現在ウチヤマチカラさんがメインPCとして使っている「Lenovo Yoga Slim 7i Aura Editoin」がどうしても羨ましくて俺も全く同じものを購入してしまった。7月に22万で新しいノートパソコンを購入したばかりなのに(倒置法)
ということでなぜ羨ましかったのか、なぜ半年も経たずに25万でまたノートパソコンパソコンを買い替えたのかをレビューしつつ解説する。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
前機Yoga Pro 7i Gen 9は性能が超高い
まず今俺が使っているYoga Pro 7i Gen 9は全然悪いノートパソコンではない。寧ろ良すぎるぐらいに良い。なぜならクリエイターパソコンとして非常にバランスが良いのに、21万円と相場より安いから。
というのもCore Ultra7 155HとRTX4050の32ギガメモリはDellだと30万円は下らないんだ。それが21万円はやばすぎ。しかもPS5並に性能が高いからゲームだってプレイできてしまう。ノートパソコンなのに(倒置法)。
この性能が14.5インチ1.5キロにギュッと凝縮されている。なのに廃熱も優れていて熱にも強い。こんなノートパソコン初めて!を実現したのがYoga Pro 7i Gen 9なんだ。
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14.5inchはメインディスプレイとしては少し小さい
そんな最高のノートパソコンをなぜ買い換えるのかというとシンプルに画面サイズが足りないから(右が14.5インチ)。
これは断じて俺がおじさんになったからではない。5年前に施術したレーシック後の視力は未だに両目1.5を保ってる。でも話はそこではない。14.5インチというディスプレイサイズはメインディスプレイとして使うには絶妙に小さいんだ。
というのも現在の俺は神戸、奈良、実家の三拠点生活を行っている。神戸と奈良には27インチのディスプレイを置いていてそれで作業しているんだけど、
実家にはディスプレイが無い。必然的に14.5インチでの作業を強いられる。となると小さい。作業し辛い。もう少しだけ大きいのが欲しくなる。結果「Lenovo Yoga Slim 7i Aura Editoin」を購入したという流れ。
ノートパソコンの画面サイズは永遠の課題
思えば俺は今までノートパソコンの画面は10インチ、11.6インチ、13.3インチ、14インチ、15.6インチ、14.5インチ、15.3インチとあらゆるサイズを使ってきたけど未だに最適解を出せずにいる。持ち運んで快適に作業したい。このシンプルな願いは想像以上に難しい課題なんだ。
ぼくのかんがえたさいきょうののーとぱそこん
じゃあお前が求めてるパソコンの条件ってなんなの?って話から。まず持ち運ぶために重量は1.5kg以下であってほしい。でもそれなりの性能は欲しい。もちろん快適に作業するにはある程度の画面サイズだってほしいし、左右分割表示をするために画面解像度はFHDではなく3K程度は欲しい。
つまり
- ①1.5kg以下
- ②それなりの性能
- ③それなりの画面サイズ
- ④それなりの画面解像度
を模索し続けた結果14.5インチでは③を満たせないという結論に至った。そこで今回かつてない絶妙なサイズとなる15.3インチを購入するに至ったという話。ここまで本当に長い航海だった。
15.3インチでダメならもう15.6インチを選択するしかない。俺は背水の陣に立たされている。
【予防線】複数台持ち、リモート操作は違う
ところでこの話をするとよく提案されるもう複数台買っちゃえば?とか25万ならデスクトップでよくね?とかリモート操作で良いっしょってのはナンセンス。
俺は「いつもどこでも最高の作業環境を」をテーマに最高の一台を模索し続けているし、無駄にパソコンを増やすのはデータ紛失リスクとか盗難リスク、管理コストの観点から良くない。更にコンマ1秒を調整する動画編集でリモート操作は厳しい。ということで俺は今後も最高の一台を模索し続ける予定。
【詳細スペック】Yoga Slim 7i Aura Edition Gen9
話はYoga Slim 7i Aura Edition Gen9に戻る。まずはスペックを俺の以前のメインマシンと比較すると下記。
Yoga Slim 7i Aura Edition Gen9 |
Yoga Pro 7i Gen 9 | |
液晶サイズ | 15.3 インチ(120Hz液晶) | 14.5 インチ(120Hz有機EL) |
解像度 | 2880x1800 | 2880x1800 |
CPU | Core Ultra 7 258V | Core Ultra 7 155H |
