7月2日に発売された日本SIMフリー市場の革命児Mi 11 Lite 5Gの余りのコスパの高さは既に各所で話題になっているんだけど、俺も例に漏れずに発売日に入手しているからレビューしたい。
一身に背負った期待に応えられる代物なのか、果たして弱点はないのかを検証していく。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
Mi 11 Lite 5Gの特徴
Mi 11 Lite 5Gの特徴は何といってもデュアルSIMでおサイフにも対応した数少ないスマホであることなんだ。遂にあのXiaomiがSIMフリースマホでもおサイフに対応してくれた。俺は嬉しい。
もちろんそれだけじゃなく、Xiaomiらしい値段からは考えられないカタログスペックに仕上がっている。特徴はざっと下記。
- 6.55インチ90Hz有機ELディスプレイ
- Snapdragon780G
- トリプルカメラ(標準、超広角、マクロ)
- デュアルスピーカー対応
- IP53防水防塵
- おサイフ対応
- SIMフリーデュアルSIM
- 5G対応
- 43,800円
え、こんなに付加価値ついてていいの?他のSIMフリースマホの存在意義はどうなるの?と言いたい気持ちはわかる。俺も同じ気持ちだし他社メーカーも同じ気持ちだと思う。
Mi 11 Lite 5Gの詳細なスペック
Mi 11 Lite 5Gの詳細なスペックは下記。参考に同じおサイフ搭載のライバルスマホReno 5Aと比較する。
Mi 11 Lite 5G | Reno 5A | |
ディスプレイ | 6.55(90Hz有機EL) | 6.5(90Hz) |
解像度 | 2400x1080 | 2400x1080 |
CPU | Snapdragon780G | Snapdragon765G |
メモリ | 6 | 6 |
ストレージ | 128 | 128 |
バッテリー | 4250 | 4000 |
セキュリティ | 指紋/顔 | 指紋/顔 |
おサイフ | 〇 | 〇 |
防水 | IP53 | IP68 |
デュアルSIM | 〇 | 〇 |
重量 | 159 | 182 |
サイズ | 75.7 x 160.5 x 6.8 | 74.6 x 162 x 8.2 |
価格 | 43,800円 | 39,000円 |
Mi 11 Lite 5Gはたった43,800円なのに90Hzの有機ELで処理能力も高くて5GのデュアルSIMにも対応している上に驚くほど軽い。なんだこいつ無敵か。
Snapdragon780G/6ギガメモリ
注目すべきはSnapdragon780Gの圧倒的な処理能力で、そのAntutuベンチマークスコアは約52万点とマジでやばい。ミドルハイエンドとは名ばかりでどうみてもハイエンドの処理能力を誇るのが強み。
参考に過去のガジェマガの計測結果と比較すると下記。
- moto g100 664795(Snapdragon870)
- Galaxy Note20 Ultra 644423(Snapdragon865+)
- Mi 11 Lite 5G 519539(Snapdragon780G)
- Mi 9 500624(Snapdragon855)
- Reno 5A 376881(Snapdragon765G)
- Redmi Note 10 Pro 343568(Snapdragon732G)
- AQUOS sense 4 282575(Snapdragon720G)
既に2年前のハイエンドCPUであるSnapdragon855を超えてしまった。同価格帯のReno 5Aと比べても処理能力が圧倒的。これをほぼ同じ値段で出してくるんだからどうかしてるぜ!
