Huaweiのスパイ疑惑やMi 9の圧倒的コスパなど、最近何かと中国スマホが話題だ。最近の中国製品の品質向上は目を見張るものがあって、ことスマホに関しては中国製が世界を牛耳りつつある。
そんな中国製スマホは、未発売の日本でもヘビーユーザーの間ではスマホ買い替えの選択肢として存在感を増している。
今回はそろそろ中国スマホに手を出したいなと思っている人向けに、中国スマホ購入の際に気を付けたい注意事項をまとめる。
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圧倒的コスパで話題の中国製スマホ
中国製のスマホが輝いて見えるのは中国内での熾烈なスマホ競争のおかげだ。既にカメラスマホとして日本でも人気のHuaweiや、最近日本進出を果たしたOPPOの他にも、中国国内には日本未進出のスマホメーカーが数多く存在する。
中国スマホは中国国内の熾烈な品質競争と価格競争によって研ぎ澄まされていて、とにかく安くていいスマホが多い。
中国スマホは世界品質
なんと2018年第2四半期時点でのスマホの世界シェアトップ5の内、3社が中国メーカーだ。
メーカー | 世界シェア |
サムスン(韓国) | 20.9% |
Huawei(中国) | 15.8% |
アップル(アメリカ) | 12.1% |
Xiaomi(中国) | 9.3% |
OPPO(中国) | 8.6% |
その他 | 33.2% |
そして2019年2月の話題の中心がXiaomi(日本未進出)のMi 9だ。
最新のCPUであるSnapdragon855と6ギガメモリによる超高性能と、スマホ歴代4位に位置する超高画質カメラを備えながら、たったの5万円と圧倒的に安い。
すごすぎるMi 9の詳細はこちらの記事で解説している。
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Mi 9をきっかけに中国スマホにデビューしようとしている人も少なくないはず。
ガジェマガでも去年から中国スマホには注目していて、コスパの順でおすすめランキングを紹介している。
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これらの中国スマホの購入は、日本ではまだ公式には販売されていないこともあって少し敷居が高い。
安い海外通販サイト or 安心のAmazon
中国スマホの購入方法として一般的なのは、中国スマホを取り扱っている海外通販サイトを使うことだ。
ガジェマガでは海外通販サイトとしてGEARBESTとgeekbuyingをおすすめしていて、敷居の高い購入方法を実際に購入しながらまとめている。
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Amazonで中国スマホを買うメリットデメリット
中国スマホが人気を集めるにつれて、仲介業者が日本のAmazonや楽天市場に進出して中国スマホを販売するようになった。
特にAmazonであれば厳格な返金や返品のポリシーがあるから、初期不良の返品などが気軽にできて安心だ。
ただ、Amazonに出品されている中国スマホは比較的高額なマージンが上乗せされているため、全体的に海外通販サイトより値段が高く、発売されるのも遅い。
中国スマホは全てが自己責任
公式サポートが一切無い中国スマホの購入は全て自己責任だ。
安さと発売の速さをとって海外通販サイトを使うか、安心をとってAmazonを使うかはスマホの値段と自分のスマホに対する知識量で判断したい。
中国スマホの日本語対応に注意
気になる中国スマホの日本語対応だけど、ここ一年くらいでグローバル版として販売されている中国スマホは全て日本語にも対応している。ただし、中国国内向けに販売されている中国版では対応していない。
購入する時はとりあえずグローバル版を購入すれば大丈夫。中国版とグローバル版の詳細な違は後述する。
中国スマホの対応周波数に注意
日本で発売されているスマホは日本の周波数に合うように作られているから、購入の際に周波数について特別考えることはない。
例外として、日本で販売されているSIMフリースマホでも、auとUQモバイル等のau系通信会社で使う場合のみ注意が必要。この部分の詳細は下記記事を参照。
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中国スマホの場合は対応周波数がそれぞれで異なるから、日本で使う場合はドコモ系、au系、ソフトバンク系のどの通信会社で使えるのかを自分で判断しないといけない。
auとUQモバイル系以外は使える
とはいえ最近の中国スマホは使える周波数も増え続けている。日本で中国スマホを使う場合も、ドコモ系またはソフトバンク系の通信会社であればほぼ問題なく使えると思っていい。
更に詳しく知りたい人は日本の通信会社ごとに取り扱っている周波数帯と購入したい中国スマホの対応周波数を照らし合わせてほしい。
バンド 周波数帯 | ドコモ | au | ソフトバンク |
Band1 2.0GHz(3G/LTE) | ◎ | ◎ | ◎ |
Band3 1.7GHz(LTE) | ○ | ○ | |
