体が痛い。というのはガジェマガでも既に何度も書いているんだけどこれは中年病。中年以降の体の痛みは永遠の宿敵(とも)のようなもので、どこも体が痛くない中年なんてこの世にいない。
だから問題ない。ともにもいかず、体の痛みは明らかに生産性の低下に繋がるんだ。無いに越したことはないし、軽いに越したことはない。
そして痛みの原因は体の歪みで、歪みの原因は普段の姿勢。だから痛みの改善には姿勢の改善しかない。ここまでは間違いない。だからなんとかしたい。
そこで俺思いついた。マウスを左手で使えばいいんじゃね?と。ということで「SlimBlade Pro」という超キモいマウスを購入したからレビューする。
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2024年11月4日追記:一年使って再評価しました
一年使用して設定を詰め、外部アプリを導入したことでようやく手に馴染み、現在は過去最高のマウスかもしれない気がしています。
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とはいえこちらの記事も購入後1カ月での本音であることに間違いはないので参考にしてもらえると嬉しいです。
人はきっと利き手を使いすぎている
最近40前後の人と会話する機会が何度かあっての気付きなんだけど多分人間の体の歪みは蓄積し続ける。
というのも20前後の頃の俺も姿勢は悪かったんだ。でもどこも痛くなかった。それが年を重ねるにつれて体の痛む部位が増え続けている。
これは日々の悪い姿勢で徐々に体が歪むことによって各筋肉と間接が限界を迎え始める年齢が30前後で、以降悪化の一途を辿って限界を迎える部位が増えた結果なんだと思う。
だから40前後は若干体と顔が曲がってる人が多いし、70前後では腰とか背中が曲がってる人が多い。そしてそれを防ぐには日々姿勢を矯正して歪みを戻す努力をするしかないんだと思う。
日本一周で右腕を酷使しすぎた
ところが俺はというとあまりにも右手を酷使しすぎている。思えば肩の痛みが明確に悪化し始めたのは日本一周前半戦の途中からで、鬼の動画編集62本ノックと連日のバイクの運転によってひたすらに右手右腕右肩を酷使しすぎたことが原因。これは間違いない。
じゃあ今の俺はどうかというとマウスは右手、スマホは右手、バイクも右手ということでやっぱり右手ばかりを酷使している。
でも仕事だからしょうがないぢゃん。そう言い訳し続けた結果がこのザマ。永遠に肩が痛い。本当に改善したいなら何かを根本的に変えるしかない。そうだ。マウスを左手に切り替えよう。
ここまでが左手用マウス購入の流れ。
ProFitErgoVirticalは最高のマウス
ところでお前最近変なマウス買ってなかった?と覚えてくれている人もいるかもしれない。確かに買った。
日本一周にも持って行ってたし無茶苦茶気に入ってるし、なんなら生産終了で手に入らなくなる前に予備用の白をもう一個買ってたりする。
それぐらいLOVE。Pro Fit Ergo Virticalは人生最高のマウスでもうこれ以外のマウスは考えられない。
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Kensingtonはなぜこんな最高のマウスを生産終了したのかを教えてほしい。そして反省して再販してほしいし、なんなら左手用も発売してほしい。
ただ、上でも書いているように俺が出会った人生最高のマウスPro Fit Ergo Virticalは右手専用なんだ。
こんなに使いやすいのに、左手では使うことができない。
これってトリビアなりませんか?という声に応えるかのようなマウスが今回購入した「SlimBlade Pro」だったという話。
Pro Fit Ergo Virticalを諦めるのはマジで断腸の重い。でも痛み無くして成長は無い、と聞いている。
SlimBlade Proは利き手を選ばない独自構造
