ガジェマガではスマホだけじゃなくてパソコンも買わないと情報格差で相対的に馬鹿になると繰り返してるんだけど、その主張に対してタブレットじゃダメなんですか?とモンスター仕分け人から指摘されることが多い。
確かにYoutubeを見るともはやノートパソコンはいらない!とか、タブレットだけで仕事が完結♪的な動画が多数あるんだけど、初心者に勘違いしてほしくないのは、それはあくまでメインパソコンありきの上級者向けの話ということなんだ。
ということで今回はパソコン難民がタブレットに流れる事態を重く見た俺が、「一台目はタブレットじゃダメなんです」という理由を解説する。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
【結論】iPadは制約が多いから無理
一番最初に結論をまとめると、iPadはiPad OS 13にアップデートすることでサブパソコンくらいの役割を果たせるようにはなったけど、
- 重要アプリが全て簡易版で操作の幅が狭いこと
- 拡張性が低く汎用性が低いこと
の2点から、1台目のパソコンにするのは無理。
但し、既にメインパソコンを保有していて、iPadにできないことを理解した上であくまで簡易的なパソコンとして使い分けられるのであればアリ。という結論になる。
iPadはあくまでも最強のタブレットであって、パソコンとしてパソコンに勝てるデバイスではない。
iPadは最強のタブレット
現在のタブレット市場はiPadが独走していてAndroidは瀕死状態ではあるんだけど俺はそのシェアに異論はない。
世にあるAndroidタブレットは正直劣化iPadでしかないから安い意外に買う理由が無い。例えAndroid派だろうとWindows派だろうとタブレットに関しては問答無用でiPadを購入してほしい。それくらいiPadの完成度は群を抜いている。
iPad Pro 2020はコスパが良い
しかも新しく発売されたiPad Pro 2020は最安モデルで10万円を切る破格なんだ。10万は高いだろアホかよって言いたい気持ちわかるんだけど、iPad Pro 2020のハードウェアの仕上がりは10万円でも安いと思えるほど。
今回はiPadのハードウェア的なコスパには触れないけど、10万が無理って人は4万円のiPad10.2を買ってもOK。Type-C端子かLightning端子かの違いはあるけど機能的にはほぼ同じ。
最悪俺が使ってる中古iPad Air 2でも良いんだけど、こちらはペンシルも使えないから注意。
iPadはコンテンツ消費ならパソコン以上
繰り返しになるけど、iPadはコンテンツ消費に限定すればパソコンを凌駕する。
詳しくは「スマホがあってもパソコンを購入した方が良い理由【情報格差が広がる】」記事でも解説しているんだけど、
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スマホがあってもパソコンを購入した方が良い理由【情報格差が広がる】
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iPadは
- 雑誌のように見れる一枚板の形状
- ピンポイントな情報取得に特化した優秀なアプリ群
のお陰で、ウェブブラウジング、動画鑑賞、読書、各種アプリでの情報取得効率はパソコンを上回る。
iPadはパソコンと共存できるし、パソコンを持っていたとしてもiPadを買うのは全然あり。
タブレットとパソコンは別物
上でiPadはハードウェアもソフトウェアも最強と言ったけど、それはあくまでもタブレットとしては、という意味なんだ。
そもそもタブレットとパソコンを分ける最大の違いはそのOSで、タブレットはあくまでもコンテンツの消費に特化している。
その違いを理解しているならiPadが最適解になるけど、パソコンのつもりでタブレットを買うと出来ないことが多くて後悔する。
iPadはiPad OSで進化
とはいえiPadはiPad OS 13で大幅に進化したのも事実。
今まで多くの意識高い系スタバ難民がiPadをパソコンとして活用しようと不便に耐えてきたんだけど、iPadはアップデートの度にその要望に応え続けている。
特に最新のiPad OS 13は遂にマウスをサポートしたり、
同じアプリの2画面表示に対応したりファイルのドラッグ&ドロップができるようになったりと急速なパソコン化を果たした。
俺が使っているiPad Air 2もiPad OS 13のサポート対象だったからアップデートしたんだけど驚くほど使いやすい。
正直こき下ろすつもりだったけど、サブパソコンとしてなら使えると言わざるを得ない。悔しい。
Youtuberの主張に隠れる前提
