OPPO待望のハイエンドスマホとなるFind X3 Proが日本でも7月16日に発売された。Find X3 Proは日本市場での数少ないSIMフリースマホの選択肢でもある。ということで早速入手した。
果たしてXの答えにふさわしいスマホに仕上がっているのかレビューして確認する。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
Find X3 Proの特徴
Find X3 Proは今現在のハイエンド性能を全て詰め込んだ上で、技術実験的な機能も搭載した挑戦的なスマホだ。特徴は下記。
- Snapdragon888
- 120Hz有機ELディスプレイ
- 4眼カメラ(2倍望遠、標準、広角、顕微鏡)
- 無線充電、逆無線充電
- ツインアプリ、セカンドスペース
- 11万円
中でも面白いのが業界初搭載となる顕微鏡カメラで、例えばみんな大好き一万円札をこんなに拡大して撮影できたりする。
この機能マジで使い道はないんだけどこういうワクワク感は純粋に楽しい。
もちろん顕微鏡カメラ以外の機能も全部入りで、色物スマホで終わっていないのがFind X3 Proの魅力だ。しかも11万円と性能の割に価格が安いのも嬉しい。
Find X3 Proのスペック
Find X3 Proの詳細なスペックは下記。
ディスプレイ | 6.7(120Hz有機EL) |
解像度 | 3216x1440 |
CPU | Snapdragon888 |
メモリ | 12 |
ストレージ | 256 |
バッテリー | 4500(Qi) |
セキュリティ | 指紋/顔 |
おサイフ | × |
防水 | IP68 |
デュアルSIM | 〇 |
重量 | 193 |
サイズ | 74 x 163.6 x 8.26 |
Find X3 Proは最近の主流となる6.7インチのディスプレイを搭載していて、縦に長く持ちやすい。
Snapdragon888/12ギガメモリ
Find X3 ProのスペックはSnapdragon888と12ギガメモリと現在のスマホ市場では最強ランク。
しかもストレージも256ギガと全てがてんこ盛り。安いノートパソコンよりも性能が高い。
Antutuベンチマーク74万点
Find X3 ProのAntutuベンチマークを計測した結果はハイパフォーマンスモードで74万点だった。一方通常モードだと70万点ではあったんだけど、どちらにせよ性能は十分すぎる。
過去のガジェマガの計測結果と比較すると下記。
- Find X3 Pro 747175(Snapdragon888)
- moto g100 664795(Snapdragon870)
- Galaxy Note20 Ultra 644423(Snapdragon865+)
- Mi 11 Lite 5G 519539(Snapdragon780G)
- Mi 9 500624(Snapdragon855)
- Reno 5A 376881(Snapdragon765G)
- Redmi Note 10 Pro 343568(Snapdragon732G)
- AQUOS sense 4 282575(Snapdragon720G)
最強CPUというだけあってAntutuスコアも圧倒的。3Dゲームでもなんでも快適にプレイできる。
Find X3 Proは13時間8分バッテリー
ただ、高性能が仇となっていてFind X3 Proのバッテリー持ちは全然よくない。実際にPC Mark for Androidで計測した結果は100%から20%までが10時間31分としょぼい。
これは0%まででも13時間8分しか持たない計算になる(輝度50%、音量50%、フルHD解像度、120Hz)
過去のガジェマガの計測結果と比較すると下記。
- iPad Pro 11(2020) 34時間44分(動画計測)
- AQUOS sense 4 26時間12分
- Redmi Note 9S 22.8時間(Youtube計測)
- iPhone11 20時間(Youtube計測)
- ZenFone 6 18時間20分
- iPhone12 18時間8分(Youtube計測)
- moto g100 17時間59分(90Hz)
- Redmi Note 10 Pro 16時間57分(60Hz)
- ROG Phone II 15時間21分(120Hz)
- ZenFone 7 Pro 14時間31分(90Hz)
- Mi Note 10 14時間27分以上(Youtube計測)
- Mi 9T 14時間27分
- UMIDIGI S3 Pro 13時間45分
- iQOO Neo 3 13時間9分(144Hz)