ちなみにAntutuベンチマークを走らせるとかなり熱は持つけど、2回連続で計測してもスコアが落ちることはなかった。しっかり排熱できてるっぽい。
Mi 11 Lite 5Gは14時間46分バッテリー
Mi 11 Lite 5Gはハイエンド並のスペックをたった159グラムのボディに凝縮したスマホなんだけど、その分バッテリー持ちは短め。
実際にPC Mark for Androidで計測した結果は100%から20%になるまでに11時間19分だった(輝度50%、音量50%、90Hz)。
過去のガジェマガの計測結果と比較すると下記。
- iPad Pro 11(2020) 34時間44分(動画計測)
- AQUOS sense 4 26時間12分
- Redmi Note 9S 22.8時間(Youtube計測)
- iPhone11 20時間(Youtube計測)
- ZenFone 6 18時間20分
- iPhone12 18時間8分(Youtube計測)
- moto g100 17時間59分(90Hz)
- Redmi Note 10 Pro 16時間57分(60Hz)
- ROG Phone II 15時間21分(120Hz)
- ZenFone 7 Pro 14時間31分(90Hz)
- Mi Note 10 14時間27分以上(Youtube計測)
- Mi 9T 14時間27分
- UMIDIGI S3 Pro 13時間45分
- iQOO Neo 3 13時間9分(144Hz)
- Mi 11 Lite 5G 12時間49分(60Hz)
- Redmi Note 10 Pro 12時間12分(120Hz)
- OPPO Reno A 12時間3分以上(Youtube計測)
- Mi 9 12時間3分
- Mate 20 Pro 11時間21分
- Mi 11 Lite 5G 11時間19分(90Hz)
- OnePlus 8 Pro 10時間31分(120Hz)
- 新型iPhoneSE 10時間(Youtube計測)
- UMIDIGI S5 Pro 9時間45分
- Galaxy Note20 Ultra 9時間35分
- Mi 10 9時間29分
- Alldcube M8 4時間47分
これは俺が現在メインスマホとして使っているGalaxy Note20 Ultraよりも少し長い程度。ギリギリ2日持ちできるかどうかぐらいの水準でハイエンド並にバッテリーが持たない。
ちなみに60Hzで計測すると12時間49分と1.2倍程度まで伸びた。充電できなさそうな日は60Hzで運用するのもありかもしれない。
4250mAh/159グラム
Mi 11 Lite 5Gはハイエンド並の処理能力とバッテリー持ちを実現しているのに159グラムとボディは超軽い。この軽さに4250mAhものバッテリーを搭載しているのは驚き。
Mi 11 Lite 5Gはその薄さも売りにしていて、iPhoneとかReno 5Aと比較しても手にもってはっきりとわかるくらい薄い。
バッテリー持ちと軽さはトレードオフではあるけど、約15時間もバッテリーが持つなら1日はなんとかなる。その意味でMi 11 Lite 5Gのバランスはかなり高い次元でまとまってると思う。
Mi 11 Lite 5Gの超薄型ボディ
Mi 11 Lite 5Gの背面は最近のスマホではおなじみのすりガラス製でトイレの手洗い場の石。手に持ってもさらさらしてるし指紋も目立たないしで質感はかなりいい。
背面上部には標準、広角、マクロのトリプルレンズを搭載していて、
その隣には念願のおサイフマークが付いている。
遂にXiaomiがおサイフに対応した。
背面下部には5Gに対応することを示すマークがついている。
側面はアルミ?っぽくてとても43,800円のスマホには見えない。
インターフェースは上面に家電リモコン用の赤外線と、ノイズキャンセリング用のマイク、
右側面は音量ボタンと電源ボタンを搭載する。
この電源ボタンは物理の指紋センサーも兼ねていて、その反応速度は爆速。
底面にはスピーカーとType-C充電端子、マイク、SIMスロットを搭載する。
SIMスロットはSIMカードとMicroSDカードの排他式でしかも裏表式。こんなSIMスロット初めて見た。
左側面にはなにも無し。
前面にはパンチホール搭載の6.55インチの90Hz有機ELディスプレイを搭載する。
最近のスマホはほとんどが有機ELディスプレイでありがたみを失いつつあるけどいい時代になったなと思う。
もちろんいつも通り液晶保護フィルムも貼り付け済み。助かる。
画面上部の受話口はスピーカーも兼ねていて
デュアルスピーカーでメディアを楽しめるのも嬉しい。
しかもディスプレイは有機ELだから視野角も広く発色も良い。
ただ、iPhone12とかGalaxy Nofote20 Ultraと比べると若干色合いが悪い気はする。けど誤差の範囲。十分に綺麗。
ディスプレイサイズは最近はやりの6.7インチほど大きくなく、iPhone12の6.1インチより大きいかなり丁度いいサイズだと思う。
しかもボディ全体が薄いから6.1インチのiPhone12よりも軽い。片手で持つのも楽々。
