先日ツイートした通りではあるけど、どうも俺の作業環境だとノートパソコンのGPUが足を引っ張ってるっぽい。
YogaPro7iGen9試しにCoreUltraの性能を測るべくRTX4050を無効化したらLightroom書き出しは3秒、VegasPro書き出しは1分43秒も早まった。謎。画像・動画編集ではGPUと作業を分合う方が非効率なのかもしれない。というかCoreUltra優秀。しばらく使って問題無いならGPU無し軽量モデルに買い換える。悔しい
— トーマス@ガジェマガ (@gadgetKaeru) August 23, 2024
なぜかGPUを無効化したほうが画像編集、動画編集の速度が上がってしまった。おそらくこれはアプリ側の問題で、俺が使ってる古すぎるLightroom6とマイナーすぎるVegasPro21はGPUの活用が下手なんだと思う。
ただ、俺考えた。ならGPUなしのパソコンに買い替えればいいんじゃね?って。だから可能性を検討してみる。
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動画編集・画像編集はもうCore Ultraだけで十分
まずYoga Pro 7i Gen 9で実際にRTX4050を無効化して計測した各種ベンチマークの結果が下記。
Yoga Pro 7i Gen 9 RTX4050あり |
Yoga Pro 7i Gen 9 RTX4050なし |
|
CinebenchMulti | 17080 | 17080 |
CinebenchSingle | 1729 | 1729 |
Passmark | 9673 | 6618 |
FF15 | 9633 とても快適 |
3865 普通 |
Lightroom100枚書き出し時間 (長編1920・プロファイル補正のみ) |
1:05 | 1:02 |
VegasPro20 プレゼン動画書き出し(25分36秒動画) |
5:58 (QSVエンコーダ) |
4:42 (QSVエンコーダ) |
PCの総合力を計測するPassmarkとゲーム性能を計測するFF15ベンチでは明確に性能がダウン。
一方で写真編集のLightroom6と動画編集のVegasPro21ではなぜかタイムが伸びる結果になった。特にVegasPro21のタイムの伸び方はやばすぎ。21%も数値が改善してる。
GPUありの場合もなしの場合も共に同じQSVエンコーダを使っているのに、GPUをオフにするだけで圧倒的に速度が上がる。VegasProにおいてはもはやGPUを併用するよりCore Ultra単体で使用したほうが動作が快適っぽい。謎。
GPU活用はアプリに依存する
問題はどうしてこんな結果になってしまったのかだけど、GPUの活用はアプリにもろに依存するからなんだ。
というのもPassmarkとFF15でスコアが伸びているならノートパソコンの総合力が上がってるのは間違いない。
つまりVegasProとLightroom6はGPUの使用が下手。特にVegasProは超下手。結果GPUありでCPUと作業を分け合うほうが処理が遅くなる事態に陥った。
だからYoga Pro 7i Gen 9は悪くないし、RTX4050も悪くない。超マイナーな動画編集アプリVegasProが悪い。ただそれだけ。
Core Ultra 7が強すぎる
更にもう一つの理由はCore Ultra 7が強すぎることなんだ。
というのも昔はVegasProでもGPUの恩恵は大きかった。CPUだけだと性能が低すぎるからGPUは必須。強いGPUが載るほど動作は快適になった。
でも今は違う。Core Ultra 7は単体での処理能力も高いし、GPU性能もGTX1650並。実際にCore Ultra 7単体でFF15だってそれなりにプレイできてしまうだけの性能を秘めている。
Intel QSVが強すぎる
更に現在のIntelCPUにはQSV技術が搭載されているんだけどこれも超優秀。
動画のエンコード(書き出し)処理はCPUで行うかGPUで行うかを選べるんだけど、GPUエンコードのNVENCを選ぶまでもなく、CPUエンコードのQSVでも早すぎるくらいに早いんだ。
ここにVegasProのGPU活用の下手さが重なるとGPUが足を引っ張る存在になるというからくり。
【結論】フルHD動画の編集にGPUは不要
色々検証した結果、もはやフルHD動画程度の編集であればGPUは不要というのが今の俺の結論。
確かにVegasProはGPUの活用が下手だし、他の動画編集アプリに変えればCPUとGPUを活用してより快適に動画編集及び書き出しができる可能性はある。
ただ、もはやそこまでする必要すら感じない。今はCore Ultra 7のみで十分快適に動画編集と書き出しができてる。既にこれ以上の快適性を目指す意味がわからないところまで来てるというのが俺の感想。
4K動画の編集は不要
じゃあ4K動画はどうなのかって話だけど、そもそも4Kという画質が不要。誰も4Kなんて求めていない。
フルHDで十分綺麗だし、データも軽い。管理も楽。YoutubeもフルHDが一般的だしフルHDで十分金になる。これ以上解像度を高める意味はどこにもない。4K動画を扱うのはプロの世界だけで良いんだ。
つまり色々勘案ししても結局フルHDがベストバランス。だから一般的な用途ではゲームでもしない限りGPUはもはや不要になる。というのが俺の結論。良い時代になった。
GPU非搭載ノートへの買い替えを検討する
さてここからが問題。俺の手元には無駄にRTX4050を搭載した超高性能ノートパソコンが残った。