SlimBlade Proの最大の特徴はなんてったってその形で、ぱっと見ではこれがなんなのかすらわからない。
上からは勇者の縦、横から見るとはぐれメタルのような意味不明な形をしているんだ。もはやマウスの原型を留めていない。
この形状のお陰でSlimBlade Proは利き手を選ばず操作ができるというからくり。右手でも左手でもOK。
SlimBlade Proは55mmの超巨大ボールを採用
更にSlimBlade Proはボールの大きさも独特。マウス操作をするためのボールの大きさは55mmと一般のトラックボールの34mmと比較しても圧倒的にでかい。
このボールの大きさによってマウス操作がしやすい!とか繊細な操作ができる!とは特に思わない。この辺りはシンプルに慣れだと思う。
但しボールが大きい方が初心者には多分楽。ということでトラックボールマウスのデビューには良いのかもしれない。わけもない。誰もわざわざこんなマウスは選ばない。
だから良し悪しは不明。ただボールがでかいだけ。
SlimBlade Proは4ボタンの8操作が可能
もちろん左手操作に対応したマウスは探せばいくらでもあるし、なんなら普通のマウスだって左側に置けば左手マウスになる。
但しSlimBlade Proは「左手でも操作可能な」「多ボタン操作に対応した」「トラックボールマウス」という意味ではほぼ唯一無二。
もちろんこんな変な形のマウスに需要があるわけもなく、マウスとしても16,000円と超絶高いんだけど、背に腹。仕事道具。体は資本。という多すぎる言い訳の前では意味を為さなかった。
SlimBlade Proの操作方法は超独特
SlimBlade Proは形状だけでなくその操作方法も独特。具体的には下記。
- 3本指でボールを操作
- 4本指で4つのボタン操作
- 2本指で4つの同時押し操作
- ボールを回してスクロールを操作
3本指でボールを操作
このSlimBlade Proを使いこなすには全ての指が必要になる。まず一番重要なトラックボールは人差し指、中指、薬指3本の腹で操作する。
やってみるとわかるけどこの3本を動きは横移動が得意な代わりに縦移動は若干苦手。まだ2週間だから慣れでどこまで改善できるかに期待してる。
4本指で4つのボタン操作
次に4つある平面ボタンはの操作には親指、人差し指、薬指、小指を使う。
2本指で4つの同時押し操作
これら4つの平面ボタンは隣あったボタンの同時押しによって別の操作も可能。
ボタン4つと同時押しの組み合わせ4つの合計8操作に対応する。
ボールを回してスクロールを操作
更にスクロールは超独特で、このボールを横に回す構造。
写真ではわかりやすいように中指と親指を使ってるけど、普段はマウス操作をする人差し指、中指、薬指の3本のまま自然にスクロールもしている。
独自アプリ「Kensington Works」で自由に設定可能
これら8つのボタン操作とかスクロールの速度、ポインタの速度は「Kensington Works」という独自アプリで自由に設定が可能。
以前使っていたProFitErgoVirticalの9ボタンには一歩及ばないけど、8ボタン操作ができれば十分効率的なパソコン操作はできる。
これが俺が左手マウスとしてSlimBlade Proを選んだ理由だった。
SlimBlade Proは3デバイスへの接続が可能
このSlimBlade Proは最近のマウスでは一般的ではあるけど下記3方法でのデバイス接続が可能。
- USBレシーバー接続
- 有線接続
- Bluetooth接続
切り替えもスイッチ一つだから非常に楽。
左手ショートカットは右手に変更済み
ところでマウスを左に置くと普段左手で使う「コピー」「ペースト」「切り取り」「全選択」「戻す」「保存」とかのショートカットをどうするかが課題になるけど、俺は既にマイクロソフト公式アプリ「PowerToys」の「Keyboard Manager」で再割り当て済み。
今必死にブラインドタッチでショートカットを実行できるように訓練しているところ。人生は勉強や!
