例年通りではあるけど今年も期待されていたPixel 7aが期待以上の価格とクオリティで発売されたからレビューしていきたい。
カタログスペックを見る限りは完璧。カタログスペック以外も完璧ならこれが最高のスマートフォンになる。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
【結論】Pixel 7aでスマホ戦争は終結した
最初に結論から言ってしまうとPixel 7aの発売によってスマホ戦争は終結した。もう以降のスマホレビューはほぼ意味を為さない。なぜならPixel 7aで十分すぎるから。これ以上のスマホはスマホ好きのための趣味の領域になる。その特徴は下記。
- 最強スペック
- 最強カメラ
- 最強バッテリー
- 最強付加価値
- 最高のサイズ
そろそろやることないんじゃないかと散々言われていたスマホ市場に圧倒的価格、性能のPixel 7aが止めを刺した。Pixel 7aは廉価版というには最強すぎるスマホで、その選択にはもはや消去法すら不要。99%の人は積極的にPixel 7aを選ぶべき。だからここにスマホ戦争の終結を宣言する。
2008年のスマホ登場から苦節15年。遂にスマホは完成した。
Pixel 7aの詳細なスペック
Pixel 7aの詳細なスペックは下記。参考にPixel 7と比較する。
Pixel 7a | Pixel 7 | |
ディスプレイ | 6.1(90Hz有機EL) | 6.3(90Hz有機EL) |
解像度 | 2400x1080 | 2400x1080 |
CPU | Tensor G2 | Tensor G2 |
メモリ | 8 | 8 |
ストレージ | 128 | 128 |
バッテリー | 4385(Qi) | 4355(Qi) |
セキュリティ | 指紋/顔 | 指紋/顔 |
おサイフ | 〇 | 〇 |
防水 | IP67 | IP68 |
デュアルSIM | 〇(eSIM) | 〇(eSIM) |
重量 | 193 | 197 |
価格(税込) | 62700 | 82500 |
基本的な仕様はほぼPixel 7と同じ。サイズが違うだけで全然差別化できていない。なんならサイズはPixel 7aの6.1インチの方が使いやすいまである。Pixel 7aの発売でPixel 7の存在意義が消えたし、Pixel 7を買うくらいなら2万円安いPixel 7aを買った方が絶対良い。
この辺りそろそろ廉価版ビジネスに無理が出てきている気がする。
Antutuベンチマーク70万点
Pixel 7aのAntutuベンチマーク計測結果は709686点だった。過去のガジェマガの計測結果と比較すると下記。
- Zenfone 9 1053021(Snapdragon8+ Gen 1)
- iPhone 14 Pro 911807(A16)
- iPhone 13 Pro 796452(A15)
- Zenfone 8 793557(Snapdragon888)
- Pixel 7 Pro 788900(TensorG2)
- Pixel 7a 709686(TensorG2)
- Find X3 Pro 747175(Snapdragon888)
- Pixel 6a 731622(Tensor)
- iPhone 12 707452(A14)
- Pixel 6 Pro 701148(Tensor)
- Mi 11T Pro 693369(Snapdragon888)
- moto g100 664795(Snapdragon870)
- Galaxy Note20 Ultra 644423(Snapdragon865+)
- Galaxy S20 630889(Snapdragon865)
- Nothing Phone 583647(Snapdragon778G+)
- Galaxy S20 582949(Snapdragon865省電力モード)
- Xiaomi Pad 5 576689(Snapdragon860)
- realme GT Master Edition 539784(Snapdragon778G)
- Mi 11 Lite 5G 519539(Snapdragon780G)
- Mi 9 500624(Snapdragon855)
- Reno 5A 376881(Snapdragon765G)
- Redmi Note 10 Pro 343568(Snapdragon732G)
- AQUOS sense 4 282575(Snapdragon720G)
同じCPUと積むPixel 7 Proと比較すると若干数値は落ちるけど、バッテリーを優先して敢えて落としているんだと思う。いずれにせよ70万点周辺は既に過剰性能ラインだから日常利用では全く差を感じないはず。
更にPixel 7aは熱にも強く、2回連続でAntutuベンチマークを計測した結果が70万点と寧ろ数値は伸びていた。長時間のゲームプレイにも耐えられるっぽい。
