ガジェマガの中の人は交通手段としては自転車を使っている。
今回2年ぶりにタイヤとチューブを交換したから手順を解説する。
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クリンチャータイヤの寿命
俺が乗っているのはドッペルギャンガーのコントレイルをフレーム以外フルカスタムしたロードバイクなんだけど、タイヤは快適に乗るために700(一般的な大きさ)×23C(凄く細い)のクリンチャー(溝がない)タイヤを使っている。
街乗りにしか使ってないからスピードを出すわけではないんだけど、スピードを出せるタイヤはやっぱり軽くて、立ち乗りせずに坂道を登れる。
一般的にクリンチャータイヤの寿命は3000キロまたは約1年と言われてるんだけど、俺は一日平均10キロも乗らないし危ない乗り方もしないから気にしてなかった。
とはいえ2年も経っててひび割れが目立ってきたから安全の為に交換することにした。
自分で交換するメリット
自分で自転車を整備するメリットは多い。
工賃が浮く
まず自分でやるから工賃がかからない。大手の自転車屋さんの工賃がざっとこんな感じなんだけど、この金額が浮く。
- カインズホーム 前輪1000円、後輪1500円
- サイクルベース朝日 前輪1200円、後輪2100円
- イオン 前輪1296円、後輪1944円
- ケイヨーD2 前輪1000円、後輪1500円
- ロイヤルホームセンター 前輪1000円、後輪1500円
- ドンキサイクル 前輪1200円、後輪1700円
- イトーヨーカドー 前輪1800円、後輪2500円
これはタイヤ交換の工賃だから、チューブを交換する場合は更に工賃がかかる。
安くパーツを購入できる
自転車屋さんでやってもらう場合はパーツも現地で買わないといけないんだけど高い。自分でやるならアマゾンですべて安く揃えられる。
しかも自転車の工具なんて安いから、工賃代で工具が購入できてしまう。
今回のタイヤ交換にかかった費用は前後タイヤで5000円とチューブ2本で1000円、リムテープが2本で700円だから、7,000円以内に収まっている。
自転車屋さんならパーツ代だけで10,000円を超えてくる。
いつでもできる
これが一番大きい。自転車屋さんは空いてても21時までのところが多いんだけど、なかなか営業時間内に持っていけない。
自分でやるなら好きなタイミングでテレビでも見ながらできるから気楽なんだ。
しかも自分で整備しているから細かい不具合はすぐに直せる。
自転車はバイクや車と違って軽い。ちょっと大きなプラモデルみたいなもんで、大した工具が無くても簡単に人力で整備できてしまうのが魅力だ。
ホイール・タイヤの向きはある?
タイヤ交換の時に困るのがホイールとタイヤの前後が分かりにくいことなんだけど、厳密には向きはある。
ただ、逆で取り付けても機能的には変わらないから安心してほしい。
タイヤの向きはメーカーロゴが右側にあるのが正しい。
俺はPanaracerタイヤなんだけど、このロゴが
自転車の右側から見えるように取り付ける。
ホイールの向きは後輪はギアが右側にある関係で決まるから、後輪のシャフト部のロゴの向きに前輪も合わせる。
用意するもの
購入パーツ
まず交換パーツを全て購入する。
- タイヤ
- チューブ
- リムテープ
工具
工具は一度購入してしまえば使い続けることができるから無いものは買ってしまおう。
- タイヤレバー
- 空気入れ
- グリス
- 割りばし
全体の手順
まずは全体の流れを確認してほしい。
- ブレーキの解放・クイックリリース外し
- ホイールの取り外し・空気抜き
- タイヤ・チューブ取り外し
- リムテープ取り外し
- リムテープ・タイヤ取り付け
- チューブ取り付け
- 空気入れ・微調整
- ブレーキ調整
作業するにあたってメンテナンススタンドがある人はそれを使おう。俺はない。
ない人は自転車をさかさまに置けばできる。
ブレーキ・クイックリリースの解放
俺はクロスバイクをロードバイクに改造したからVブレーキなんだけど、ロードバイクの人も仕組みはそれほど変わらない。
ホイールに直前まで迫っているブレーキを
解放する。これは手でできる。ブレーキワイヤーがきつい人は六角スパナでワイヤーを緩めよう。
次にホイールをフレームに固定しているクイックリリースを解放する。これも手でできる。
クイックリリース式じゃない人はスパナを使って外そう。スパナ式のホイールは安物で坂道がしんどいので、1万円程度のホイールに買い替えてしまおう。ホイールの交換はびっくりするくらい坂道が楽になるからおすすめだ。
ホイールの取り外し・空気抜き
クイックリリースが外せたら引っ張るだけでホイールを外せる。実は街中にとめてある自転車のホイールは超簡単に盗めてしまう。