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おかげでゲームも余裕で動くんだけど、結局購入したRDR2も全くやってない。しかもRTX4050を搭載するせいで消費電力はでかいし本体重量も重い。
そこで俺考えた。
どうせRTX4050を無効化して使用するならもっと小さく軽いノートパソコンに買い替えてしまえばいいじゃない。
(トーマス:1986~)
と。
俺がノートPCに求める条件
ということで俺が今後ノートパソコンに求める条件は下記。
- Core Ultra 7以上
RTX4050- 32ギガメモリ
- 14インチ前後
- WQHD(2560× 1440)以上
- 1.5㎏以下
条件からGPUが消えたことで選択肢は大幅に広がるはず。この条件でメーカーをLenovo、HPに絞って価格comで探してみた候補が下記(⇒ 参考)。
Lenovo
- ThinkPad T14 Gen 5(1.31kg)
- ThinkPad E14 Gen 6(1.47kg)
- Lenovo Yoga 7i 2-in-1 Gen 9(1.49kg)
- Lenovo Yoga Pro 7i Gen 9
- IdeaPad Slim 5i Gen 9(1.89kg)
- IdeaPad Pro 5i Gen 9(1.46kg)
HP
- ENVY x360 14(1.39kg)
- ENVY x360 16(1.87kg)
- Pavilion Plus 14(1.44kg)
- Pavilion Plus 16(1.89kg)
- Spectre x360 14(1.44kg)
- Spectre x360 16(2.07kg)
この中で俺が今使ってるYoga Pro 7i Gen 9(14.5インチ/1.59kg/22万)より130g以上軽いモデルの価格が下記。
- ThinkPad T14 Gen 5(1.31kg) 229,438円
- IdeaPad Pro 5i Gen 9(1.46kg) 174,790円
- ENVY x360 14(1.39kg) 189,000円
- Pavilion Plus 14(1.44kg) 194,800円
- Spectre x360 14(1.44kg) 229,800円
価格も加味すると買い替える価値があるノートパソコンは太字の2機種。9月末には決算セールもある。恐らくLenovoの20%ポイント還元もまた来るから検討してみる価値はある。
それぞれを比較すると下記。
IdeaPad Pro 5i Gen 9 | ENVY x360 14 | |
液晶サイズ | 14インチ(120Hz有機EL) | 14インチ(有機EL) |
解像度 | 2880x1800 | 2880x1800 |
CPU | Core Ultra 7 155H | Core Ultra 7 155U |
メモリ | 32GB | 32GB |
ストレージ(GB) | SSD1TB | SSD1TB |
駆動時間 | 10時間 | 10時間30分 |
重量(kg) | 1.46 kg | 1.39 kg |
SDスロット | 1 | 0 |
USB-A | 2 | 2 |
USB-C | 1 | 1 |
Thunderbolt | 1 | 1 |
HDMI出力 | 1 | 1 |
充電速度 | 100W | 65W |
価格 | 174,790円 | 189,000円 |
気になるのはENVY x360 14は65W出力であることで、重量の為にCPU性能が制限されているデメリットが大きいからなし。あと両方ともにディスプレイが14インチで少し小さくなるのが気になる。その分それぞれ130g、200g軽くなる。
買い替える可能性があるとすればIdeaPad Pro 5i Gen 9で、9月の20%還元セールを狙えば実質139,832円になる。超安い。
但し今俺が使ってるYoga Pro 9i Gen 9と比較してあまりに代わり映えしなさすぎる。全く面白くない。たった130g軽くするためになにもワクワクしない買い物に13万円払って、更にまた時間をかけて膨大な初期設定をしたいかと問われると間違いなくNO。
ということで現状やっぱりCore Ultra 7搭載PCはそれなりの価格がするし、買い替えるインパクトも全然ないから来年または再来年の新型CPU搭載ノートパソコンが出るまでは待機することになりそう。
ここ5年でノートパソコンは進化しすぎた
それにしてもいよいよ俺の作業環境にGPUが必要なくなったのは偉大なる発見だった。Core Ultraの登場によってWindowsノートのゲームバランスは変わったと言ってしまっていい。
俺がメインで使いたい性能のノートパソコンが遂に17万円で手に入る時代になったし、セールを狙えば14万円でも買える。これで何も我慢しなくていいのはやばすぎ。
思えば日本一周前半戦に出発した2019年は30万円の巨大なノートパソコンを抱えて
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低すぎるスペックで動画編集に四苦八苦していたのに、今では17万円の1.5kgでもさっくさくに動作してしまう。この5年間でノートパソコンは進化しすぎ。Core Ultraは一つの終着点なのかもしれない。
Yoga Pro 7i Gen 9はGPUオフで引き続き利用
ところで俺のYoga Pro 7i Gen 9は買い替えるほどのメリットもなさそうだからゲームでもしない限りはGPUを無効化して使い続ける予定。
結局Yoga Pro 7i Gen 9もコスパがバグってるからこれを超える他の有力候補も見つけられなかった。ということでYoga Pro 7i Gen 9もやっぱりおすすめ。