既にバイクを所有している人はそれでいいんだけど、これからバイクで日本一周したいと考えた時に気になるのはその車種選びだと思う。オフロードにするべきかオンロードにするべきか、またどれくらいの排気量を選ぶべきかが課題になる。今回は市販車最大クラスの大型バイクであるZZR1400で日本一周10日目の状況で感じた、大型バイクで日本を一周するメリットとデメリットを解説する。
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大型バイクのデメリットは多いけどメリットもある
今回は大型バイクのデメリットを中心に紹介するというか、実際には圧倒的にデメリットの方が多いんだけど、一応メリットもあるからそれも併せて紹介しておきたい。
【大型バイクのメリット】高速道路が楽
日本の高速道路の法定速度は100キロだけど、中型バイクの多くが最高時速100キロ前後だから、高速道路ではほぼ100%の力を出していることになる。
これに対してZZR1400に限らず大型バイクは最高時速200キロを余裕で上回るものばかりだから、高速道路でも精々2分の1程度の力しか出していない。
この余裕のおかげで振動が少ないし、100キロ走行中の安定感とか加速も抜群に良い。
高速道路を長く走るのであれば大型バイクの有り余るパワーは大きなメリットになる。
【大型バイクのメリット】荷物を積載しやすい
大型バイクは中型と比較して車体が大きいから荷物を載せやすい。バイクの荷物は一般的にリアシートに乗せるんだけど、大型バイクはリアシートが広いから安定感があるし、そこそこ大きめの物を置ける。
TANAXのパワータイベルトを使えばどんなサイズの物でもリアシートに固定できる。
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例えばキャンプツーリングのように大量の荷物が必要になるのであれば大型バイクの積載の優位性は高まる。
【大型バイクのメリット】周りにドヤれる?
大型バイクは周りのバイク乗りにドヤれる。
日本の免許カテゴリが中型と大型で分かれていることとか、大型バイクはやっぱり金額的に高いことから、できれば大型バイクに乗りたいけど今は中型バイクで我慢しているという人が多い。
そういう人にドヤることができるのが大型バイクのメリット。かと思いがちだけど、実際は誰も見ていない。
日本一周はほとんどの時間が走行しているだけ
日本一周ツーリングをしてみると、ほとんどの時間は絶景の中をひた走るだけになる。
バイク乗りと会話するのも何日かに一回程度。そんな一瞬でドヤりたいがために大型バイクを購入する必要は全くない。
更に言うならドヤったところで凄いのはバイクであってライダーではないから何の意味もない。
たまにバイクだけが生き甲斐の「大型バイクは良いよ」おじさんに遭遇するらしくて、大型バイクならその人達からの攻撃を避けれるのはメリットかもしれないけど、そもそもそんな人と会話する時間が無駄だから完全スルーで良い。
【大型バイクのデメリット】取り回しが悪い
ここからはデメリットについて、大型バイクはとにかく取り回しが悪い。大型バイクは車体が大きいから前輪と後輪の間が広い(ホイールベース)ことからUターンしにくい。フルカウルバイクはネイキッドタイプと比較してハンドルの切れ角が少ないこともそれに拍車をかける。
観光地の駐車場に入るとき、道を間違えてUターンするときなど無駄に苦労する。
【大型バイクのデメリット】燃費が悪い
大型バイクは無駄にパワーがあるから当然燃費が悪い。中型バイクならリッター30キロとか40キロ走るのに、大型バイクはリッター20キロ以下がざら。更にハイオクガソリンを要求するバイクが多い。
大型と中型の100キロあたりのガソリン代の差
レギュラーガソリンが150円だった場合に100キロ走るための金額は下記
- 中型バイク 500円(30km/L)レギュラー
- 大型バイク 800円(20km/L)ハイオク
控えめな数値で比較しても100キロで300円もの差になる。日本一周は少なく見積もっても12,000キロの旅だから、ガス代だけで36,000円の差になる。これは少なく見積もった数値で、実際はもっと乖離する。
【大型バイクのデメリット】足とお尻が暑い
大型バイクはエンジンパワーが大きいから、アイドリング中もガンガンガソリンを消費して発熱する。例え高速道路に乗って100キロで走行しようとも夏場だと全然エンジンの冷却が追い付かずひたすら暑い。
過去に乗っていた中型バイクのホーネット250で感じなかったエンジン熱を堪能できるお陰でお尻と足がひたすら暑い。暑いというか熱い。
冬場は体を暖めてくれるから良いのかもしれないけど夏場は地獄。
【大型バイクのデメリット】立ちごけしたら終わり
大型バイクの重量は200キロ前後。カブ50が80キロで中型バイクが140キロ前後だということを考えるとかなり重い。俺が乗っているZZR1400も乾燥重量が220キロで、ガソリンを入れると240キロを超えるからかなり重い。これくらいの重さになると男一人の力では持ち上がらない。つまり立ちごけをしたら誰かに助けてもらうまでは立てられない。
一人で大型バイクを立てるときは背中向きにバイクのハンドルとリアシートを持って後ろ向きに歩くと立てやすいらしい。次回立ちごけをしたときはこの方法を試してみたい。
そんな事態が訪れないことを願う。
【大型バイクのデメリット】左手が痛い
大型バイクはとにかく車体が重いから、一度スピードが出ると加速しなくても慣性の法則で進み続ける。ということで俺は燃費をよくするためにクラッチを握ってニュートラル状態にすることが多いんだけど、
その時間が長すぎて左手が痛い。大型バイクは左手に相当な握力が要求される。
好きなものを選んでOK
中型に長く乗ってから大型に乗ってみて感じるのはほとんどがデメリットで、全然中型で良かったなというのが正直な感想。日本の道路の制限速度は一般道が最大60キロ、高速道路でも100キロで、この速度域なら中型バイクでもパワーは十分。
日本一周で高速道路に乗る機会は少ない
特に日本一周ツーリングともなると、景色を楽しむために高速道路に乗る機会は減るから、高速道路で楽な大型バイクのメリットを活かせる機会は少ない。俺はZZR1400に一目ぼれしたから大型バイクを購入したけど、これよりもかっこいいと思える中型バイクがあるなら普通に乗り換えたいと思う。
バイクがかっこいいだけ
ともあれ結局誰も人のバイクに興味はないから好きなのに乗ればいい。バイク乗りと触れ合う時間なんて一瞬だし、ドヤれるかどうかを考えること自体がナンセンス。バイクの魅力が自分の魅力だと勘違いするような人間になってはいけない。
仕事辞めてZZR1400で日本一半周ダイジェスト
仕事を辞めてZZR1400で日本を半周したダイジェストです。工程は全てYoutubeで配信しているのでよければチャンネル登録をお願いします。