もはやiPhoneは夏の終わりを表現する季語になりつつあると俺は思っているんだけど、今年もiPhone17シリーズが発表された。
しかも今回はデザインが変わったりAirが登場したりと盛りだくさん。つまり今年はどのiPhoneを買えばいいのか、はたまた買わなくてもいいのか迷っている人が多いと思う。
ということで今年のiPhoneを解説、検討することで迷える子羊と俺を導きたい。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
今回は全部変わって全部凄い
まず今回発表されたiPhoneは4種類で下記。ProとProMAXは大きさ以外同じだから統合する。
iPhone17 | iPhone Air | iPhone 17 Pro | |
ディスプレイ | 6.3(120Hz有機EL) | 6.5(120Hz有機EL) | 6.3(120Hz有機EL) |
解像度 | 2622x1206 | 2736x1260 | 2622x1206 |
CPU | A19 | A19PRO | A19PRO |
メモリ | - | - | - |
ストレージ | 256/512 | 256/512/1T | 256/512/1T |
バッテリー | -(Qi2) | -(Qi2) | -(Qi2) |
カメラ | 2眼(0.5,1) | 1眼(1) | 3眼(0.5,1,4) |
セキュリティ | 顔 | 顔 | 顔 |
おサイフ/防水 | 〇/IP68 | 〇/IP68 | 〇/IP68 |
デュアルSIM | eSIM(物理なし) | eSIM(物理なし) | eSIM(物理なし) |
重量 | 177 | 165 | 206 |
サイズ | 71.5x149.6x7.95 | 74.7x156.2x5.64 | 71.9x150.2x8.75 |
価格(税込) | 129800 | 159800 | 179800 |
いつも通りの17、17Proの他にAirが追加された。
Airの特徴はその名の通り薄くて軽いことで、その分色々な機能が犠牲になっているのは後述する。
スペックで注目すべきは全てのiPhoneから物理SIMが消えてeSIM限定になったこと、Proが179,800円2万円も値上げしてきたこと辺り。
地味に2万円の値上げは結構痛い。iPhoneはリセールバリューがあるとは言え高すぎ。俺ならスマホに18万出すくらいならパソコン買う。
iPhone 17は世界をeSIMに染める
それぞれのiPhoneの解説をする前に、今回のiPhoneは物理SIMを廃止する、という英断に出たところから解説したい。
といってもeSIM専用モデルが発売されるのはアメリカ、カナダ、日本、メキシコ、その他中東のみで、要はeSIMが普及している国に限られるんだけど、そこに日本も選ばれた。と同時に、iPhoneは順次eSIM専用モデルに置き換えていく姿勢が明確になった。
この変化は現状は多少批判されてはいるけど、どうせ皆いずれ感謝することになる。なぜならeSIMは物理SIMより確実に便利だから。実際eSIM専用にすればバッテリー容量を増やせるし故障率も下げられる上に、
1台のスマホで管理できる番号まで増えてしまう。
あまり知られてないけどeSIMは数打てるから
意外とあり。スマホは一度に有効化できるSIMが2つなだけで、eSIMの保管自体は3つ以上可能だし、自由に有効SIMを切り替えられる。実際俺のGalaxy S25には物理SIM×1とeSIM×2が入っていて、3つのSIMを管理できてる。寧ろ携帯乞食ほどeSIMに統一すれば楽だと思 pic.twitter.com/gPWdedzFz3— トーマス@ガジェマガ (@gadgetKaeru) September 11, 2025
なんなら市場からSIMカードまで減らせてしまうわけで、地球に優しいし事務も減らせるしで良いことづくめなんだ。
もちろんeSIMだとスマホの機種変とか故障時に煩雑にはなるけど、そんなことを言ってるから進歩が無いって話。些細なデメリットのためにeSIMを否定するのは災害に備えて現金を使い続けるぐらい馬鹿な選択になる。確率の低い事象のために日常の便利を犠牲にしてはいけない。
iPhoneがeSIM社会へと導いてくれる
とはいえ頭ではわかっていても行動に移せないのが大衆の性。だからこそiPhoneはeSIM専用モデルの投入で人々の行動を無理やり変えることにしたという話。
