2020年のPixelシリーズはマジで似たようなスマホばかり連発しすぎ。名前もそっくりだし全部ミドルハイエンドだし区別がつかん。ということで自分の理解を深めるために2020年に発売されたPixel 4a、Pixel 4a 5G、Pixel 5の違いをまとめる。この記事を読めばもうPixelは怖くない。
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Pixelシリーズとは
PixelシリーズとはAndroid OSを開発するグーグル謹製のスマートフォンで、iPhoneに対抗して開発されたはずがいまいち掴みどころもなく鳴かず飛ばずの状況が続いている悲劇のスマホシリーズなんだ。
売りとしては夜景に強いグーグルカメラなんだけど、それ以外はマジで普通。
むしろお値段がちょっと高くてコスパ微妙じゃね?ってのが今までの総評で、真面目で優しい男性がいまいち魅力に欠けてモテない感覚に似てる。
そんなPixelシリーズもいよいよ5作目が発売されることになったんだけど、2020年のPixelシリーズは2019年の廉価版となるPixel 4aとか、それに5Gを載せたPixel 4a 5Gとか、最新版のPixel 5とかが発売されていて混沌を極めている。マジで似たようなスマホ出しすぎ。
Pixel 4a、Pixel 4a 5G、Pixel 5の違い
まず2020年に発売されたPixelシリーズのスペック比較は下記。
Pixel 4a | Pixel 4a 5G | Pixel 5 | |
ディスプレイ | 5.81(有機EL) | 6.24(有機EL) | 6(90Hz有機EL) |
解像度 | 2340x1080 | 2340x1080 | 2340x1080 |
CPU | Snapdragon730G | Snapdragon765G | Snapdragon765G |
メモリ | 6 | 6 | 8 |
ストレージ | 128 | 128 | 128 |
バッテリー | 3140 | 3885 | 4080(Qi) |
セキュリティ | 指紋 | 指紋 | 指紋 |
おサイフ | ○ | ○ | ○ |
防水 | × | × | IPX8 |
デュアルSIM | △(eSIM) | △(eSIM) | △(eSIM) |
重量 | 143 | 168 | 151 |
サイズ | 69.4×144×8.2 | 74.0x153.9x8.2 | 70.4x144.7x8 |
価格 | 42,900 | 60,500 | 74,800 |
注目したいのはシリーズすべてがほぼ同じ大きさ、重さでスペックまで似通っているということなんだ。こんなに出す必要ある?って気はするけど、天才集団のグーグル様が3機種出すと決めたんだからそこに意味はあるはず。
で、ざっくり違いをまとめた表が下記。
Pixel 4a | Pixel 4a 5G | Pixel 5 | |
処理能力 | × | △ | △ |
5G対応 | × | ○ | ○ |
デュアルカメラ | × | ○ | ○ |
防水 | × | × | IPX8 |
無線充電 | × | × | ○ |
ディスプレイ | 60Hz | 60Hz | 90Hz |
価格 | ○ | △ | × |
Pixel 5はさすが74,800円もする最上位モデルだけあって付加価値はもりもり。逆に最下位モデルのPixel 4aは付加価値一切なしで処理能力も最低限だけど値段は安いという構成だった。
Pixelシリーズの処理能力の違い
まずPixelシリーズの処理能力の違いについて、具体的には下記。
Pixel 4a | Pixel 4a 5G | Pixel 5 | |
CPU | Snapdragon730G | Snapdragon765G | Snapdragon765G |
メモリ | 6 | 6 | 8 |
CPUはSnapdragon730GとSnapdragon765Gの2種類で、一見同じくらいに見えるんだけど、実はこの2つは同じミドルハイエンドCPUでも処理能力が全然違う。具体的には下記。
- Snapdragon730G Antutu22万点
- Snapdragon765G Antutu30万点
過去にガジェマガで計測した結果と比較すると下記。
- Galaxy Note20 Ultra 610047(Snapdragon865+)
- iQOO Neo 3 595801(Snapdragon865)
- OnePlus 8 Pro 575059(Snapdragon865)
- Mi 10 574721(Snapdragon865)
- iPhone11 508410(Apple A13)
- ROG Phone 2 487983(Snapdragon855+)
- Mi 9 431470(Snapdragon855)
- iPhoneSE 430946(Apple A13)
- Mate 20 Pro 355915(Kirin980)
- Pixel 4a 5G、Pixel 5 300000(Snapdragon765G)
- UMIDIGI S5 Pro 291584(Helio G90T)
- Mi Note 10 254844(Snapdragon730G)
- Mi 9T 254457(Snapdragon730)
- Redmi Note 9S 253459(Snapdragon720G)
- Pixel 4a 220000(Snapdragon730G)
