世界に衝撃を与えた最強コスパスマホMi 9の登場から2年。世界的なブランドに成長して日本への進出も果たしたXiaomiのフラッグシップスマホ「Mi 11」が今年も発売される。
果たしてMi 11は最強コスパスマホMi 9の再来となるか、それともMi 10と同じように取り柄の無いスマホに終わるのかは未知数。ということでMi 11の詳細を確認していきたい。
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世界初のSnapdragon888搭載スマホ
毎度のことではあるけどMi 11も例にもれず最新のCPUとなるSnapdragon888を搭載する。
とはいえMi 10は世界初と言いながらGalaxy S20に先を越された過去があるんだけど、Mi 11は発表と発売を例年より早めて既に発売されているから今度こそ世界初。
Snapdragon888は省電力、省コスト
Snapdragon888はSnapdragon865+の後継となる最新のSoCで、Snapdragon865で外部搭載だったモデムが統合されたことで、より低価格、省電力になったらしい。
事前にSnapdragon865と比較した性能向上は下記。
- CPU性能が25%向上
- GPU性能が35%向上
今のSnapdragon865ですら全く不満が無いのにそこから更に25%以上も性能が向上してしまう。
こんな性能を何に使えばいいのかは不明だけど、低コスト化+省電力化は素直に嬉しいからOK。
Mi 11のスペック
Mi 11のスペックは下記。参考にMi 10と比較する。
Mi 11 | Mi 10 | |
ディスプレイ | 6.81(120Hz有機EL) | 6.67(90Hz有機EL) |
解像度 | 3200x1440 | 2340×1080 |
CPU | Snapdragon888 | Snapdragon865 |
メモリ | 8/12 | 8/12 |
ストレージ | 128/256 | 128/256 |
バッテリー | 4600(Qi) | 4780(Qi) |
セキュリティ | 指紋/顔 | 指紋/顔 |
おサイフ | × | × |
防水 | × | ○ |
デュアルSIM | ○ | × |
重量 | 196 | 208 |
サイズ | 76.4x163.4x8.06 | 74.8x162.6x9.0 |
Mi 10からの進化点はCPU、リフレッシュレート、画面解像度、重量の4点。フラッグシップモデルらしく尖ってるところはなく無難な進化で手堅くまとめてきた。
Snapdragon888/8・12ギガメモリ
繰り返しになるけど最大の売りはSnapdragon888を搭載していることで、Mi 11はiPhone12のA14チップをも上回る最強の性能を誇る。
更にメモリは最低で8ギガと超大容量。メモリ馬鹿食いのGoogle Chromeも快適に使える。
Antutuベンチマーク74万点
リーク情報によるとSnapdragon888のAntutuベンチマークは74万点と過去最高。過去のガジェマガの計測結果と比較すると下記。
- Mi 11 740000(Snapdragon888)
- ZenFone 7 Pro 637099(Snapdragon865+)
- Galaxy Note20 Ultra 610047(Snapdragon865+)
- iQOO Neo 3 595801(Snapdragon865)
- OnePlus 8 Pro 575059(Snapdragon865)
- Mi 10 574721(Snapdragon865)
- iPhone12 560751(Apple A14)
- iPhone11 508410(Apple A13)
- ROG Phone 2 487983(Snapdragon855+)
- Mi 9 431470(Snapdragon855)
- iPhoneSE 430946(Apple A13)
- Mate 20 Pro 355915(Kirin980)
- UMIDIGI S5 Pro 291584(Helio G90T)
- Mi Note 10 254844(Snapdragon730G)
- Mi 9T 254457(Snapdragon730)
- Redmi Note 9S 253459(Snapdragon720G)
- OPPO Reno A 192793(Snapdragon710)