さらにリフレッシュレート90Hzだから画面はぬるぬる。全体的なハードの完成度は完全にハイエンドで、ミドルハイエンド感はない。
Mi 11 Lite 5Gのバランスのいいカメラ
ここからはMi 11 Lite 5Gのカメラ画質を比較検証していく。繰り返しになるけどMi 11 Lite 5Gのカメラ構成は下記。
- 800万画素超広角カメラ
- 6400万画素標準カメラ
- 500万画素マクロカメラ
カメラ画質はいつも通りスマホ市場最高クラスである俺のメインスマホGalaxy Note20 Ultraと比較する。
写真はAIアシストオンで構えて撮影するだけのJpeg撮って出し。
標準カメラ比較
Mi 11 Lite 5Gの方が全体的に明るく、緑を鮮やかに写した。
逆光。Galaxy Note20 Ultraの方が全体的に明るく写した。Mi 11 Lite 5Gは日が差していないかのような眠い写真になった。
曇り空は驚くほど色合いが違う。Mi 11 Lite 5Gのほうが明るく仕上げた。ただ、コントラストが高く空以外はGalaxyよりも暗く仕上げた。
夜景。ぱっと見の印象は互角。どちらも色合いと露出のバランスが良くてレベルが高い。
ただ、拡大するとGalaxy Note20 Ultraの方が圧倒的に鮮明に撮れてる。Mi 11 Lite 5Gはノイズが多く細部がざらつく。
夜空の写真はMi 11 Lite 5Gの方が空がしっかり黒くメリハリが効いていて好印象。Galaxy Note20 Ultraはちょっと明るすぎる。
超低照度での撮影。Galaxy Note20 Ultraが持ち前のセンサーサイズで暗くてもくっきり写せるのに対して、Mi 11 Lite 5GはISO感度を上げることでなんとか喰らいついた。おかげでノイズは多いけどぱっと見はほとんど違いが無いのが凄い。
とはいえ拡大してしまうとその差は歴然で、Mi 11 Lite 5Gは細部が完全につぶれてる。Galaxy Note20 Ultraはさすがのセンサーサイズだった。
超広角カメラ比較
ここからは超広角カメラの写真を比較する。
曇り空の色合いの傾向は標準カメラと同じ。Galaxyが青く、Mi 11 Lite 5Gは目で見た印象に近い。好印象なのはGalaxy。
逆光。Galaxy Note20 Ultraの画角の広さが際立つ。Mi 11 Lite 5Gは木陰が少し暗すぎる一方で、Galaxy Note20 UltraはHDRが効いていて全体的に明るく好印象に仕上げた。Mi 11 Lite 5Gはちょっとコントラストが高め。
曇り空。色と画角が違う程度でほぼ同じ。
どちらも超レベルが高い。看板の白飛びも少ないし空も暗い。ぱっと見の印象は同じ。Mi 11 Lite 5Gすごい。
Mi 11 Lite 5Gは少し暗め。コントラストが高いから暗い所はより暗く写す傾向。メリハリは効いてるけどこれはちょっと全体的に暗すぎる。
夜空の写真はGalaxy Note20 Ultraが明るすぎるのに対して、Mi 11 Lite 5Gは若干暗すぎる印象。一長一短ではあるけど、メリハリが効いてるMi 11 Lite 5Gの方が好印象。ただ青の着色が強いのは少し不自然で好みがわかれる。
拡大するとMi 11 Lite 5Gはシャープを強く、コントラストを高く加工していることがよくわかる。
マクロ撮影
マクロ撮影レンズはこんなにも寄れる。
使う機会があるかは不明。
Mi 11 Lite 5Gのカメラは失敗がない
XiaomiスマホのカメラはRedmi Note 10 Proで驚くほど進化していたから期待はしていたけど、Mi 11 Lite 5Gは期待通り。マジでどんな構図でも大きく外すことがなく、常に80点以上を出す最強に弱点のないカメラに仕上がっていた。
特に多くのスマホで露出が暴走する夜空の写真もきっちり抑えられるのはかつてのHuaweiが再来したかのよう。
ソフトウェア調整の精度はGalaxy Note20 Ultraよりも高い気がする。
もちろんセンサーサイズは小さいからどうしても細部は弱く、拡大するとノイズが目立ってしまうし、
Xiaomiもそれをわかっているからこそ高いシャープとコントラストでごまかして綺麗に見せる努力をしているんだと思う。
ただ、スマホカメラで撮影した写真をここまで拡大する機会があるかは疑問。
悪く言うとMi 11 Lite 5Gの写真はハリボテではあるけど、スマホのディスプレイで見る限りGalaxy Note20 Ultraと鮮明さで大きく差がつくことがなく必要十分。
その意味でこの手法は功を奏していて、小さいセンサーサイズながらパっと見の印象をよくすることに成功していて、遅かれ早かれセンサーサイズが大きいXiaomiのハイエンドスマホが登場すれば日本でも最強スマホカメラの座を獲得するであろう完成度だった。
Mi 11 Lite 5Gは付加価値ありすぎ
Xiaomiのスマホでは毎度のことではあるけど、Mi 11 Lite 5Gも例にもれず付加価値が多すぎてやばい。
具体的には下記。
- ツインアプリ機能
- セカンドスペース機能
- 家電リモコン機能
- 電源ボタンでのジェスチャーショートカット
- おサイフ