SlimBlade Proの3つの欠点
そんな完ぺきに見える、というか全然完ぺきに見えないただの変態マウスであるSlimBlade Proはそれなりに欠点も抱えていたりする。それが下記。
- クリックが軽すぎる
- 同時押し操作がシビアすぎる
- 操作をマウス内に記憶できない
クリックが軽すぎる
SlimeBlade Proの平面4つボタンはクリック感が軽すぎ。ほんの少し触れただけでクリックとして反応するから誤反応が連発する。
もちろんクリック感なんてものは長期間使えば慣れるんだろうけど他のマウスと比較して軽すぎ。
SlimBlade Proに慣れてしまうと他のマウスをクリックできなくなりそうで怖い。
同時押し操作がシビアすぎる
俺がSlimBlade Proを選んだ理由は同時押し操作も含めて8つの操作を登録できるからと上でも書いたんだけど、これが思ってる以上にタイミングがシビア。
下二つボタンの同時押しは自然にできる。
横二つの同時押しも真ん中を押すことでなんとか対応できるようになった。
但し上二つはマジで無理。俺は諦めた。
結果操作できる項目が8から7に減った。うんこ。
というかタイミングがマジでシビアすぎのむずすぎ。Kensingtonの社員がテストしてるのか謎だし、上二つボタンの同時押しを使いこなしている人がいるのかも謎。
あとなんなら右下ボタンと左上ボタン、左下ボタンと右上ボタンの組み合わせも作ってよかった。それなら最大10までの操作に対応できた。
SlimBlade Proは色々と詰めが甘いというかいまいち製品への愛が足りない。
操作をマウス内に記憶できない
ほとんどのマウスがそうではあるけど、せっかく設定したカスタマイズ設定をマウス内に保管することができない。
Slim Blade Proに関しても3つのデバイスで使うなら3つのデバイスそれぞれでボタンカスタマイズの設定が必要。
つまりセキュリティが強固で独自アプリのインストールが禁止されている職場のパソコンとかだとゴミと化す。
この辺りもせっかくの多ボタンマウスを活かしきれていなくて惜しい。やっぱり愛が足りない。
誰にもお勧めしない訳あり用マウス
総じてKensington SlimBlade Proは良くも悪くもなく、価格を考えると微妙で特に誰にもお勧めできない謎マウスというのが俺の結論。
左利きの人、右手が忙しすぎる人、左手を活用して脳を活性化したい人は挑戦してみてもいいかもしれない。
とはいえそれでもSlimBlade Proを選ぶ動機としては弱い。SlimBlade Proを買うべき人の条件は上でも書いた通り、
- 左手でも操作可能な
- 多ボタン操作に対応した
- トラックボールマウス
を使いたいという限られたニーズを抱える人に限られる。
俺みたいな訳ありで背に腹な人が最悪の手段として選ぶならありかもしれない程度のマウスで、普通の人は普通のマウスを普通に使えばいいと思う。
何度も書くけど俺は体が痛い。
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【Pro Fit Ergo Verticalレビュー】便利なクジラ型マウス
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2024年9月18日追記:メインマウス化
結局体の健康の為に左手マウスのSlimBlade Proをメインマウスにしたからこのマウスでの詳細設定も載せておく。設定は下記。
アプリ起動、フォルダ起動の短縮
- 「戻る」
- 「閉じる(Ctrl + W)」
- 「仮想デスクトップへ移動」
- 「仮想デスクトップへアプリと共に移動」
- 「アプリ切り替え(Alt + Tab)」
- 「Windowの移動(Windows + →)」
- 「Windowの移動(Windows + ←)」
- 「Windowの移動(Windows + →)」
- 「Windowの移動(Windows + ←)」
- 「Dフォルダを開く」
- 「Windowの移動(Windows + ←)」
- 「CLaunchの起動」
- 「CLaunchアプリの選択」
ショートカット割り当ての解説は下記記事参照。
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【X-Mouse Button Control】あらゆるマウスをカスタマイズ可能
Windowsのマウスカーソル動かすのめんどくさいなー手元のマウスで全部操作できたら楽なのになーと模索し続けること早10年。 今まで多ボタンマウス利用とか「かざぐるマウス」とか「Sylpy Horn」 ...
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X-Mouse Button Controlの設定は下記。
公式アプリKengington Worksの設定は下記。
健康大切。