先週まで8日間ほどタイに行っていた。タイに行ったといっても宿はドミトリー式(簡易カプセルホテル)の安宿で、観光はほぼ全くせずにブログを書きながら現地人と同じような生活をしていたから3万円も使っていない。8日間の海外旅行にしては激安だ。
今回はタイに行った目的と、現地で出会ったフリーランスの日本人と触れ合って感じたことを書きたい。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
タイに行った目的
タイのフリーランス日本人に会いたい
タイに行った最大の目的は俺の思考を変えることだ。だからわざわざタイでの生活を選んだフリーランスの日本人に興味があった。
日本でフリーランスの日本人を探してもいいんだけど、日本にいるフリーランスを探すのが手間なのと、日本でフリーランスに会っても良くも悪くもマウントの取り合いになる気がした。
ブログでの専業化を目指す俺に必要なのは日本で真っ当に会社員として生きる友人の思想よりも、フリーランスとしてタイで働く普通ではない日本人の思想だ。
観光には興味なし
日本でもそうなんだけど、俺は観光名所にはあまり興味がない。観光名所に行って感動することもあるけど、大半はこんなもんか、くらいの感想しか抱かないからコスパが悪い。
それに人に見せるために用意された観光名所よりも、外部の人に見られたくないような土地柄とか人柄のほうが魅力的に感じる。各職業の給料や性風俗産業の実態、現地の人の生活など、経済事情に纏わるリアルの方がその国、地域をより深く理解できる。
タイの生活費は激安
俺がタイで泊まった安宿は一泊600円ほどで、タイでの最低限の食事だけなら400円もあれば十分。一日1000円あれば生活できる金銭的な気楽さもタイ旅行を後押ししてくれた。
独立の敵は日本人の安定志向
日本は変わりつつあるとは言えまだまだ安定志向が強く、就職したらとりあえず3年とか、次を決めずに離職して履歴書に空白期間ができるのはNGいった、レールから脱線しないことを重視する思想が根強い。
日本で独立の相談はご法度
そんな思想に囲まれているなかで独立の相談をしようものなら袋叩きに合う。誰も人の人生に責任を取るつもりはないのに質問攻めにしてから「やめといた方が良いよ」と最初から用意されていた結論で締めくくる。
安定志向の人が多い日本では独立の相談をできる相手がいないから心理的障壁がとても高い。周りの環境を変えないと独立に踏み切るのは難しい。
マイペンライ(大丈夫)
俺が知っていた数少ないタイ語は大丈夫という意味の「マイペンライ」だった。現地の人に聞いてみたところマイペンライは今はほぼ使われないらしいんだけど、タイのお国柄はまさにマイペンライといった感じで、良くも悪くも大らか。個人的には悪い意味で大らかだと感じる面が多かったけど、それこそがタイの良さでもある。
タイの男性は働かない
多くの途上国がそうらしいんけど、タイはとにかく男性が働かない。女性が汗水垂らして働いているなか、男性は働いているふりをしながら煙草を吸ったり仲間としゃべったりしている姿が目立つ。
もちろん男性の収入は少ない。でも収入が少なくとも焦る素振りは無い。皆そうだしいいじゃない、最悪家がなくても外で寝れるよ!という感じ。温暖な気候特有の、赤信号みんなで渡れば怖くない精神を悪用した気怠さが漂っていた。
日本人に足りないタイ人の思想
このお陰かタイの人たちはお金がなくても自殺はしない。もちろん日本では家が無ければ凍死するし、タイは自殺は無くても病死は多いはず。どちらが幸せかはわからないけど、現状が悪いタイには挑戦か怠惰しか選択肢がなく、安定志向はない。
この思想は先進国として飽和状態に達しつつある日本にこそ必要だ。レールを外れてはいけないという閉塞感で自らを追い込むのではなく”まぁなんとかなるさ”で一旦レールから外れてみる気楽さが日本には足りない。
安宿はレールから外れた日本人の避難場所
安宿に8日間泊まってみて、多くのフリーランスの日本人に会うことが出来た。しかも旅人のように”生きてるだけで幸せ”という感じの人種ではなく、どことなく闇を抱えつつ息苦しい日本から逃げてきたフリーランスの人達ばかりで、まさに俺が求めていた人たちに会えたのはラッキーだった。
タイバンコクというと既に成功を収めたmanablogのマナブさんが話題だけど、当然ながら実際は今回会った人たちのように成功を志して頑張ってる途中の日本人の方が多い。
「これからどうしようかな...」の意味
安宿の日本人の年齢は25から50代まで。仕事をやめてとりあえずタイに出てきたという人もいれば、生活費を下げるためにタイに来た人、なんとなくタイで過ごしている人まで様々。
共通していたのは会話の中で「これからどうしようかな...」という一言が出ていたことで、みんな大なり小なりの不安を抱えていた。人生を仕切り直すためであったり、挑戦するための過程でタイに来たけど、成功しなかったときのことはまだ未定。そんな意味がその言葉に込められていた。
タイにいるフリーランス日本人の目的
タイにいる日本人は観光客、フリーランス、旅人、駐在員の4種類。同じ日本人でありながらそれぞれの活動エリアは全く異っていて交じり合うことがない。
安宿に泊まっていたフリーランス日本人の目的は俺と同じで、同じ思想の人に会って刺激を受けること、日本的安定志向からの白い眼を避けることだった。
これからどうしようかな...
タイにいるフリーランス日本人の「これからどうしようかな...」には哀愁がない。会社員の「これからどうしようかな」と違うのは、今が辛くないということ。
とりあえずレールから外れてやりたいことをやってるけど、このままいくか方向転換するか、次の一手の模索だ。10年後にやっぱり会社員のままがよかったと後悔する可能性もあるけど、それは結果論で、少なくとも今は人生を謳歌していた。
会社員は不安+ストレスを抱える
会社員でいる最大のメリットは金銭的な安定だ。多くの人にとって会社で働く時間はは楽しくない。
会社内でのし上がって権力を持つ人がいる一方で大半は会社内の日陰にいる。仲の良い同僚と、馬が合わない上司や同僚の陰口を言いながら、次の異動・転職までと、自分を説得して狭い人間関係の中で精神をすり減らす。
俺は自己紹介でも書いている通り会社内で日陰にいる側の人間だ。人間関係に悩むのはめんどくさいし、陰口を言うのも生産性が無いから嫌いだ。というわけで会社での口数は超少ない。こんな人生は嫌だ。独立しなければ多分死ぬまで後悔する。
想定通りの刺激を貰えたタイ旅行
いつか辞めたい、自由に生きてみたいという思いを絵空事にして3年ずつ我慢している内に気付けばチャレンジのタイミングを失う。来世に期待と言いながら、誰もが実は来世が無いことをわかっている。
絵空事は現実にできる
タイの安宿には独立を絵空事で片付けずに、マイペンライの精神で挑戦している日本人が多い。彼らに失敗した先の予定はない。でも会社員と違って明るい未来を想定して頑張ってる今が楽しいし、だめなら最悪日本で会社員に戻ればいい。
最悪でも現状維持
日本で会社員として耐え続けても、レールから外れてタイで頑張っても、失敗したら辿り着くところは同じ。それならレールから外れてもいいし、挑戦できる分チャンスを掴める可能性は高まる。少なくともやらなかった後悔はない。
というわけでガジェマガの中の人は近々フリーランスになる決意を固めました。タイの安宿は今迷っている日本人には最高に刺激的でおすすめです。日本の生活で辛さに耐えかねて自殺するくらいならタイで生きましょう。
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