GPU | オンボード | RTX4050 |
メモリ | 32GB | 32GB |
ストレージ(GB) | SSD1TB | SSD1TB |
駆動時間 | 6.6時間 | 6.6時間 |
重量(kg) | 1.53 kg | 1.59 kg |
SDスロット | 0 | 0 |
USB-A | 1 | 1 |
USB-C | 2 | 2 |
HDMI出力 | 1 | 1 |
充電速度 | 65W | 140W |
価格 | 250,000円 | 220,000円 |
最大の違いはディスプレイサイズで、15.3インチになったことで作業効率が上がることを俺は願ってる。それでいて重量は1.53キロと軽いのが魅力。
更にCPUがCore Ultra 7 258Vに切り替わったことで省電力性が大幅に向上。結果65Wでフルパワー動作動作できるようになった。これでどれくらいのパフォーマンスが出るのかが見どころ。
但しお値段は25万円としっかり高い。
【ベンチマーク結果】各アプリの作業時間
まず何より重要なのは快適に動作するかだけど、色々と検証した結果俺の環境だと下記だった。
Yoga Slim 7i Aura Edition Gen9 |
Yoga Pro 7i Gen 9 | |
CinebenchR23 Multi | 9258(-46%) | 17080 |
CinebenchR23 Single | 1863(+7%) | 1729 |
Passmark | 6334(-35%) | 9673 |
FF15 | 4245(-56%) 普通 |
9633 とても快適 |
Lightroom100枚書き出し時間 (長編1920・プロファイル補正のみ) |
39秒(+15%) | 45秒 |
VegasPro20 FHD30fps動画書き出し(25分36秒) |
3分21秒(平均153fps) | 3分44秒(137fps) |
VegasPro20 FHD60fps動画書き出し(25分36秒) |
7分17秒(平均155fps) | 7分26秒(平均151fps) |
VegasPro20 4K60fps動画書き出し(25分36秒) |
6分11秒(平均28fps) | 3分35秒(平均48fps) |
ベンチアプリの計測結果はトントン
Yoga Slim 7i Aura Edition Gen9 |
Yoga Pro 7i Gen 9 | |
CinebenchR23 Multi | 9258(-46%) | 17080 |
CinebenchR23 Single | 1863(+7%) | 1729 |
Passmark | 6334(-35%) | 9673 |
FF15 (標準・FHD) |
4245(-56%) 普通 |
9633 とても快適 |
サイバーパンク2077 (高・HD) |
平均34fps(-65%) | 平均96fps |
まず参考までにベンチマークアプリの計測結果はトントンというか全体的には負け気味だった。CPU性能を計測するCinebenchR23はシングルスコアが7%上昇に対してマルチスコアが46%減少。これは単純にCPUコア数が16コアから8コアに減少したことが原因。
更にPCの総合力を継続するPassmarkテストも35%スコアが減少。多分GPUを搭載していないのが大きい。
一応重いゲームも動くには動く
もちろん3DゲームのFF15ベンチはGPUを搭載していないが故に56%もパフォーマンスが低下した。やっぱ3D性能はGPUが重要。
更に激重ゲームのサイバーパンク2077は平均34fpsとプレイできなくはないけど快適ではないという範囲。
ただ、動くには動く。やっぱりYoga Slim 7i Aura Edition Gen9はPS4程度のゲームであればプレイは可能っぽい。GPUが無いのにこれだけ動くのは凄い。
業務アプリは概ね作業効率が向上
Yoga Slim 7i Aura Edition Gen9 |
Yoga Pro 7i Gen 9 | |
Lightroom100枚書き出し時間 (長編1920・プロファイル補正のみ) |
39秒(+15%) | 45秒 |
VegasPro20 FHD30fps動画書き出し(25分36秒) |
3分21秒(平均153fps) | 3分44秒(137fps) |
VegasPro20 FHD60fps動画書き出し(25分36秒) |
7分17秒(平均155fps) | 7分26秒(平均151fps) |
VegasPro20 4K60fps動画書き出し(25分36秒) |
6分11秒(平均28fps) | 3分35秒(平均48fps) |