Band6 800MHz(3G/LTE) | ○ | ||
Band8 900MHz(3G/LTE) | ○ | ||
Band9 1.7GHz(3G/LTE) | ○ | ||
Band11 1.5GHz(3G/LTE) | △ | ○ | |
Band18/26 800MHz(LTE) | ○ | ||
Band19 800MHz(3G/LTE) | ○ | ||
Band21 1.5GHz(LTE) | ○ | ||
Band28 700MHz(LTE) | △ | △ | △ |
Band42 3.5GHz | △ | △ | △ |
◎ = 必須 〇 = あればいい △ = 無くてもいい
各通信会社の主要な周波数の役割は下記。
ドコモ | au | ソフトバンク | |
全国を網羅 | Band 1 | Band 1 | Band 1 |
地方都市を補強 | Band 21 | – | – |
プラチナバンド(繋がりやすさを補強) | Band 19/18 | Band 18/26/28 | Band 8/28 |
注意点として、ドコモの場合Band19のプラチナバンドで繋がりやすさを補強しているんだけど、バンド19に対応する中国スマホは意外に少ない。
とはいえドコモはバンド1の3G/LTE回線で全国を網羅しているからそこまで拘らなくてもいい。
中国スマホの利用にはソフトバンク系通信会社がおすすめ
ソフトバンクは世界標準的な周波数帯を使っているらしく、ほとんどの中国スマホが全対応している。
中国スマホの周波数帯が不安な人はソフトバンク、ワイモバイルか、ソフトバンク系列の格安SIMの利用がおすすめだ。
中国スマホの技適マーク問題に注意
日本では技適マークが付いていない無線局(電波を発射する機器)は電波法違反に該当する可能性がある。
中国スマホが電波法違反に該当するかどうかは議論されているんだけど、事実として中国スマホを使って電波法違反で捕まった人は過去に一人もいない。
そしておそらく今後も捕まることはない。その理由をまとめた記事がこちら。
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技適マークのないスマホが違法なのに捕まらない理由【バレない】
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グローバル版ではない中国版に注意
中国スマホには中国版とグローバル版の2種類がある。
中国版スマホ
実は中国は国策で多くの海外製アプリを排除していて、日本では当たり前に使えるプレイストアやGoogleMapアプリが使えない。
OS自体はAndroidだから後からプレイストアとかグーグルアプリをインストールできるけど面倒くさい。また、中国版は日本語にも対応しておらず、中国語か英語でしか利用できない。
グローバル版スマホ
中国版に対して、中国以外で販売するために作られているのがグローバル版だ。グローバル版は日本版のスマホと同じようにアプリの制限がなく、プレイストアやGoogleMapが最初からインストールされている。また、言語設定から日本語が選択できる。
絶対にグローバル版を買うべし
中国スマホメーカーは中国国内向けには本来使えるアプリを制限して、国外向けには純粋なAndroidを販売しているんだから大変だ。購入の際はグローバル版を選択するように気を付けたい。
中国スマホの情報漏洩に注意
中国スマホは情報を抜き取られるセキュリティリスクがあるという嘘か本当かわからない話を頻繁に聞く。その可能性は無いとは言いきれないけど、残念ながら情報を抜き取っている証拠はまだ見つかっていない。ただ、俺は無いと思ってる。
企業が個人情報を抜くリスク
というのも企業がスマホを介して個人のカード情報とかパスワードを情報を盗んだところで、企業レベルからすれば得られる利益は極微小。得られるメリットの小ささに対して、万が一情報漏洩の事実が表に出れば企業のイメージダウンからの倒産は免れない。
もしマジで個人の財産を狙っている会社があれば幹部は底抜けのアホだから魅力的なスマホを作れるほど成長はできない。
Huaweiスパイ疑惑
狙っている情報が国家機密で、中国政府の意向が反映される国営企業であれば可能性は否定しきれない(Huaweiスパイ疑惑)けど、この場合も国家機密を扱わない個人が気にすることではない。
推定無罪
世界中で各スマホの分解検証が行われている中で、怪しい点があれば誰かが気づく。誰一人として情報漏洩の証拠を掴めていないのはそういうことなんだろう。
中国スマホ購入の注意点まとめ
今回この記事で説明した注意点を改めてまとめる
- 日本語対応 ⇒ グローバル版は大丈夫
- 対応周波数 ⇒ ソフトバンクが鉄板。ドコモも余裕。auはNG
- 技適マーク問題 ⇒ 電波法違反の前例なし
- 中国版とグローバル版 ⇒ 絶対グローバル版
- 情報漏洩 ⇒ 少なくとも個人は大丈夫
こんな感じ。これでもう中国スマホは怖くない。
どの中国スマホに買い替えるか迷っている人は中国スマホおすすめランキング記事を参考にしてほしい。
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