マジで多い。防水と無線充電以外のすべてが入っていると言ってしまっていい。これはやばい。
ツインアプリ機能
おなじみのSNSアプリを複製できる機能。2番号でLINEアカウントを2つ作れるから仕事とプライベートの別管理に役立つ。複製できるアプリはLINEに限らず多岐に渡る。使い道は無限大。
セカンドスペース機能
ロック解除の際の指紋によって全く別のスマホとして扱う機能。この機能を使えばメインスペースでLINEを2つ、セカンドスペースでLINEを1つの合計3つの管理も可能。しかもセカンドスペースへの通知はメインスペースに表示することも表示しないこともできる。
子供にスマホを渡すときもセカンドスペースならデータを削除される危険性がなく安心できる。
セカンドスペース機能の詳細を解説した記事は下記。
-
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家電リモコン機能
赤外線を搭載するMi 11 Lite 5Gならではの機能ではあるけど、Mi 11 Lite 5Gにはあらかじめ専用アプリがインストールされているから、それを使えば家中の家電製品をスマホだけで操作が可能。
アプリの起動がめんどくさいから意外に使わない機能ではあるけど、いざという時に助かる。
電源ボタンでのジェスチャーショートカット
Mi 11 Lite 5Gの電源ボタンは指紋センサーも兼ねているからタッチにも対応する。つまりこのボタンでロック解除ができるだけでなく、電源ボタンを押したりタップしたりの動作にアプリの起動を割り当てることが可能。
グーグルアシスタントを起動したりカメラを起動したりライトをオンにしたりと痒いところに手が届くのが感動的。
オサイフ対応
そして今回の目玉となるのがおサイフ機能で、これで改札も通れるしコンビニ払いも可能。Suicaだって楽天EdyだってIDだって使えてしまう。しゅごい。。。
Mi 11 Lite 5Gの惜しいところ
じゃあデメリットはないの?と問われるとない。「死角はありません、無敵です」状態。こんなスマホは初めてかもしれない。
ただ、しいてケチをつけるならという意味で、デメリットというほどではないけど惜しいところをまとめると下記。
- 熱を持ちやすい
- バッテリー持ちが悪い
- 無線充電に非対応
熱を持ちやすい
スペックが高いスマホの宿命として熱を持ちやすい傾向があるんだけど、Mi 11 Lite 5Gは本体が薄いからより熱を感じやすい仕様。
だから何?といわれると別になんでもない。処理能力も落ちない。気になる人は気になるかな程度。
バッテリー持ちが悪い
これも難癖に近い。15時間バッテリーが持てばとりあえず1日は余裕。ハイエンドスマホと同じ水準だから問題はない。それ以上に超軽いし薄い魅力が上回る。
何なら30W充電器が最初から同封されていて、たった1時間で0%から100%までの充電も可能。気になる人は気になるかな程度。
防水、無線充電に非対応
カタログ通り。Mi 11 Lite 5GはIP53防水と浸水には耐えられないし、無線充電にも対応してない。
文句をつけられるとしてらここくらいしかない。気になる人は気になるかな程度。俺は気になる。
2021年7月時点で最強の選択肢
色々言ってきたけどMi 11 Lite 5Gは前評判通り最強だった。というかモンスターすぎる。
改めてMi 11 Lite 5Gの付加価値をまとめると下記。
- Antutu52万点の高い処理能力
- 159グラムの薄くて軽すぎる本体
- 14時間使えて、1時間で満タンになるバッテリー
- 有機ELで90Hzの綺麗なディスプレイ
- 失敗しない最強のカメラ
- メディアを楽しめるデュアルスピーカー
- ツインアプリ
- セカンドスペース
- 赤外線リモコン機能
- おサイフ
これだけの要素を詰め込んでたったの43,800円はどうかしてるぜ!
43,800円以下のどのスマホと比較してもMi 11 Lite 5Gを選ぶべきだし、何なら10万円以下のスマホと比較してもMi 11 Lite 5Gを選ぶべき。
ついに心からiPhoneSEよりもおすすめできるAndroidスマホが登場した。なんなら動画性能を除けばiPhone12よりも総合的なバランスでは上。
Xiaomiの原価率95%方針は伊達じゃない。飛ぶ鳥を落とす勢いで成長していて数を売れるXiaomiだからこそ実現できる代物。圧倒的な品質と価格を武器にするMi 11 Lite 5Gは全てスマホを過去にしてしまうマジモンの化け物だった。
購入を迷っている人も迷っていない人もスマホに詳しい人もよくわからない人も全員が買っていいし、絶対に後悔しない。老若男女に手放しでおすすめできる最強のスマホ、それがMi 11 Lite 5Gだ。
OCNモバイルONEでセール中
そんなMi 11 Lite 5GはOCNモバイルONEで現在2万円で購入できるセール中で、争奪戦がやばい。
43,800円でもありえないコスパなのに、20,000円は頭おかしいとしか思えない。在庫があればラッキー状態だから購入を検討している人はあきらめずに毎日チェックするのがおすすめ。
というか普通にAmazonで43,800円で買っても後悔しないからそっちでもいいと思う。