- Redmi Note 10 Pro 12時間12分(120Hz)
- OPPO Reno A 12時間3分以上(Youtube計測)
- Mi 9 12時間3分
- Mate 20 Pro 11時間21分
- Mi 11 Lite 5G 11時間19分(90Hz)
- Find X3 Pro 10時間31分(120Hz)
- OnePlus 8 Pro 10時間31分(120Hz)
- 新型iPhoneSE 10時間(Youtube計測)
- UMIDIGI S5 Pro 9時間45分
- Galaxy Note20 Ultra 9時間35分
- Mi 10 9時間29分
- Alldcube M8 4時間47分
俺が今現在使用しているメインスマホGalaxy Note20 Ultraの9時間35分と比べるとまだましではあるけど、2日持ちは厳しく、1日が精々。
その分65Wまでの急速充電に対応していて、10分で40%の充電が可能。しかも65W充電器が付属している神仕様。OPPO凄い。
4500mAh/193グラム
Find X3 Proはバッテリー容量4500mAhとそこそこ多く、ディスプレイサイズも6.7インチと大きい分重量も197グラムとしっかり重い。
ちなみに公称値は193グラムだから結構差がある。付属のラバーケースをつけると217グラムと更に重い。
Find X3 Proのクールな外観
最近のスマホはどれも質感に妥協が無くて不満を感じることはないんだけど、どれも無個性で見飽きたというのが正直な感想。Find X3 Proはそこに一石を投じるクールなデザインになっている。
最大の特徴は宇宙船をイメージしたというカメラ部で、緻密な湾曲形状が美しくインパクトが強い。
しかも顕微鏡カメラはそれ単体で独立していて、アップでも明るく撮影できるようにカメラ周りにリングライトがついていたりする。
これによってジーパンの生地とか皮膚とかのミクロな世界も明るく撮影可能。
絶対いらないけど楽しい。悔しい。
背面は鏡面仕上げが施されていてギンギラギンで全然さりげなくない。超指紋が目立つからケースは必須。
形状はラウンドだから角が無く持ちやすい。
インターフェースは上面にノイズキャンセリングマイク、
底面にはスピーカー、Type-C充電端子、マイク、SIMスロットを備える。
SIMスロットは裏表のデュアルシム仕様。
右側面に電源ボタン、
左側面に音量ボタンを備える。
正面には6.7インチ120Hz有機ELディスプレイを搭載していて、
ディスプレイ上部に受話口を備える。
この受話口はスピーカーにもなるから、メディアをステレオで楽しめる仕様。
Dolby Atmosに対応していることもあって音質はかなりいい。
ディスプレイ下部には指紋センサーを搭載していて、反応速度は爆速。
俺が知る限りの画面内指紋認証では一番早いと思う。
形状は一般的な縦長スマホで6.7インチの割には片手で持ちやすい。(左からGalaxy Note20 Ultra、Find X3 Pro、iPhone12)
ラウンド形状なこともあって小ぶりなiPhone12と比較しても横幅はほぼ同じ。
ディスプレイは有機ELで発色も良く視野角も広い。
地味に初の10bit対応スマホで、表示できる色の数が1億色と多いのが凄いらしいけどまだ特に違いは感じない。
Find X3 Proは無線充電に対応していて
逆無線充電も可能。イヤホンとか友達のスマホを充電できるのはたまに役立つかもしれない。
Find X3 Proの最強のカメラ画質
注目はFind X3 Proのカメラ画質なんだけど、結論から言うと最強。俺はFind X3 Proをメインスマホにすることを決意した。
カメラ構成は下記。
- 15mm超広角カメラ(5000万画素)
- 24mm標準カメラ(5000万画素)
- 48mm望遠カメラ(1300万画素)
- 顕微鏡カメラ(300万画素)
特筆すべきは標準カメラと超広角カメラの両方で1/1.56センサーが使われていることで、つまり画角が違うだけで画質が同じ。軽視されがちな超広角カメラが使いやすい仕様なのが嬉しい。
写真はいつも通り俺がメインマシンとして使っているGalaxy Note20 Ultraと比較する。写真は全てAI補正オン、HDRオンのJpeg撮って出し。
標準カメラ比較
Find X3 Proは空をより青く、緑をより濃く表現した。比較的自然な写りのGalaxyに対してFind X3 Proは映える写真を撮る傾向。
Find X3 Proは緑が異様に濃い。着色しすぎ感はあるけど映えるっちゃ映える。あと影の色も濃い。彩度とコントラストが高い。