Pixel 7aは18時間30分バッテリー
Pixel 7aをPC Mark for Androidでバッテリー計測した結果、100%から20%になるまでかかった時間は14時間48分だった(輝度110ルクス音量50%60Hz、左が90Hzの計測結果)
つまり60Hzの場合は0%まで18時間30分もバッテリーが持つ計算になる。過去のガジェマガの計測結果と比較すると下記。
- AQUOS sense 4 20時間58分バッテリー
- Zenfone 6 18時間20分
- moto g100 17時間59分(90Hz)
- Redmi Note 10 Pro 16時間57分(60Hz)
- Zenfone 9 15時間48分(60Hz)
- Nothing Phone 15時間27分
- ROG Phone II 15時間21分(120Hz)
- Pixel 7 Pro 15時間(60Hz)
- Pixel 6a 14時間57分
- Pixel 7a 14時間48分
- Zenfone 7 Pro 14時間31分(90Hz)
- Mi 9T 14時間27分
- Xiaomi Pad 5 14時間6分(120Hz)
- iPhone 13 Pro 13時間52分
- UMIDIGI S3 Pro 13時間45分
- iQOO Neo 3 13時間9分(144Hz)
- Pixel 7a 13時間8分(90Hz)
- Pixel 6 Pro 12時間58分(120Hz)
- Pixel 7 Pro 12時間58分(120Hz)
- Redmi Note 10 Pro 12時間12分(120Hz)
- Mi 11T Pro 12時間6分(120Hz)
- Mi 9 12時間3分
- iPhone 13 Pro 12時間1分(120Hz)
- Nothing Phone 11時間59分(120Hz)
- iPhone 14 Pro 11時間30分(120Hz)
- Mate 20 Pro 11時間21分
- Mi 11 Lite 5G 11時間19分(90Hz)
- Zenfone 9 11時間14分(120Hz)
- realme GT Master Edition 11時間3分(120Hz)
- Galaxy S20 10時間44分
- Find X3 Pro 10時間31分(120Hz)
- OnePlus 8 Pro 10時間31分(120Hz)
- UMIDIGI S5 Pro 9時間45分
- Galaxy Note20 Ultra 9時間35分
- Mi 10 9時間29分
- iPhone12 8時間13分
- Galaxy S20 8時間(120Hz)
- Zenfone 8 6時間57分(120Hz)
- Alldcube M8 4時間47分
前作Pixel 6aと比較するとわずかに劣るけどそれでも誤差。俺がメインで使ってるPixel 7 Proと比較しても誤差。バッテリー持ちはスマホ市場の中でも最強クラスで通常利用なら2日は持つ。Pixel 7aを買えばバッテリーのストレスからは解放されると思っていい。
Pixel 7aは193g、4385mAhバッテリー
Pixel 7aは6.1インチというコンパクトな本体サイズの割に4385mAhもの大容量バッテリーを搭載したことで重量はガラスフィルム込みで203gとしっかり重い。
とはいえ最近のスマホはどれも重いし、持ちやすさで重要なのは重さより大きさだからこの重さは全然気にならない。
Pixel 7aのポップで質感の高い外観
最初はダサいダサいと思っていたおなじみのPixelの外観ももう見慣れたもんで、今はダサいという感情はほぼなく、寧ろカメラの帯の質感がアルミで良くなって意外とありなんじゃない?という気すらしてる。
特にPixel 7aは本体背面が一色で纏まっていてPixel 7 Proよりよっぽどいい。慣れは怖い。
Pixel 7aの側面とカメラ帯部分はマット加工が施されたアルミが使われていて、丸みを帯びていることもあり質感は非常に良い。
6万円でこれなんだからすごい。
そんなカメラ部分は望遠カメラを搭載しない分Pixel 7 Proと比較すると薄め。
側面インターフェースは今までと全く変わらず。
いつも通り物理SIMとeSIMのデュアルSIM仕様だし
前面上部のサブスピーカーでデュアルスピーカーにも対応する。
思いつく限り全ての仕様に対応していて本当にすごい。
前面は6.1インチの90Hz有機ELディスプレイが広がる。
90Hz動作は特に利便性が上がらない割にバッテリー消費だけが大きくなるから60Hzでの運用がお勧め。
画面サイズはiPhone 14 Proと同じ6.1インチのはずだけどどう見てもPixel 7aの方が若干大きい。
ロック解除は指紋と顔の両方に対応。
もちろん無線充電にも対応するし
IP67の防水だから浸水にも対応する。これが6万円ってマジ?
