ちまたではアップルの発表会があり相変わらずの注目度で世間をにぎわせている。今回発表されたのは以前から噂されていたiPhoneSEと、その陰に隠れる形になったiPad Pro 9.7とさらにその陰に隠れることになったアップルウォッチだ。今回はiPhoneSEについて、買い換える価値がないという周知の事実に対して、力強い説得力とともに訴えたい。
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■製品力ありきのマーケティング
ところでアップルくらいの知名度になるとマスコミのほうから情報を欲しがり、テレビ新聞インターネットではどこを見てもiPhoneSEの話題で持ちきりだ。だからアップルは発表会の前後にはマーケティングにコストをかけず、更に発売の前後もマーケティングにコストをかけず、それじゃいつコストをかけるのかというと、発売されてから熱烈なファンが購入し終わり、ほとぼりが冷めたころにCMを流し始めるのが恒例だ。たしかな製品力がもたらした熱烈なファンがいるからこそできる戦略に頭が上がらない。
■劣化iPhone6s
しかしながら今回発表されたiPhoneSEのスペックは、改めて見る価値もない内容だ。ただの小型のiPhone6sでしかない。と思いきや、実はiPhone6sにある機能が2つも欠けている。それが3Dタッチとフロントカメラの画素数だ。それなのにまだiPhoneSEを買う価値があるだろうか、いやない。(反語)
■iPhoneSEの欠点
iPhoneSEはiPhone5sと同じ形にしてしまったがために、大きなハンデを背負ってしまった。まず小さな画面だ。まるで視力検査を迫るかのような細かい字と情報量の少なさは、歩きスマホによる事故を誘発させるためとしか思えない。鋭利な四角いボディは確実に俺の手を傷め、取り出すことをためらっていたジーンズのポケットを突き破ってまで出てくるはずだ。片手で使うのがつらくなった頃に両手で使い始めた俺の姿は類人猿そのものだろう。まるでネジ頭のような音量増加ボタンのデザインはもはや意味不明だ。
そして32ギガモデルをなくし、16ギガモデル52,800円、64ギガモデル64,800円というラインナップはユーザーを嘲笑している。48ギガに対して12,000円という価格は半世紀前の水準だ。
■3Dタッチとフロントカメラの恩恵
手に収まるサイズがいいのであればスマホの大画面化はここまで進まなかった。3Dタッチが無ければLINEを既読せずに読むこともできない。フロントカメラの画素数低下はただの利益増加を計るための陰謀だ。俺を少しでもよく写す詐欺写メもiPhoneSEには全く期待できない。
■100歩譲って5s
それでもこの前時代的なデバイスが欲しいなら、100歩譲って2万円の中古iPhone5s32ギガを購入したほうがましだ。最新のCPUを搭載してまで何を急ぐことがある。手元ばかり見ないで前を見るんだ。常時Hey Siriなんていらないじゃないか。そんなものよりちゃんとした周りの友人に頼り、関係を築き豊かな人生を謳歌して欲しい。少なくともiPhone5sならまだ間に合うだろう。しっかりと前を見据え、来たる機会を逃さないで欲しい。俺の人生は機械と向き合いすぎた。