夜の写真がGalaxy Note20 Ultraの方が全体的に明るめ。Find X3 Proは全体に暗めだけど看板の白飛びは少ない。好み。
拡大しても細部の潰れ方、ノイズ量はほぼ同じで画質に差が出ない(左がGalaxy、右がFind X)
肉眼ではほとんど見えない超低照度撮影。色合いが自然なのはGalaxy。あと明るさもGalaxyの方が少し上。
とはいえ拡大しても鮮明さはほぼ同じ。Find X3 Proは時計部分の白飛びが少し気になる程度(左がGalaxy、右がFind X)
鬼門となる代々木駅写真はFind X3 Proだと驚くほど綺麗に撮れた。Galaxy Note20 Ultraは空の暗さに引っ張られて露出がオーバー気味なのが気になる。
超広角カメラ比較
次は超広角カメラを比較する。Find X3 Proのメインカメラと同じ大きさのセンサーの実力が気になる。
晴天環境では傾向は全く同じ。Find X3 Proの方が彩度とコントラストが高い映える写真が撮れる。少しやり過ぎ感はあるけど個人的には後から見返して思い出を美化してくれるこれくらいが好み
夜景写真。Find X3 Proの方が露出がアンダーではあるけど看板の白飛びが少ない。
拡大しても細部の鮮明さはほぼ同じ(左がGalaxy、右がFind X)。Galaxy Note20 Ultraが思っている以上に頑張る。強い。
一方超低照度撮影では逆転。Find X3 Proの方が明るく撮れた。
拡大するとGalaxyは暗所が潰れているのに対してFind X3 Proはまだ識別できる(左がGalaxy、右がFind X)。センサーサイズの差が出た。けど誤差の範囲。
空が多い写真はFind X3 Proの方がGalaxy Note20 Ultraよりも暗く、メリハリの効いた写真に仕上げた。
望遠カメラ比較
望遠カメラは5倍光学のGalaxyと比較するために2倍光学のFind X3 Proを5倍までデジタルズームした。望遠はあくまで参考程度。これくらい綺麗に光学2倍で撮れていると思ってほしい。
5倍のGalaxyは看板のドットまで視認できるのに対してFind Xは少し粗め。デジタルズームはやっぱり弱い。
Galaxyは看板の文字も鮮明に読めるのに対して、Find X3 Proは看板の文字がぼやけている。
Find X3 Proのカメラは万能
Find X3 Proのカメラはとにかくどんなシチュエーションでも外さず、パッと出してサッと映える写真が撮れる万能カメラだった。
確かに空とか緑の色を盛り過ぎ感はあるんだけど、作品として世に出る写真で修整されていない写真は無いし、写実に拘るだけ無駄。
その意味で手軽にSNS映えする写真が撮れるFind X3 Proのカメラは今の時代に即しているし、努力の方向性は正しい。
特に夜空を撮影しても暴走しないソフトウェアは見事で、初心者でも手軽に好印象な写真が撮れるのが嬉しい。
一方でGalaxy Note20 Ultraのカメラも負けておらずほぼ互角で、ソフトウェア面はそろそろ頭打ち。以降はRAW撮影でいかに加工するか、いかに良い構図に拘るかの戦いになる。
一応Find X3 ProはRAW撮影にも対応してはいるんだけど、センサーサイズが小さいからノイズだらけで加工の自由度は低め。
その意味で今後はもうセンサーの大型化しか進化の方向性は無いんだろうなとも思う。
いずれにせよFind X3 Proのカメラは写真の鮮明さ、ソフトウェアの安定感ともに現行スマホ市場で最高ランクなのは間違いない。
Find X3 Proは動画性能も最高ランク
Find X3 Proは写真だけでなく動画性能もスマホ市場最高ランクで、ノイズの少なさ、色の安定感、手振れの少なさともに超レベルが高い。
しかも望遠、標準、広角ともに60fpsでの撮影が可能。実際にiPhone12と撮影比較した動画が下記。
一部夜間撮影では歩行ブレが気になるけどそれでも最小限で、画質含めて総合的に判断するとFind X3 Proの方が動画性能は上。
Find X3 Proは写真も動画も強い。
Find X3 Proのキモすぎるプライバシー機能
Find X3 Proはなぜかプライバシー機能が異様に充実していて、秘密を隠しやすく、しかも絶対に見つからないように運用しやすいスマホに仕上がってる。
OPPOがユーザーになにをさせようとしているのかは不明。とはいえ使うか使わないかは置いておいて、あるに越したことはない便利機能だから紹介する。
プライバシー機能として用意されているのは下記の6つ。
- アプリロック
- アプリを隠す
- プライベートフォルダ
- システムクローン
- キッズスペース