但しPixel 7 Proと違ってバッテリーシェア(逆無線充電)には対応しない。
けどそんな機能ほとんど使う機会がないから非常にどうでもいい。
Pixel 7aのPixel 7 Proと同等のカメラ
でも6万円なんだからカメラは微妙なんでしょー?って俺も思ってたんだけど今回はマジでやばい。
明確にカメラが劣っていたPixel 6aと違ってPixel 7aはカメラもPixel 7 Pro並。つまりたったの6万円でスマホ市場最強クラスの標準、超広角カメラを搭載する。グーグルはマジでスマホ戦争を終わらせに来てる。
ということで今回も俺のメインスマホPixel 7 Proと実際の写真で比較していく。
標準カメラ晴天写真比較
同じメーカーというだけあって画像の補正の傾向は全く同じ。更に晴天時の写真だとセンサーサイズのハンデも消えるから差が出ない。
明暗差が大きい写真でも同じ。若干Pixel 7aの方が明るい気はするけどマジで誤差。
緑の多い写真。全く同じ。
花。同じ。
超広角カメラ晴天写真
超広角カメラも同じ。若干Pixel 7aの方が歪みが大きく、周りのビルが曲がっているけどそれくらいしか違いが無い。
同じ。
同じ。
標準カメラ夜景写真
流石に暗い写真だと差が出るはず。と思いきや差が出ない。ノイズの量も移りの傾向もPixel 7 Proと全く同じ。
超低照度撮影だと見たままを写す謎仕様も全く同じ。
夜景モードを使えばようやく明るく撮れる移りも同じ。
夜の歓楽街も同じ。
超広角カメラ夜景写真比較
ここでようやく色味とノイズ量に差が出たけどそれでも弱い。というのもiPhone 14 Proの超広角カメラだとこんな感じなんだ。
違いが無い。6万円なのに(倒置法)
その他超低照度撮影のナイトモードも同じだし
夜の歓楽街の写真も白飛び、ノイズ量ともにほぼ同じ。
Pixel 7aは最強カメラスマホ
Pixel 7aのカメラはPixel 7 Proとほぼ同じ。望遠カメラがついていないぐらいしか差が無い。露出の調整は絶妙でどんなシチュエーションでも外さないし、ノイズの量も少ない。
センサーサイズはPixel 7 Proより小さいらしいけど最強のソフトウェア処理が完全に補っている。そしてPixel 7 Proと互角の映りだということは、iPhone 14 Proとも互角ないし上回るということでもある。たったの6万円なのに。
Pixel 7aの動画は明確にiPhone 14 Proに劣る
Pixel 7aの動画は既に動画最強スマホiPhone 14 Proと撮影比較したものをYoutubeに載せてるから参考にしてほしい。
動画はiPhone 14 Proと比較すると明確に劣る。流石動画のiPhoneという感じ。特に(1:03)からの低照度撮影のメインカメラの映りが全然違う。
晴天時でもPixel 7aの方が繊細さで劣るし、特に暗所撮影は差が大きい。iPhoneは驚くほど鮮明に撮れていてちょっと感動する。
とはいえこれはiPhone 14 Proの動画を隣に置いてようやく実感できる程度の違いなのも事実。記録撮影程度ならPixel 7aでも十分すぎるクオリティはある。
Pixel独自の便利機能はそのまま
最近ではもうあまり話題にならなくなってしまったけどPixel 6から搭載されたPixel独自の便利機能も変わらずPixel 7aに搭載されている。それが下記。
- レコーダー文字起こし機能
- 消しゴムマジック
この辺りはもうみんな知ってるから簡単に解説するけど、Pixel 7aなら喋った内容を録音しつつ高精度で文字起こししてくれたり
写真の要らない部分をあとからそれっぽく加工できたりする。
ただ、この二つの機能は一般人には無用の長物。俺も結局全然使ってない。
Pixel独自のクソポイントもそのまま
一方Pixel独自のクソポイントは下記。
- ピュアアンドロイドが微妙に使いにくい
- ホームアプリがクソ
- ツインアプリに非対応
これも散々言ってる内容だから簡単に解説すると、ピュアアンドロイドのOSは通知に表示される項目が少なかったり。
通知を2回スライドしないと設定にアクセスできなかったりと絶妙に使いづらい。
更にデフォルトのホームアプリは左上の時間と下の検索バーを消せないゴミ仕様。
速攻でNova Launcherに切り替えることを全力でおすすめする。
あとはXiaomiとかGalaxyが対応するLINEアカウントの複製に対応していないんだけど、これは今のところIslandというアプリを入れればなんとかなるから問題なし。
2つの番号と2つのLINEアカウントを管理できるから安心してほしい。
99%の人におすすめできるスマホ
一応微妙にPixelならではの欠点があったり独自機能があったりするんだけど、全て口ほどにもない物ばかり。それ以上にスマホとしての完成度が最強クラスで文句のつけようがないのが素晴らしすぎる。
たったの6万円で全ての付加価値と最強性能、最強バッテリーが入った完璧なスマホが手に入ってしまう。しかもそれが6.1インチの片手で持ててしまうサイズでありながら、
しかも6万円なのがやばすぎる(2回目)。
Pixel 7aはかなり完璧に近い。性能、バッテリー持ち、カメラ性能、付加価値に対する価格のコスパが圧倒的。
Pixel 7aをおすすめできない人
こんな最強のPixel 7aをおすすめできない人がいるとすれば下記の3種類。
- 原神プレーヤー
- 大画面に拘る人
- 望遠カメラに拘る人
そして俺は望遠カメラに拘る人でひっかかったから乗り換えを断念した。望遠カメラがついていれば乗り換えていた可能性が高い。それくらいに6.1インチというサイズ感は最高。Pixel 8は是非ともコンパクトモデルに望遠カメラを搭載してほしい。
とはいえこんな人は本当に稀。99%の人には積極的におすすめできる。
ということで今現在スマホを検討している、迷っているという人は問答無用でPixel 7aを買っていいし、今後俺は二つ返事でPixel 7aをおすすめしていく予定。
Pixel 7aが世に出てしまった以上、以降のスマホレビューに価値があるのかが疑問。俺もいよいよ廃業かもしれないなと思わせられるスマホだった。非常におすすめ。
Pixel 7 Pro/iPhone14Proレビュー
ライバルスマホとしてPixel 7 ProとiPhone 14 Proのレビューもしているから参考にしてほしい。
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