一方で俺が仕事でよく使う写真編集アプリLightroomと動画編集アプリVegasPro22はそれぞれスコアが向上。特に30fps動画の書き出し速度が大幅に伸びた。
唯一4K動画の書き出しだけは謎にスコアが落ちたけどこれは多分俺が挙動が謎過ぎるアプリVegasProを使ってるのが悪い。こんな動画編集アプリ誰も使ってないけど俺だけは今後も使い続ける予定。
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とにかく俺の作業効率は上がったから良しとする。
65W電源でフルパワー動作は凄すぎ
しかも繰り返しになるけどYoga Slim7i Aura Edition Gen9はこの高いパフォーマンスを65W電源で実現しているんだ。つまり超絶薄くて小さい電源でフルパワー動作する。
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2mのケーブルと充電器を組み合わせても総重量は1.7kgにしかならない。
この重量で15.3型の、しかもPS4のゲームが快適に動くノートパソコンを持ち出せるのは感動的。
画面分割でも150%表示で作業可能
ところで俺にとって最も重要なのは15.3インチというディスプレイサイズなんだ。画面を0.8インチ大きくするためだけに25万円払ったと言っても過言ではない。
とはいえ実際に比較してみると本当に微々たる差しかない。
ここに25万円。これ意味あるのか。
ただ俺にとってパソコンは1日8時間使う最も重要な仕事道具でもある。だから命を懸けてる。
そして俺は作業するときは効率化の為に必ずウィンドウを左右に画面分割するんだ。
つまりこの状態でどれくらい作業領域を確保できるかが命。
15.3インチは結構でかい
そして15.3インチならWindowsのディスプレイ表示が150%でも視認可能。一方で14インチの場合175%が精いっぱいになる。つまりYoga Slim7i Aura Edition Gen9なら作業領域を広く表示できるから別途ディスプレイが無くても作業効率を上げられるんだ。
実際に150%で表示した場合と175%で表示した場合これくらい表示範囲が変わる。
僅かな違いに見えるかもしれないんだけど長時間作業するとなるとこれがかなりの違いになるんだ。良かった。25万かけた甲斐があった(信じたい想い)。
【外観】いつもの高品質なLenovo
ところで最近の俺は直近3台Lenovoのノートパソコンばかり購入しているからボディの質はもう完全に信頼しているというか、特に不満も感動もないんだけどレビュー記事でもあるから一応紹介する。
まず天板はロゴ以外はなにも書かれていなくてすっきりしているんだけど
Lenovoのロゴがでかでかと書かれてるのはかなり微妙。
なぜなら俺はLenovoのロゴに価値を感じていないから。俺がLenovoを選び続けているのは安いからであって、多くの人がLenovoを選ぶ理由も多分同じ。
つまりLenovoロゴは安さのアピールと同じなんだ。俺は別にLenovoを周囲にアピールしたくないというか寧ろちょっと恥ずかしい。リンゴマークを真似るのはまだ早いから今まで通りシンプル控えめな天板にしてほしかった(下記写真は前機)。
ただ、アルミボディの質感は非常に高く、グレーという色合いもあって指紋も全然目立たない。
Thunderbolt端子を左右に2ポート搭載
左右のインターフェースは下記。
左右のType-Cは両方Thunderboltに対応。65W充電もType-C端子で行う。
前々からHDMIケーブルの代わりにSDカードスロットが欲しいと切望してるけど、まぁどっちでもいいっちゃいい。
ディスプレイはベゼルも薄く段差もなく超すっきりしてる。
この辺りのLenovoの安心感は素晴らしい。ギラギラした有機ELディスプレイと違って液晶ディスプレイを採用したことでクリエイティブに強いのも嬉しい。
ディスプレイ上にはMacbookと同じく天板を開きやすい取っ手を搭載。
英字キーボードを日本語化したキーボードも全然癖がなくて使いやすい。トラックパッドも広すぎるくらいに広い。何も文句が無い。
ただ毎回言ってるけど指紋センサーが無いのは悲しい。対応は顔認証のみ。顔認証はタイミングが難しいから俺はパスワードでログインしてる。
キーピッチも19mmで標準的の普遍的。
スピーカーの音も着実に進化していて更に大音量になり、低音も増えた。
迫力がある。
しかもファンの音が超静か
あとYoga Slim7i Aura Edition Gen9はファンの音が最大でも48dbと驚くほど小さい。
ちなみに前機は56db、前々機は50dbだった。ノートパソコンで気になるファンの騒音は過去最低を記録した。本気出してる?って疑うくらいに静か。
