5Gが来た!でも俺のスマホは4G!どうする俺?どうした方がいいですか!?という質問が思ってるより多いから、今回は少なくとも2021年までは5Gスマホに乗り換える必要が無い理由を解説する。
とはいえ新しいスマホはどうせ5Gに対応するから敢えて避ける理由も無いんだけど、5Gのためだけに5Gスマホの購入を検討するのは違うから、迷っている人は参考にしてほしい。
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5G(第5世代通信技術)とは
5Gのスマホを買うかどうかの話をする前に、まず5Gってなんなの?って話からする。
5Gというのは第5世代通信規格のことで、2020年現在の主流である4G(第4世代)の改良版なんだ。
その特徴は下記4点。
- 高速通信
- 低遅延
- 高信頼性
- 多数同時接続
速度20倍の超高速通信
5Gは通信速度が超早い。具体的には理論値で4Gの約20倍にもなるらしい。
0.001秒以下の超低遅延
5Gにはラグが無い。というか0.001秒以下のラグはあるんだけどこれってもう人間には反応できないから無いに等しい。
5Gは遠いと遅延する今までの概念を覆してくれる。
接続が切れない高信頼性
5Gは接続が全然切れない。ストリーミング動画もLINE電話も切れない。嬉しい。
多数同時接続
5Gは超多数のデバイスを同時接続できる。具体的な数は知らないけど、スタジアムの観客全員が同時に繋いでも余裕らしい。なんかすごいこと出来そう。
5Gは4Gの上位規格
当たり前ではあるけど5Gは4Gと比べると全方位で大幅にパワーアップしていて、5Gが本格的に普及することで世の中は激変すると言われている。
2020年4月に遂に5Gが開始
そんなとにかくすごい5Gは実は日本でも2020年4月にサービスを開始していて、既に大手キャリアで5Gプランを契約できるようになっている。
今のところ5Gプランは大手キャリアのみだけど、時期に格安SIMでも展開されるはず。
大手キャリアの5Gプラン
現状の大手キャリア3社の5Gプランは下記。あくまでキャンペーンを適用しない場合の月額とその内容を比較した。
月額 | 内容 | |
ドコモ 5Gギガホ |
8,415円(6か月は7,315円) | 100G(データ無制限キャンペーン中・テザリング含む) |
au データMAX 5G |
8,650円 | データ無制限(テザリングは30ギガまで) |
ソフトバンク メリハリプラン(5G) |
9,480円 | 50G |
5Gはドコモ一択
5Gを開始した3社をザックリ比較した結果はドコモ1択だった。ドコモは現在キャンペーン中でテザリングも含めてデータ通信無制限だし、月額利用料も無条件に6か月間1,000円値引きされるからお得。
5Gの価格表記は悪質
対してauとソフトバンクは月額1,000円値下げの条件が自社スマホ購入で厳しい。更にauとソフトバンクは家族4人で契約した場合の金額をベースに紹介していてかなり悪質。
あと同じくauとソフトバンクはその月のデータ使用量が2ギガ以下なら割引されるんだけど線引きが低すぎてクソ。無くていい。
いつの時代もそうなんだけど5Gもやっぱりドコモが一番良心的だった。
5Gスマホがまだいらない理由
さて5Gのプランが大手キャリアで開始されていて、5Gを体験するために5Gスマホを契約したい人も少なくないと思うんだけど、俺はそこに警笛を鳴らしたい。まだ早い。
なぜなら今5Gスマホを買っても名ばかり5Gで、実際に5Gの恩恵を受けることはできないからなんだ。
その理由は下記3点。
- 5Gに繋がらない
- 5G対応のサービスがない
- 4Gスマホとの違いを体感できない
5Gに繋がらない
残念ながら今5Gスマホを契約しても5Gには繋がらない。意味不明だけど本当。
なぜなら2020年4月時点では、各社5Gをスタートするために5Gを用意したに過ぎず、5Gが繋がるエリアは大都市の中でもほんの一部。各キャリアもまだ一杯一杯なんだ。
ドコモなんかは5Gエリアに一部のドコモショップを加えてるほどの酷さで、5Gを繋ぐためだけに外出が必要なレベル。
少なくとも2020年4月時点で無意識に5Gの電波を掴むのは不可能に近い。
5G対応サービスが無い
上で5G電波をそもそも掴めないと言ったんだけど、100歩譲って5G電波を掴めたとして、まだ5Gを活かせるサービスが何もない。
YoutubeもNetflixも4Gで十分。5Gに繋がったところで性能を持て余す。もちろん将来的にはgoogleのスタディアとかVRとか、5Gが無いと成り立たないサービスが充実していく予定ではあるんだけど、今はまだない。