なぜならiPhoneならそれができるから。iPhoneはブランドだし、信仰でもある。人々はiPhoneのためなら行動すら変えてしまうんだ。
実際iPhoneが大衆をお導きになるのは今回が初めてではない。スマホからホームボタンが消えたのも、イヤホンジャックが消えたのもiPhoneのお陰。
人々はiPhoneの為なら行動を変える。結果、他のスマホも追従し、市場からホームボタンと有線イヤホンが消えた。我々の生活は明確に便利になったという話。
世界から物理SIMをなくす。これがAppleの次の啓示なんだ。しかもiPhoneならそれができる。本当に大切なことは全てAppleが決めてくれる。我々は疑わず、ついていくだけで良い。
eSIM専用モデルのリセールも問題ない
気になるのはeSIM専用iPhone17のリセールだけど、俺は物理SIMモデルと変わらないと踏んでる。
まず今までiPhoneのリセールがこれだけ安定していたのは、お隣中国の旺盛な需要のお陰で、ブランドでありステータスでもあるiPhoneを中国人も欲しかったからなんだけど、その中国では当局の都合でeSIMが普及していない。つまり日本で発売されるeSIM専用iPhone17は中国では売れない。これは困った。
が、中国以外の国はメリットが多いeSIMに順次置き換わる。これは確定的な未来なんだ。しかもiPhone17がeSIM専用に舵を切ったならeSIM普及の流れは加速する。なぜならiPhoneにはその力があるから(3回目)。一年後にはeSIM専用の中古iPhoneを求める途上国で溢れるはず。
となると発売当初のeSIM専用モデルのリセールは少し落ちるだろうけどどうせ時間が解決してくれる。iPhone17のリセールバリューは1年後、遅くても2年後には物理SIMと変わらない程度に安定してるはず。
ということでiPhone17もどうせ高く売れる。好きなモデルを買って2年間大切に使えばOK。という前提で話を進める。
Proのデザインが遂に刷新された
さてiPhone17シリーズの発表で最も目立つのはProモデルのデザインの刷新で、従前のリーク通りカメラユニットが横長のクラッカー型になった。
これはカメラユニットの隣にCPUを冷やすベイパーチャンバーが入ったからで、エンジンで言うところのラジエーターみたいなもんだと思えばOK。つまりゲームとかするとココがチンチンになることで長時間の高いパフォーマンスを実現できるというからくりなんだけど、重要なのはそこではない。
着目したいのは18万円もするProモデルだけ圧倒的に見た目が変化した、ということなんだ。
最近のProモデルは見分けがつかなかった
というのも最近のスマホはもはや買い替える動機に乏しいという話は今更で、ここ3年くらいは性能面で体感の変化がない。しかも見た目まで全く同じ。
それでもiPhoneはブランドであり、特に途上国においてはステータスの一つとして扱われる。iPhoneを使ってる人は偉いし、Proモデルはもっと偉い。これが途上国の実情。誰もがiPhoneを持てる日本とはわけが違うんだ。
そのiPhone Proモデルのシンボルといえば3眼カメラなんだけど、11Pro以降Proモデルの象徴に変化がないジレンマを抱えていた。
せっかく皆が憧れるiPhoneを努力して手に入れたのに、iPhone 16 ProとiPhone 11 Proの見分けがつかない。しかも性能まで違いを体感できないと、もはや買い替える理由が無いんだ。
AppleとしてもiPhoneを買ってくれる人には所有の喜びを感じてほしい。少しでも優越感を味わってほしいし、見せびらかしてほしい。iPhoneがイケてるのは持ってる人もイケてるから。これがAppleの戦略でもあり、美学でもある。そのためには"最新版"というデザインの刷新は急務だった。
17ProでiPhoneという特別感を取り戻した
とはいえProモデルのシンボルでもある3眼は崩せない。という苦肉の策から生まれたのがクラッカー型カメラで、更にここを冷却機構として扱うことでケースからも露出せざるを得ないデザインにした。
これによってiPhone 17 Proは誰の目から見ても最新型のiPhoneであることが明らかになり、ステータスとしても生まれ変わったというわけ。目立つオレンジがラインナップされたのもiPhoneという優越感をもう一度取り戻してほしいというAppleからのメッセージだと思ってる。
