キャリア版しか発売されないから最近あまり注目していなかったXperiaのSIMフリー版の発売が決定して話題になっている。俺がXperiaを購入してこなかった理由はDSDSに対応していなかったからで、なんと今回発売されるSIMフリー版XperiaはDSDSに対応してくるらしい。
まだ買うかどうかは決めていないんだけどそういえばXperiaってどんなスマホだっけ?って思ってる人と俺向けにSIMフリー版Xperiaの概要を確認したい。
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Xperiaは日本最強のAndroid
スマホが世に出回った当初は日本メーカーもiPhoneに追いつけ追い越せで各メーカーが参入したんだけど周知の通り結果は惨敗。そんな中かろうじて生き残っている最後の世界に誇れる日本製AndroidスマホがXperiaなんだ。
Xperiaはキャリアにおんぶにだっこ
そんなXperia1 llを応援したい気持ちは山々なんだけど、日本製スマホは大手キャリアと抱き合わせないと安定した利益を確保できないのが実情。Xperiaシリーズも例に漏れず今まではそのほとんどがキャリア版のみの発売だった。
そしてキャリアから発売されるということは糞キャリアアプリが山盛りだったりDSDS非対応だったり周波数帯がキャリアに合わせて削られていたりと無駄な制約が多いのがネックだった。
SIMフリー版Xperiaは大きな賭け
そんな状況を遂に打破してくれたのが今回発売されるSIMフリー版Xperia1 llなんだ。
SIMフリー版を発売するということは少なからずキャリアを裏切ることになるからキャリアに借りを作ることになる。Xperia的には大きな賭けになるはずだけど、それでもSIMフリー版の発売に踏み切ったXperiaを賞賛したい。
ただしXperiaなりのキャリアへの配慮も見え隠れしていて、最新ハイエンドXperiaであるXperia 1 IIのSIMフリー版の発売日はなんと10月30日と超遅い。キャリア版の発売は5月11日だから5か月以上の遅れをとることになる。もう少ししたら新作発表されるんじゃね?って気すらする。
SIMフリー版とキャリア版の違い
これだけ発売が遅いことに対する負い目があるのか、SIMフリー版Xperia 1 IIはキャリア版と比べて微妙にグレードアップしてるのが微妙に嬉しい。
それが下記。
SIMフリー版 | キャリア版 | |
DSDS | 対応 | 非対応 |
メモリ | 12 | 8 |
ストレージ | 256 | 128 |
糞アプリ | 無し | 山盛り |
ワンセグ/フルセグ | 非対応 | 対応 |
周波数帯 | 全対応 | キャリア仕様 |
おサイフ | 対応 | 対応 |
価格 | 124,000円 | 112,320円 |
遂にXperiaがDSDSに対応
注目したいのはキャリア版では絶対に不可能だったDSDSに対応していて、それでいておサイフケータイの対応も維持してくれたことなんだ。
つまりXperiaは数少ないおサイフ対応SIMフリーハイエンドスマホの仲間入りを果たすことになる。PixelとiPhoneの戦いにXperiaが加わる。
SIMフリー版はメモリとストレージが増量
更に、メモリが8ギガから12ギガ、ストレージが128ギガから256ギガにパワーアップしている。正直8ギガメモリが12ギガメモリになったところでって話ではあるけど、ストレージが256ギガになっているのはカメラのためにXperiaスマホを買う人には嬉しい。
日本の周波数帯に全対応
キャリア版のXperiaは周波数帯もキャリアに合わせられていて、SIMフリー化しても他のキャリアでは微妙に繋がりにくい仕様だったんだけど、SIMフリー版は主要キャリアの周波数帯に全対応。どのキャリアでも違和感なく使えるのが嬉しい。
というかそもそもキャリアに合わせて周波数を削る仕様が糞過ぎ。キャリアいい加減にしろ。
ワンセグ/フルセグ/糞アプリ無し
最後にキャリア版でおなじみのワンセグ/フルセグと山盛りの糞アプリのプリインストールが無くなる。そもそもワンセグ/フルセグ対応っていっても視聴には同封のテレビアンテナが必須という糞仕様で使う機会は無いからあっても無くても同じ。
キャリア独自の糞アプリが無いのは純粋にありがたい。
SIMフリー版Xperia1 llのスペック
ここからはしばらくXperiaがノーマークだった人と俺向けにざっとXperia1 llの概要を確認していく。まずSIMフリー版Xperia1 llのスペックは下記。
ディスプレイ | 6.5(有機EL) |
解像度 | 3840x1644 |
CPU | Snapdragon 865 |
メモリ | 12 |
ストレージ | 256 |
バッテリー | 4000(Qi対応) |
セキュリティ | 指紋/顔 |
おサイフ | ○ |
防水 | IPX8 |
デュアルSIM | ○(DSDV) |
重量 | 181 |
サイズ | 72x166x9.1 |
繰り返しになるけどキャリア版との違いは12ギガメモリ、256ストレージ、DSDV対応の3点。その他は
- Snapdragon865
- 無駄な4K解像度
- 6.5インチ有機EL
- 防水、無線充電対応
- デュアルスピーカー(ドルビーアトモス対応)
の手堅いハイエンドスマホだ。5月に発売されてもう時間が経ってるからこの辺の考察は割愛する。
リフレッシュレートとバッテリーが惜しい
しいていうならこのご時世のハイエンドスマホでリフレッシュレート60Hzはちょっと寂しいのとバッテリー持ちが心配な程度で他はもりもり。特に文句はない。
Xperia1 llはソニー技術の結晶
Xperia1 llは手広く事業を営むソニーらしく、各ソニー事業の独自技術が結集されているのが魅力なんだ。