- OPPO Reno A 192793(Snapdragon710)
Pixel 4a 5GとPixel 5は2年前のハイエンドスマホに匹敵しないぐらいの処理能力を誇るのに対して、Pixel 4aはミドルハイエンドスマホの中でも低め。
これだけ処理能力が違うと実際の操作感にも差が出るし、アプリを複数入れた際の鈍化にも影響する。処理能力を重視する人は上位モデルがおすすめ。
Pixelシリーズのカメラの違い
Pixel 4a | Pixel 4a 5G | Pixel 5 | |
デュアルカメラ | × | ○ | ○ |
Pixelシリーズといえば夜景に強いカメラが売りなんだけど、今回遂に待望の超広角カメラが追加されることになった。
但し、超広角カメラを搭載するのはPixel 5、Pixel 4a 5Gの上位2モデルのみ。また、この2モデルのカメラユニットは全く同じものらしく、画質も同じ。
Pixel 4aはシングルカメラ
対してPixel 4aのカメラはPixel 4に搭載されていた、標準、望遠カメラのうちの標準カメラだけが搭載された。
ガジェマガでは繰り返し書いているんだけど、超広角カメラの使いやすさはピカイチで、撮影できる写真のバリエーションが大幅に増える。写真が好きならスマホの広角カメラは絶対に欲しい。
Pixel 5の売りは細かな付加価値
Pixel 4a 5G | Pixel 5 | |
防水 | × | IPX8 |
無線充電 | × | ○ |
ディスプレイ | 60Hz | 90Hz |
価格 | 60,500円 | 74,800円 |
最下位モデルと他モデルの違いが大きいのに対してPixel 4a 5GとPixel 5の差は思っている以上に少なくて違いは付加価値と価格のみ。使用感は全く同じだから、自分にとって必要な機能があるかが選択の分かれ目になる。
Pixel 5はPixel 4a 5Gと比較して、IPX8防水、無線充電、90Hzディスプレイに対応して14,300円高くなる。
Pixel 2020モデルは全部微妙
さて今回2020年に発売されるPixelシリーズの違いをまとめて果たしてどれが最も買いなのかを判断しようと思ったんだけど、全てを見比べた結果、どれも中途半端でどれもいらないというのが俺の結論だった。
Pixel 4aはスペック低すぎ
というのもPixel 4aは値段が安いのは良いけどスペックが低すぎ。ライトユーザーとかコンパクトスマホを求めるユーザーなら良いかもしれないけど、スマホの処理能力に拘る俺にとってAnttuuスコア22万点はストレスで死ぬ。防水、無線充電の付加価値に対応していないのも人を選びすぎる。Pixel 4aは妥協に次ぐ妥協を求められるスマホだった。
Pixel 4a 5Gは付加価値なさすぎ
一方Pixel 4a 5Gは処理能力が上がってデュアルカメラになるのに価格はPixel 5より14,300円も安いバランス型で、これが買いかのように見えるんだけど、逆に14,300円足すだけでIPX8防水と無線充電と90Hzに対応するなら絶対Pixel 5を選んだ方が将来的に幸せになれる。
Pixel 5がPixel 4a 5Gの存在価値を潰してしまっていた。
Pixel 5は価格が高すぎ
やっと答えが出た。Pixel 4a 5Gに13,500円足すだけで防水、無線充電、90Hzに対応するPixel 5が手に入るならこれがファイナルアンサーだ。処理能力は高いしデュアルカメラだし不満がない。ように見えるんだけど、それはあくまでこの3機種で比較した場合の話。
冷静にPixel 5を俯瞰してみると74,800円でAntutu30万点の微妙すぎるスマホでしかない。それなら1万円2万円を足してiPhone11を買うなり2万円引いてiPhoneSEを購入した方が遥かにマシだった。
PixelはiPhoneの咬ませ犬
2020年のPixelシリーズはそれぞれが足を引っ張りあうことでどれも微妙という結論になる最悪のバランスに仕上がっていた。Pixel 4aだけだったころは理想のコンパクトスマホが登場したかもしれないとテンションが上がったんだけど、無駄な選択肢が増えたことで最初に発売されたPixel 4aまで一緒に価値が落ちた印象だった。
Pixelシリーズは単純にコスパが悪い
問題は上位モデルになるほど性能対価格のコスパが悪化することで、これが例えばPixel 5だけは10万円のハイエンドスマホなら処理能力で選ぶPixel 4a、Pixel 4a 5Gとヘビーユーザー向けのPixel 5という形で差別化できた。
現状のPixelシリーズはこっちを立てればあっちが立たず、あっちを立てればこっちが立たずで、それならもういっそiPhoneでよくね?ってなる状況だった。
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なぜあの天才グーグルがこんな微妙なラインナップを用意したのか俺には全く理解できないけど、しいていうなら微妙な違いで多数のスマホを発売して研究実験のようにデータを採ることで来たるPixel 6に備える捨て年なんじゃないかと思った。真意は不明。
ということでPixelを購入したいなら唯一無二のサイズ間でありながら価格も安いPixel 4aがおすすめで、それ以降のモデルはまだ発売してないけどなかったことにしていいんじゃないかと思う。
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