ホイールが取り外せたら空気を抜く。バルブのネジを緩めて指で押せば空気が抜ける。
タイヤがべこんべこんになる。
タイヤ・チューブ取り外し
ここからはタイヤレバーを使ってタイヤをホイールから取り外す。
ベコンベコンになったタイヤを指で押すと切れ目が見える
ここにタイヤレバーの先端をひっかける。
こんな感じで引っ掛けて
レバーを下げるとテコの原理でタイヤをホイールから外せる。タイヤが戻らないようにレバーはスポークに引っ掛ける。
同じように3か所ぐらいやってやるとタイヤが抜ける。抜けたところは戻らないのでレバーを抜いて、抜けてないところに差し込んでを一周分繰り返す。
抜けた。チューブもタイヤとくっついてしまって外れないから一緒に抜いた。
次にホイールの内側にあるリムテープを外す。この青いのがリムテープだ。
ホイールに傷をつけないように割りばしをねじ込んで外す。
リムテープはホイールに構造上発生する穴を塞いで中のチューブが破裂しないようにサポートするパーツだ。
リムテープ・タイヤ取り付け
ホイールが裸になったら次に新品のパーツを取り付けていく。
外した時と同じように割りばしを使って取り付ける。バルブ穴の位置合わせを忘れないように気を付けたい。
次に新品のタイヤを外して、メーカーのロゴが右になる向きで左半分を取り付ける。
バルブが見つけやすくなるからメーカー名はバルブ位置に合わせるのが一般的だ。
後半は手だと硬いのでタイヤレバーを使ってテコの原理で押し込む。
前輪ホイールの前後は?
前輪ホイールは前後で違いがないから気にしなくていいんだけど、一応判断基準はある。
後輪ホイールには右側にギアがついているから前後が簡単にわかるんだけど、後輪ホイールのシャフトを見るとロゴなどがかいてある。
そのロゴの向きを合わせることで前輪ホイールの前後も確認することができる。
ホイールの前後がわかればタイヤのメーカーロゴを右側になるよう合わせることでタイヤの前後も決まる。
チューブ取り付け
タイヤの左半分を取り付けられたらチューブを取り付ける。
チューブはふにゃふにゃの状態だと扱いにくいから
少し空気を入れてやると作業がしやすい。
まず少し空気を入れたチューブのバルブをホイールに取り付ける。
そこからタイヤに添わせるように内側に手で押し込む。あとで微調整するからここはかなり適当でいい。
次にタイヤレバーを使ってタイヤの右半分をチューブごと押し込んでいく。
硬いからテコの原理で押し込んでいくと何とかタイヤとチューブがホイールに収まる。
空気入れ・微調整
タイヤとチューブがホイールに収まったらとりあえず1気圧ほど空気を入れてみる。
タイヤを揉みながら一周見てみて、中でチューブが噛んでいる場所を探す。
それっぽいところを見つけたら空気を抜く。
噛んでいた場所をチェックすると収まりきっていないチューブが見つかる。このまま満タンまで空気を入れるとパンクする可能性がある。
タイヤレバーでチューブを適当にタイヤの内側に押し込む。
もう一度空気を入れてみて、抜いてみてを繰り返す。何度か空気の出し入れをしているうちに自然にチューブが収まってくれるから微調整は神経質にならなくていい。
大丈夫そうならテスト走行の為に5気圧くらい入れてみて完成。
ホイール取り付け
自転車に取り付ける前に、せっかくここまで外したんだからグリスアップしておこう。
まず濡れたタオルで泥を綺麗にふき取る。
グリスを塗り込む。目的は滑りをよくすることと錆を止めることだから適当でいい。
フレームにホイールを取り付けて完成。命にかかわるところだからホイールは強めに取り付けよう。
ブレーキ調整
ブレーキ調整してから、軽くテスト走行してみて問題なさそうなら適正な空気圧を入れよう。
適正な空気圧は細いタイヤほど高くなる。俺はいつも7気圧を目安にしている。
まとめ
最後にタイヤ交換の注意点をまとめる
- 前輪ホイールの前後はシャフトのロゴの向きを後輪に合わせる
- タイヤのメーカーロゴが右側
- メーカーロゴはバルブの上
- チューブに少し空気を入れた状態で取り付ける
タイヤの取り付けが思った以上に硬くて一番の難所になると思うけど、タイヤレバーを駆使すれば意外と簡単にできる。適当にやってもいくらでも取り返しがつくからやってみてほしい。
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今回購入したパーツ
ホイールはWH-RS21を使っています。
バイク日本一周まとめ
2019年4月にガジェマガで独立して、それを機にバイクで日本半周してきたのでその様子を記事とYoutubeにまとめています。
パナレーサー(Panaracer) クリンチャー タイヤ [700×23C] クローザープラス F723-CLSP-B ブラック (ロードバイク クロスバイク/ロードレース 通勤 ツーリング用)