それもこれも65W駆動の為せる業なんだと思う。消費電力が少なければ発熱も少ない。だからファンの回転数も少ない。なのに高い処理能力を保てているCore Ultra7 258Vは凄い。
Yoga Slim7i Aura Edition Gen9はWindowsの完成系
Yoga Slim7i Aura Edition Gen9は超良い。驚くほど良い。今までのノートパソコンも良すぎるぐらい良かったのにそれを超えてきた。本当に不満という不満がない。それもこれも全てCore Ultra7 258Vの省電力性能のお陰。
Yoga Slim 7i Aura Edition Gen9は画面が大きいし軽いし充電器が小さいのに性能が高いしそれなりのゲームもできる上にファンは音が静かでバッテリー持ちまで良い。まるでMacBookのようで、これこそが全人類が待ち望んでいた完璧なWindowsノートだと言って良い。
今のMacBookがM3だろうがM4だろうがもうほとんど進化を感じられないのと同じように、Windowsノートもようやく一つの完成系に到達した。もうこれ以上のノートパソコンの進化を模索する意味は無いんじゃないかとすら思う。それぐらいに全てが完璧。
Yoga Slim7i Aura Edition Gen9は価格も凄い
ただ、ならYoga Slim7i Aura Edition Gen9を人にお勧めできるかと問われると非常に難しい。なぜなら処理能力の割に値段が高すぎるから。
というのも検証した通り今回の買い替えで処理能力は向上していないんだ。寧ろ3D性能は低下している。25万円も払っているのに(倒置法)。
Yoga Slim 7i Aura Edition Gen9 |
Yoga Pro 7i Gen 9 | |
CinebenchR23 Multi | 9258(-46%) | 17080 |
CinebenchR23 Single | 1863(+7%) | 1729 |
Passmark | 6334(-35%) | 9673 |
FF15 (標準・FHD) |
4245(-56%) 普通 |
9633 とても快適 |
サイバーパンク2077 (高・HD) |
平均34fps(-65%) | 平均96fps |
Core Ultra 7 258Vの売りは圧倒的な省電力性
繰り返しになるけどCore Ultra 7 258Vは圧倒的な省電力性能が売り。
CPU性能は2世代前からほとんど変わっておらず、内臓GPUが少し良くなった程度。なんなら処理能力は俺が2台前に使っていたi7-12700HとRTX3050の方が上。
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処理能力以外に価値を見出せるかが問われる
つまりYoga Slim7i Aura Edition Gen9は15.3inch1.5kgの軽い筐体、65Wでの動作、小さなファンの音、長時間バッテリーの実現にどれほどの価値を見出せるかが問われてる。あまりにも思想がブルジョア過ぎるパソコンなんだ。
しかも本末転倒な話をしてしまうとバッテリーなんてここまで持たなくともどうせコンセントがある場所で作業するから別に気にならないんだ。やばい。俺ですら買った理由がわからなくなりつつある。
Yoga Slim7i Aura Edition Gen9の需要はニッチ過ぎる
という感じで多くの人はYoga Slim7i Aura Edition Gen9に買い替える意味を見出せない。なぜなら恩恵を感じられないから。
Yoga Slim7i Aura Edition Gen9の恩恵を受けられるのは俺みたいに頻繁にノートパソコンを持ち出す人で、かつWindowsパソコンに25万円も出せるのに、ゲームをしない人に限られる。そしてそんな人はほぼいない。あまりにもクリエイター向けで尖り過ぎ。
確かに俺は幸せになったしこんなニッチな製品を販売してくれたLenovoには感謝しかないけど、俺はこのパソコンを俺以外のどんな人にお勧めすれば良いのかわからない。俺だけにお勧め。
とはいえこれがWindowsノートの完成系として今後標準化され、市場全体の底上げに繋がるのは間違いなく、5年後には多くのノートパソコンがYoga Slim7i Aura Edition Gen9のような性能になっていると思うと夢が広がる。そんな夢を早めに見せてくれるノートパソコンだった。
基本的にはお勧めしないけど、検索でこの記事に辿り着くくらい興味を持っている人は検討してもいいかもしれない。
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