Snapdragon865+の63万点、iPhone12の57万点と比較しても圧倒的で用途は不明だけど力こそパワー。
4600mAhバッテリー/196グラム
Mi 11のバッテリー容量は4600mAhで、Mi 10の4780mAhを微妙に下回る。
一方Mi 10のバッテリー持ちは11時間51分とSnapdragon865搭載スマホとしては普通。過去のガジェマガの計測結果が下記(数値は0.8がけ)
- Redmi Note 9S 22.8時間(Youtube計測)
- iPhone11 20時間(Youtube計測)
- ZenFone 6 18時間20分
- iPhone12 18時間8分
- ROG Phone II 15時間21分(120Hz)
- ZenFone 7 Pro 14時間31分(90Hz)
- Mi Note 10 14時間27分以上(Youtube計測)
- Mi 9T 14時間27分
- UMIDIGI S3 Pro 13時間45分
- iQOO Neo 3 13時間9分(144Hz)
- OPPO Reno A 12時間3分以上(Youtube計測)
- Mi 9 12時間3分
- Mate 20 Pro 11時間21分
- OnePlus 8 Pro 10時間31分(120Hz)
- 新型iPhoneSE 10時間(Youtube計測)
- UMIDIGI S5 Pro 9時間45分
- Galaxy Note20 Ultra 9時間35分
- Mi 10 9時間29分
- Alldcube M8 4時間47分
Snapdragon888で省電力性能が向上したMi 11は比較的長時間のバッテリー持ちが期待できる。
しかもMi 11はMi 10よりボディが1ミリ薄く12グラムも軽い。Mi 10が悪い冗談だったのかと思うほどに全てが正統進化してる。凄い。
Mi 11は期待のトリプルカメラを搭載
Mi 11はここ最近のフラッグシップスマホでは当たり前となったトリプルカメラを搭載している。
ただ、黒以外のデザインはiPhone11、12を意識して盛大に失敗した感じで絶妙にダサい。
買うならカメラユニット全体が黒いブラックが無難でおすすめ。
カメラ構成は下記。
- 1億画素メインカメラ
- 1300万画素超広角カメラ
- 500万画素マクロカメラ
トリプルカメラ搭載スマホとしては珍しく望遠が排除されていて、代わりにマクロレンズが採用されているけど、マクロはマジでいらないから微妙。よく言うと挑戦的だけど悪くしか言えない。
公式では一応作例として絶対にMi 11で撮影していないであろう下記写真が掲載されているけど信用したら負け。
実際に撮影するまでなんとも言えないけど、Xiaomiのカメラはフラッグシップスマホとして改善し続けているから悪くはないはず。
個人的には夜景が白飛びするXiaomiのオート調整が改善されているかが気になる。というのも旧機Mi 10の夜景をMate 20 Proと比較した作例はこんな感じで、
全体的に暗所を明るく写しすぎる傾向があって微妙だった。他の作例も掲載しているMi 10のレビュー記事は下記。
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Mi 11は付加価値ももりもり
Mi 9の頃からではあるんだけど、XiaomiのフラッグシップモデルとなるMiシリーズにはその時々の最高性能が詰め込まれていて、Mi 11も性能だけでなく付加価値ももりもりで下記。
- 120Hz有機ELディスプレイ
- 50W無線充電、55W有線充電
- デュアルSIM対応
- ツインアプリ対応
- セカンドスペース対応
- 5G対応
ディスプレイは120Hz有機EL
Mi 11は一秒間にディスプレイが120回書き換わる120Hzのしかも有機ELディスプレイを搭載する。
これは俺のメインスマホGalaxy Note20 Ultraと同じで現在の最高性能。
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一部ゲーマー向けに144Hzのスマホもあるけど120Hzでも十分だし感動できる。
ディスプレイ表示が滑らかになる反面バッテリーの消耗が大きくなるのが課題だけどSnapdragon888の省電力性能に期待したい。
50W無線充電、55W有線充電