4Gスマホとの違いを体感できない
あくまでも2020年4月現在時点での話ではあるけど、スマホが5Gに繋がったところで
- 超高速通信
- 超低遅延
- 高信頼性
- 多数同時接続
のメリットは活きない。つまり4Gスマホと体感は全く一緒。
精々スピードテストアプリでの計測結果が爆速になるぐらいしか差が無いけど、ベンチマークアプリはあくまで計測手段であって、計測が目的になるようでは本末転倒。
もちろん2020年12月には状況が大きく変わっているとは思うんだけど、それなら2020年12月に5Gスマホを買えばいい。今5Gのためだけに5Gスマホを買う意味は無い。
5Gの目的は技術革新
そもそもスマホは4Gでほぼ完成してしまっていて5Gの恩恵は少ない。それでも世界が5Gの導入を進める裏にはスマホ以外のデバイスに革命をもたらすという狙いがある。
自動運転
5G導入によって最も変わると言われているのが自動運転なんだ。自動運転は複数の車をネットワークで管理することになるんだけど、途中でネットワークが途切れたり、ブレーキの伝達が遅れると即事故に繋がる。自動運転の実現には5Gの超低遅延と高信頼性は必須なんだ。
現在研究が進められている自動運転は5G網が張り巡らされることでようやく実用化に進める。つまり5Gによって世界の交通事情は激変する。と言われている。
遠隔医療
5Gは医療分野にも革命をもたらすと言われている。ありがたいことに今のところ俺は健康ではあるんだけど、例えば珍しい病気にかかってしまって、その病気の手術が出来る医者が多くない場合、スケジュール調整が障壁になる。
ただ、もしここに5Gがあれば、これも同じく5Gの超低遅延、高信頼性によって、遠隔で手術が出来るようになると言われている。もう忙しい先生の到着を待つ必要も無く、サポートのナースだけが現場にいればなんとかなる時代が目前に迫っている。
工場無人化
工場の無人化は今現在も進められているんだけど、5Gによってより一層の無人化が進むと言われている。
これからはスマホやパソコンに限らずあらゆるデバイスがネットワークに繋がってAIを搭載すると言われているんだけど、4Gだと工場内の全ての機械をネットワークに接続するのが難しい。
でも5Gなら出来る。つまり5Gが導入されればいよいよ工場から人が消える。
スマホの5G化はおまけ
5Gサービスがスタートしたことで、5Gスマホが注目を浴びるようになったけど、実はスマホは4Gでほぼ完成してしまっていてもう大きな伸びしろが無い。
それもそのはずで、5Gの本来の目的は全てのデバイスをネットワークに繋ぐIoT化による技術革新なんだ。
もちろん5Gの普及によってスマホでもゲームのストリーミングサービスであるスタディアとかVRとか5G必須の新サービスが増えるとは思うけど、それはあくまでおまけ。
5Gの普及が世の中に与えるインパクトはスマホの5G対応新サービスを遥かに上回る。
5Gの健康被害
ところで新しい技術の展開が開始されると毎回と言っていいほど健康被害の話が出る。電波も例外ではなく、嘘か本当かわからない健康被害の噂が絶えないんだ。
電波の安全性は日々更新中
確かに電子レンジは強力な電波だし、電波が危険なのは事実。ただ、その安全性が日々向上しているのも事実なんだ。
電波は日々国立研究開発法人の情報通信研究機構で人体への影響を調査し続けているんだけど、その上で5Gに関しては国が舵を切って商用化が進められている。
つまり5G電波の安全性は日本政府のお墨付きなんだ。この世に100%は無いけど、99.9%健康被害は無いと思っていいから安心してほしい。
ペースメーカーは15センチ
ちなみに昔は携帯電話の電波がペースメーカーに影響を与える可能性があるとされていて、優先席での携帯電話の使用が禁止された経緯があるんだけど、今はペースメーカーから15センチ以上離れた場合の安全性が確認されている。
電波の研究は日々進んでいて、優先席でのスマホ利用は国の方針として解禁されているんだ。
新しいスマホは殆ど5G対応
今回は現時点では5G対応スマホに変えても意味が無い理由を解説したんだけど、それは5Gのための機種変更に限った話。
結局5Gに対応した最新スマホは5G以外にも色々と性能が上がっていて、利用者のパフォーマンスを上げてくれることは間違いない。
しかも5Gスマホならキャリアの5Gプランを契約できるから、ドコモとauであればデータ通信使い放題にあやかれるメリットもある。
結局新しいスマホは続々と5Gに対応しているから、今使っているスマホに不満があるなら、5G対応の最新スマホへの機種変更を手放しで勧めたい。