だからこそ今回俺はProを買うなら絶対にオレンジを買うべきだと思う。日本ではiPhoneは大したマウントにはならないけど、マウントしなくても会話のとっかかりになれば楽しい。新色で新デザインの優越感を存分に楽しんでほしい。
17Proはデザイン以外の進化が弱い
じゃあ機能的にiPhone 17 Proが優れるかというと俺はそこには懐疑的。
もちろん性能は上がるしバッテリー持ちは良くなる。完成度は着実に上がるんだけど、今でもそこに不満はない。となるとiPhone 17 Proの唯一の改善点は4800万画素の望遠カメラのみ。で、これが結構弱め。
iPhone 17 Proの望遠は光学4倍の最大4800万画素カメラで、中心部のみを切り取れば1200万画素の8倍も撮影が可能。
これがAppleのいう光学8倍という言葉のマジックなんだけど、これがまかり通るなら1億画素なら光学16倍ってことになるし、2億画素なら32倍ってことになる。まぁそんなわけはない。
どれだけ画素数を上げたところで豆粒センサーは豆粒センサーでしかないから、そもそもの写真が綺麗じゃないんだ。
綺麗じゃない写真をいくら切り取っても綺麗じゃない拡大写真になるだけ。
ということで基本的には期待してはいけないんだけど、唯一太陽光の元という最高の環境で光の取り込める量を最大にできれば、高画素豆粒センサーでも最高の写りにはなる。それなら8倍に切り取った写真でも十分使えるはず。つまり運動会とか動物園とかの昼間の撮影では8倍望遠が火を吹く。
逆に暗所だと16 proとほとんど差は出ないはず。16 Proを持っているなら買い替える意味はないと思う。
無印版は15Proの上位互換
反面中身だけ進化しまくっているのが17無印だったりする。17無印は16無印までの弱点を全て改善していて、それが下記。
- 120Hz対応
- 2倍望遠(ピクセルビニング)
- 大容量バッテリー
今までの無印版の弱点が消えた。
もちろんA19チップだから性能も最強。iPhone 17無印はもはやiPhone 15 Proの完全上位互換だと言ってしまっていいレベルで強い。
もはやiPhone 15 proがiPhone 17に勝っているのは3倍望遠カメラのみなんだけど、この3倍望遠がクソ画質で全然使い物にならない。しかもそれ以外はiPhone 17の方が優秀。
となるともうiPhone17の方が上ぢゃんって話になる。
望遠カメラはいらない、デザインの刷新も不要だというのであればiPhone 17は最高の選択になる。
Airはminiと同じ実験機
ならAirはどうかというと今のところ俺には爆弾に見えてる。
このご時世に単眼もクソだけど、なにより1日のバッテリー持ちをアピールしてるのが怖すぎ。本当に凄い人が自分で凄いとアピールしないように、本当にバッテリーが一日持つスマホが一日持つとアピールする必要があるだろうか、いやない(反語)。
更にAirは薄さの為に下部のスピーカーを犠牲にしてモノラルスピーカーだったりする。iPhoneの売りだった音質にも期待できない。
そもそもバッテリーと音を犠牲にしてまで薄さと軽さに拘りたいかと問われると俺はNO。薄いのは嬉しいけど、そのための犠牲がでかすぎ。発売するまでなんとも言えないけど、今のAirは見えてる地雷でしかない。踏みに行くのは地雷でないことが確認できてからでも遅くない。
ちびっ子は無印、親はPro
iPhone 17シリーズは全体的に良さげ。ただしAirは除く。というかiPhoneなんてどうせリセールバリューは良いんだから欲しいなら好きなのを買って2年間大切に使えばOK。どうせ2年後も高く売れる。心配しなくてOK。
ただ、今回は無印版が強すぎるから普通に無印で良いと思う。最強性能の最強バッテリーで120Hzでヌルヌルゲームができる最強のゲーミングスマホになってるはず。ということで全ての人にお勧めできる。しかもソフトバンクでの残クレ月額1円レンタルも確定しているとか聞いてる。ということでスマホに興味が無い人とちびっ子は全スマホを差し置いてiPhone17無印を親に打診すべき。
逆にちびっ子とかペットがいる人は5万円足して優越感と共に8倍望遠カメラを楽しんでほしい。なんてったって思い出が大切。18万は高すぎるけどどうせ14万くらいでは売れるはず。2年間大切に使用すればOK。