それが下記。
- ZEISS Lens搭載トリプルカメラ
- Photography Pro
- X1™ for mobile
- クリエイターモード
- Cinematography Pro
- DSEE Ultimate
ZEISS Lens搭載トリプルカメラ
Xperia1 llは16ミリ、24ミリ、70ミリのトリプルカメラを搭載しているのは他のスマホと同じなんだけど、そのレンズはZEISSが監修している。
ZEISSは俺も知らなかったんだけど有名なレンズメーカーっぽくて、Xperia1 llはそこのお墨付き。つまりHuaweiでいうところのLeicaレンズのようなものだと思ってほしい。
これが直接画質に影響するというわけではないけど、響きがなんか凄そうで楽しい。
ただしXperia1 llのオート撮影のソフトウェア調整の評判は微妙で、レンズの良さを活かしきれていないという話は聞く。
Photography Proで写真も自由自在
Xperia1 llにはまるで一眼カメラのように撮影できるPhotography Proなるアプリが搭載されている。
ソニーと言えばフルサイズミラーレス一眼で世界一のシェアを誇るαシリーズを有していて、俺も撮影用カメラとしてα7Riiiを使っているんだけど、その画質は神。
そのカメラと全く同じ設定をスマホで行ってしまおうという発想から生まれたのがPhotography Proアプリなんだ。
これを使えば今まで一眼カメラでしかできなかった複雑な設定を駆使しての撮影が可能。オートのソフトウェア調整が微妙なら自分で設定してしまえば良い。
Xperia1 llは秒間20枚の連続撮影に対応
その他秒間20枚の連続撮影とか
Xperia1 llは瞳AFに対応
ソニーの上位カメラでしか対応していない瞳AFにも対応する。
付加価値は無いよりあった方が良い
1/1.7センサーで瞳AFに対応したところで違いはわかんねーだろとか、そもそもオートで綺麗な写真撮れよって気はするけど、いずれにせよこういう付加価値は無いよりはあった方が良い。
俺のメインスマホのMate 20 Proにもある程度カメラ設定をマニュアル操作できるプロモードが搭載されているんだけど、2年間で使ったのはたった一度だけ。でもそのお陰で星空をスマホで撮影できた。
Mate20Proのプロモードで撮影した天の川。プロモードでシャッター速度30秒、ISO感度3200で明るめに撮影した写真をスマホ版のLightroomで天の川以外の部分の明るさを抑えて加工した。シャッター速度もっと長くできたらもっとキレイに撮れたけど、カメラ忘れてもスマホでこれだけ撮れると助かるな。 pic.twitter.com/kvDhysGdsj
— トーマス@ガジェマガ(バイク日本一周中) (@gadgetKaeru) August 20, 2020
こういう付加価値は普段使わなくても、いつか使う機会まで眠らせておけばいい。
X1™ for mobile/クリエイターモード
Xperia1 llの6.5インチの4K有機ELディスプレイにはソニー製テレビのブラビアで培った高画質エンジンX1 for mobileを搭載する。
そういえばブラビアって最近見かけないなってのは置いといて画質にはソニーなりの拘りがあるらしい。
Xperia1 llは90Hz相当のクリアな映像
さらにX1 for mobileの効果で残像を低減して90Hz相当のクリアな映像が楽しめるんだとか。
Xperia1 llは忠実な色を再現
また、Xperia1 llでは映像制作のプロが使用している世界最高峰のマスターモニターで培われたノウハウを元に正確な色合いとなめらかなグラデーションを再現する「クリエイターモード」で忠実な色合いが楽しめるんだとか。
なんかよくわからないけど凄そう。
Cinematography Proで高画質動画
誰が使うんだよとは思うけど、Xperia1 llではこの他にもプロフェッショナルカメラのノウハウを惜しみなく注入した、「Cinematography Pro」も搭載していて、映画さながらの映像が撮れるんだとか。
スマホで映画なんか撮るかよとは思うけど気にしない。
DSEE Ultimateで高音質
Xperia1 llは音に関しても本気で、既にある音源をソニー独自のAI技術でハイレゾ相当の音質に変えてしまう「DSEE Ultimate」を搭載。
Xperia1 llはフロントデュアルスピーカー
しかもフロントデュアルスピーカーで、高音質化技術のドルビーアトモスにも対応。
音に対する妥協が無い。
Xperia1 llはイヤホンジャック搭載
しかもハイエンドスマホにしては珍しくイヤホンジャックまで搭載している。
Xperia1 llは音に拘る人にはとにかく嬉しい仕様なんだ。俺は有線イヤホンは絶対使わないけど、フロントデュアルスピーカーとドルビーアトモスは普通に嬉しい。
SIMフリー版Xperia1 llは10月30日発売
他社スマホがUIとかOSで差別化しているのに対してXperiaは大企業ソニーの強みを活かして各分野の専用アプリを多数作ることで明確に差別化した。
特に一眼レフカメラのように細かな設定ができるPhotograph Proは評判も良くて気になる。
逆に、画像処理エンジンとか音質改善エンジンは他社もやっているものに独自で名称を付けてるだけなんじゃないかという気もする。まさにプロダクトアウトの日本企業らしい仕様のスマホな気はするけど、これだけ色々アピールされるとワクワクしてしまうのも事実。
ということで調べるほどに気になるSIMフリー版Xperia1 llだけど、発売が10月30日と遅い上に124,000円税別と値段もそこそこ高い。SIMフリー版を買ってすぐに新作発売とかされたら泣く。買うか迷う。