜に撮影した写真を比較する。
Mate 20 Proに比べてReno Aは全体的にノイズ多めでぼんやり。右下のタイルも消えかかっている。更に空の黒が明るすぎるしひとつひとつのライトがぼんやりしていてメリハリが無い。全体の色味も緑が強くておかしい。
暗めの写真はセンサーサイズの差がもろに出る。Mate 20 Proは全体を明るく写せているのに対して、Reno Aは左下の光が足りないエリアが極端に暗い。露出のバランスは良い。
Reno Aは空の暗さに引っ張られて露出が明るすぎる傾向で、看板とか駅構内が白飛びしている。
Reno Aカメラ総評
3.7万円で買えるスマホに何を期待してんだって話ではあるんだけど、カメラは値段なりで良くはない。
昼間の写真は普通だけど夜景写真は露出のバランスが微妙だったり色味が悪かったりで微妙。
カメラに関しては3万円でトリプルレンズで色味も自然なXiaomiのMi 9Tの方が良いしP30 liteの方が良さそう。
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Reno Aはあくまでコスパと全部入りの付加価値が売り。カメラに期待して買うスマホではない。
OPPO Reno Aはおサイフに対応
Reno Aは格安のSIMフリースマホとしては待望のおサイフケータイに対応する。
Reno AならSuicaの定期券だって購入できるし、モバイルSuica特急券で格安で新幹線チケットを買うことも可能。
更に、AndroidのおサイフケータイはiPhoneと違って全種類に対応するからあらゆるニーズに応えてくれるのが嬉しい。
OPPO Reno AはDSDSに対応
Reno AはDSDSに対応しているからSIMカードを2枚入れて2番号での運用が可能。
DSDSを駆使すれば格安SIM+Chat WiFi100ギガデータで月4,000円という使い方も可能。
Chat WiFiの詳細を解説した記事は下記。
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Reno Aは保護シートとケースも同封
Reno Aは最初から液晶保護シートが貼り付けられた状態で届くから別途保護シートを買う必要が無い。
更に高品質な乳白色のラバーケースも同封。親切仕様が嬉しい。
ラバーケースを付けても重量は193グラムとまだまだ軽い。
OPPO Reno Aはクローンアプリに対応
OPPO Reno Aは本来一つのスマホに一つしかインストールできないアプリのクローンに対応しているから、仕事とプライベートでLINEアカウントを使い分けることができる。
ちなみにこの機能はHuawei、ASUS、Galaxy、Xiaomiの多くのスマホでも対応している。
Reno Aは貴重なおサイフ、DSDS対応スマホ
Reno Aは前評判通り3.7万円なのに付加価値もりもりの超ハイコスパスマホだった。
改めてReno Aの付加価値をまとめると下記。
- おサイフ
- DSDS
- SIMフリー
- クローンアプリ
- IPX7防水
実はおサイフとDSDSに対応しているスマホは日本市場に4つしかないんだけど、Reno Aはその中で最も性能が高く最も値段が安い。
Reno Aは今まではどれだけお金を払っても手に入らなかったおサイフとDSDSを両立する。
Reno Aの投入が市場に与えるインパクトは3.7万円という価格以上に大きい。
今後他社のスマホがおサイフとDSDS搭載で追随することを切に願う。
Reno AのライバルはAQUOS sense 3 Plus
Reno A以外にはAQUOS sense 3 plusもおサイフ、DSDSに対応しているけど、スペックの割りに値段が高くバッテリー持ち以外に強みが無い。Reno Aの方がおすすめ。
OPPO Reno A | AQUOS sense 3 plus | |
ディスプレイ | 6.4(有機EL) | 6 |
解像度 | 2340x1080 | 2220x1080 |
CPU | Snapdragon710 | Snapdragon636 |
メモリ | 6 | 6 |
ストレージ | 64/128 | 128 |
バッテリー | 3600 | 4000 |
セキュリティ | 指紋/顔 | 指紋/顔 |
おサイフ | 〇 | 〇 |
防水 | IPX7 | IPX8 |
DSDS | ○ | ○ |
重量 | 169 | 175 |
サイズ | 75.4x158.4x7.8 | 75x160x8.7 |
最も人におすすめしやすいスマホ
Reno Aは防水とおサイフ対応でライトユーザーのニーズをしっかり抑えつつ、そこそこのCPUとDSDS、クローンアプリ、有機ELで玄人も唸らせる圧倒的な手堅さが魅力のスマホだった。
カメラとスペックに拘りたい人にはおすすめできないけど、俺みたいなスマホギークは少数派。
Reno Aは価格の安さも含めて限りなく最大公約数に近いスマホでありながら完成度も高くて、そら売れるわなって感じだった。
つまりReno Aの購入を迷ってこの記事に辿りついたなら、その選択は間違ってないから購入すればいいと思う。
俺は今後スマホの購入で相談されたらめんどくさいからReno A一択で押し通すことにする。
セットで安く購入できる格安SIM
スマホ単体より安く買える格安SIMは下記。
セットで安く買える格安SIM