Mi 11は50Wの無線充電と55Wの有線充電に対応する。一般的なスマホは10Wとか20Wで、高くても30Wだと考えるとその異常さが分かる。同じく50W充電に対応するOPPOのFind Xは35分で3400mAhバッテリーを満充電してしまう。
ただ、オーバースペック過ぎて無駄。寝てる間に充電すればいいだけ。あと50W級の無線充電器はほぼ市場に流通していないから通販での取り寄せが必要で手間。
デュアルSIM、ツインアプリ対応
Mi 11は物理デュアルSIMとツインアプリに対応する。これによって電話番号2つ、SNSアプリ2つを一台のスマホで管理できる。
Mi 10は謎のシングルSIM仕様だったけどMi 11はデュアルSIMが復活して一安心。
セカンドスペース対応
Mi 11は指紋によってログインアカウントを使い分けるセカンドスペース機能に対応する。
活用方法は犯罪か浮気ぐらいしか思いつかないんだけど、ないよりはあるほうが良いからOK。
セカンドスペース機能の詳細を解説した記事は下記。
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【浮気対策】指紋でアカウントを切り替えるXiaomiセカンドスペース機能がヤバイ
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5G対応
Mi 11は一応5Gに対応するけど5Gの電波はまだまだ飛んでいないからどうでもいい。
2021年はスマホファンには最高の年
Mi 11の発売前から感じていたことだけど、残念ながらスマホ市場は衰退期に入った。2020年までで機能、性能の開発がひと段落してしまっていてスマホが完成されてしまった。
実際今市場にあるスマホはどれもまともに使えるものばかりでハズレが無い。どれを購入してもOK。しかも長く使えるから買い替えの需要が減りまくってる。その証拠にスマホの売り場が次々と縮小されてしまっている。
ヤマダ電機新宿の1階がスマホ売り場からドラッグストア的な売り場に変わっててビビった。家電量販店1階と言えばその時々の売れ筋を置く稼ぎ頭になる場所で、昔はテレビ、最近だとスマホが主流だったけど遂にスマホが他フロアに降格してしまった。俺があんなにも熱狂したスマホの時代が終わる。悲しい。
— トーマス@ガジェマガ(バイク日本一周中) (@gadgetKaeru) December 7, 2020
2021年は良いスマホが安く買える年
俺があんなに熱狂したスマホ市場の盛り上がりが終わった。これは悲しくもあるんだけど嬉しくもある。
なぜならもうこの先スマホは価格競争以外にやることが無いから。つまりユーザーにとってはよりよいスマホを更にお求めやすい価格で手に入れられる年になる。
Mi 11はまさにそれを象徴するスマホで、2021年の最高性能と全ての付加価値がたったの80,000円で手に入ってしまう。
これはけして安くはないけど、出だしとしてはまずまず。このスペックなら当たり前に10万円を超えてきていた2020年と比較するとかなりお買い得。しかも文字通り最高性能。
Mi 11を筆頭にスマホの低価格化が続く
恐らく今後もMi 11の価格は下がり続けるだろうし、Mi 11に対抗すべく更に安いスマホも登場するはず。Mi 11は、2021年こそスマホを買い替えるべき年になる。と感じさせてくれるスマホだった。
俺はMi 11を購入するかどうかすごく迷ってる。最高性能が8万円はすごく安いし省電力性能とカメラ画質が気になる。購入したらまた報告する。
Mi 11の対応バンド
Xiaomi Mi 11はXiaomiのスマホとしては珍しくBand 19に対応する。つまりドコモのエリアをまともに使える。
ドコモ系列 〇
LTEには弱いけど3Gには強い。3Gでも十分早いので十分実用レベルだ。
ソフトバンク, ワイモバイル系列 〇
ソフトバンクのバンドに完璧に対応している。ソフトバンクスマホと同じように使える。
au, UQmobile △
周波数帯には対応しているけど、auの通信規格は特殊なので何とも言えない。
Mi 11は8万円から(グローバル版待ち)
繰り返しになるけどMi 11は8万円から購入できる。おサイフと技適に非対応ではあるけどそれが気にならない人向け。色はカメラユニットがダサくない黒がおすすめ。但しGooglePlayストアが使えるグローバルはまだ発売していないから注意。
技適無しスマホを日本で合法的に使う方法を解説した記事は下記。
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