中でも注目したいのは太字で書いているアプリを隠す、プライベートフォルダ、システムクローンで、これを駆使すればバレたくないなにかを絶対にバレずに運用することが可能。
アプリを隠す
アプリを隠すはその名の通り指定したアプリをスマホないで表示せず、覗き見られてもバレないようにする機能。
任意のアプリを選択して、4桁の番号を選択することで、ダイヤルからその4桁を入力しないとアプリにアクセスできなくなる。
マッチングアプリの利用に最適。
プライベートフォルダ
プライベートフォルダはその名の通り任意のパスコートを入力しないと開けないフォルダで、そのフォルダで別途画像とか動画を保存可能。
人に見せられない写真、動画の保存に最適。
システムクローン
システムクローンはXiaomiのスマホでいうところのセカンドスペース機能。ロックを解除する指紋によってログインするアカウントを切り替えて全く別のスマホとして使用可能。
警察の職務質問の回避に最適。セカンドスペース機能の詳細を解説した記事は下記。
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Find X3 ProはLINEアカウントを3つ運用可能
Find X3 Proは最近のスマホでよくあるLINEアカウントの複製にも対応していて、更に上で紹介したシステムクローン機能を使うことで3つのLINEアカウントを管理可能。
ちなみにLINEアカウントを3つ作れるのはXiaomiもGalaxyも同じ。最近のスマホ凄い。
Find X3 Proの悪いところは3つ
音量ボタンが左側にある
Find X3 Proは電源ボタンが右側、音量ボタンが左側にあるから慣れが必要。天下のiPhone様が同じ仕様だから違和感がない人が多数派かもしれないけど、絶対に右側にまとめられていた方が使いやすい。
今現在右側にまとめられているスマホを使っている人は少し慣れが必要。
バッテリーが持たない
予想はしていたけどやっぱりバッテリーが全然持たないのが悲しい。Snapdragon888になって少しでもバッテリー持ちが改善されるかと思ったけどそんなことはなかった。
寧ろ120Hzが追加されたことでバッテリー持ちは悪化している傾向で、Find X3 Proも例外ではなかった。
とはいえ充電速度が65Wと超早いから充電でなんとかしろってことなんだと思う。ハイエンドスマホはまだまだバッテリー持ちには苦しめられそう。
おサイフに対応していない
Find X3 Proはカタログ通りおサイフには対応していない。おサイフに対応していれば最強のスマホだったのにと思うと惜しい。
全てが最高ランクでコスパも良い
Find X3 Proは悪いところも無くはないんだけど微々たるもので、総合的には現在のスマホ市場で最強クラス。それが11万円で手に入る手ごろな価格も嬉しい。
もちろん11万円が手頃だと感じるのは俺がスマホ中毒だからというのもあるんだけど、最近はXperiaとかGalaxyが15万円を超えていることを思うと、同じもしくはそれ以上の性能でデュアルSIMにも対応していて11万円はかなり安い。
バッテリー持ちが悪いなぁとか、ボディが重いなぁとか、おサイフついてないなぁとか、言いたいことはあるにはあるんだけどまぁこんなもん。寧ろ超高性能、最高のディスプレイ、高音質、無線充電に逆無線充電、防水とよくこれだけの機能を11万円で詰め込めたなという感想。
気軽に撮れて、手間暇もかけられるカメラ
特にカメラ周りは強くて、そもそものデザインが良い上に、写真も動画も最高性能。更に顕微鏡とかRAW撮影とかの伸びしろも用意されているから、気軽に撮っても良いし、手間暇かけて作品として仕上げることもできる懐の広さが楽しい。
Find X3 Proはバランスの良いハイコスパスマホ
Find X3 Proは価格も含めたバランスに優れていて総合的なコスパは高め。そもそもこれだけの性能が必要なのか、カメラ画質が必要なのかという議論はあるけど、俺は必要派。
Find X3 Proは快適な性能を手に入れる為なら11万円は惜しまない、おサイフも特に使わない。という人であれば手放しでおすすめできるスマホだ。
そして俺がまさにその該当者だからGalaxy Note20 UltraからFind X3 Proに乗り換えることにする。これからしばらくよろしく頼む。
OPPO FIND X3 PRO SIMフリースマートフォン グロスブラック
OCNモバイルONEでセール中
ここまで紹介したFind X3 Proは現在OCNモバイルONEで発売記念のセール中。
新規契約で99,812円、乗り換え+オプション加入なら84,812円での購入が可能。
購入を検討している人はOCNモバイルONEから買うのがおすすめ。