それでも俺は1台目のパソコンにiPadはおすすめしない。
なぜならYoutuberがよく言うライトユーザーならiPadでも十分という主張には
- パソコンとタブレットの違いを理解した上で
- タブレットで出来る作業に限定すれば
という2つの前提が隠れているからなんだ。
つまりなにも知らない初心者がパソコンとしてタブレットを購入するのとは全く意味が違う。
iPadアプリはあくまで簡易版
今やiPadにもパソコン専用だった多くのアプリがリリースされている。とはいえiPadでも使えるアプリはあくまで簡易版でしかない。
つまり機能が大幅カットされていて、iPad版だと出来ないことが多数ある。
例えばChromeアプリなら
- ブックマックバーが使えなかったり
- タブの一括削除ができなかったり
- デベロッパーツールが無かったり
と細かい不満が多い。
iPadの簡易版アプリはいつか詰む
実際最初に使うのがiPad版なら違和感は感じないかもしれないけど、パソコン版より作業効率が落ちるのは避けられないし、iPadだけを使っているとそれに気付けない。
この他にもiPadにはOfficeとかLightroomとかiMovieとかのパソコンと同じアプリが多数リリースされているんだけど、その多くが簡易版でパソコン版より機能が少ない。
もちろん簡易版アプリでもライトな利用なら問題ないけど、完全版でしか使えない機能が必要になった瞬間に詰むし、完全版を使わないとその機能に気付くこともできない。
iPadは拡張性が低い
iPadはProになってType-C端子を搭載したことでType-Cハブ経由で外部機器を接続できるようになったんだけど、現在まともに使えるのはあくまでも外部SSDとかSDカードとかのストレージのみ。
例えば大画面で作業するための外部ディスプレイを接続しても一部のアプリがサポートするのみでデュアルディスプレイにはならないし、外部マイクとか電子リーダーとかの特殊なUSB機器は使えない。
もちろんiPadのみで作業するとか、外部マイクは使わないというなら良いんだけど、いつ必要に迫られるかわからない。
更に、政府とか大学が発行するニッチなアプリ・ソフトほどWindowsにしか対応していないから緊急時に弱い。
iPadはコンテンツ消費+αのデバイス
実は今回の記事はもっと具体的にiPadの欠点を色々指摘するつもりで書き始めたんだけど、検証してみると思っている以上にiPad OS 13であれこれ出来てしまって困った。
それくらいiPad OS 13はよくできてる。正直サブパソコンとしてならなんとか使えそうだし、今買うならクロームブックよりiPadでいいんじゃないかと思える完成度だった。
とはいえあらゆるアプリの機能が少なく、拡張性も低いiPadをメインパソコンとして使うのは暴挙であることに変わりは無く、それを理解しているかどうかで「iPadはパソコンになる」の定義は大幅に変わる。
あくまでメインのパソコンがあるという前提の下で、その一部を賄うという特殊な形であればiPadはサブパソコンになれる。
Windowsなら我慢せずに全て出来る
iPadの検証をしてみて、iPad OS 13は凄いけど、やっぱり世の中は全てWindowsで作られてるんだなぁと思った。
結局あらゆる外部機器とソフトウェアはWindows向けで、iPadとかMacで出来ないことはあってもWindowsで出来ないことは無い。
ブログ更新とかのブラウザベースでの作業とか用途を限定すればiPadでもギリギリ耐えられるんだけど、そこまでして制約があるiPadを活用するくらいなら最初から全てが出来るWindowsを使う方が遥かに楽だし賢い。パソコンが欲しいなら大人しくiPadよりもノートパソコンを買うべき。
iPadに価値を与える最強アプリ
じゃあiPadって実際どうなのって話だけど、上でも書いているようにiPadはタブレットとしてはハードウェアもソフトウェアも最強。
個人的には下記の用途だけで十分元は取れると思ってる。
- dマガジン(月額400円)
- アマゾンプライム(月額500円)
- Kindle
- ブラウジング
- Youtube
特にdマガジンはiPadのためにあるようなアプリで、400円という安すぎる価格設定を考えると雑誌を読む人なら一瞬で元が取れる超優良アプリなんだ。
そこに今回サブパソコンとしての機能も加わったんだからiPadは完成度極めすぎ。
2014年に発売された俺のiPad Air 2ですらアップデート対象だったし、やっぱりタブレットはiPad一択だなという思いが強まった。
パソコンを既に保有している人に関してはiPadは普通におすすめ。
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