【ドコモ新プランahamo発表】遂にスマホ料金の値下げ競争が始まる

ドコモからスマホ新料金プランとなるahamoが発表されたんだけど、これが小学生のかけっこにボルトが参戦するレベルでやばい。つまり他社は壊滅する。そして新時代が始まる。

ということで今回は新プランahamoのやばさとこれによる影響を解説する。

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ahamoは20ギガ2,980円

2021年3月から申し込みが始まるahamoが圧倒的なのは月額2,980円なのに20ギガも使えて、しかもデメリットも少ないからなんだ。ざっくりとMNOとそれに準ずるライバル4社を比較すると下記。

こう見るとahamoは圧倒的。UQとワイモバイルは全く歯が立たないから存在意義が消えた。

唯一楽天がデータ通信料とかけ放題の無制限でahamoを上回ってるけどまだまだエリアが狭すぎて使いにくい。

つまりahamoの一人勝ち。完全勝利。月20ギガで収まる人は全員ahamoを契約すべき。寧ろ20ギガに抑えてでもahamoを契約すべき。最強。

ahamoはデメリット無し

いやでも2980円で使うための縛りがあるんでしょ？って思うけど無い。ahamoにはほぼデメリットが無い。だからやばい。

しいて上げるなら下記。

• 申し込み、サポートはオンライン限定
• 契約は20歳以上から
• FOMAエリア（3G）利用不可
• 割引併用不可（家族割、光割、ファミ割など）
• ドコモメール利用不可

どれもデメリットというには弱すぎる。

契約が20歳以上でも利用者は未成年で良いし、日本全国ほぼ4Gが網羅されてるし、割引されるまでもなく安いしキャリアメールはそもそも必要ない。

契約期間縛りも違約金もない。マジで安いだけ。

全員ahamoに変えるとドコモは潰れる

ahamoの安さがどれくらいやばいってドコモユーザー全員がahamoに乗り換えるとドコモが潰れるくらいなんだ。

2019年度のドコモの営業利益は約9000億円。

ドコモスマホの契約台数が6000万台。

スマホの平均月額利用料は5,853円で2,980円のahamoとの差額は約3,000円。

もしドコモユーザー全員がahamoに乗り換えると6000万人 × 3,000円 × 12か月で2兆1600億円の減収となってドコモは死ぬ。それぐらいahamoは安い。やばい。

ahamo登場で携帯業界は大きく変わる

もちろんドコモのブレーンだって馬鹿じゃない。ドコモにはビッグデータがある。ahamoの月額も全てのユーザーの月のデータ利用料とか実際の乗り換え率とかのユーザー行動を厳密に逆算して赤字にならない範囲で設定したはず。

ahamoの受け付けがオンライン限定なのもそのため。それでも月額2,980円は安すぎる。

携帯ショップは街から消える

このままユーザーのリテラシーが徐々に向上して乗り換えが進み、更に他のプランもahamoに引っ張られて安くなるのであれば間違いなく今の体制は維持できない。もうショップを潰すしかない。

現在のドコモ本体の大きな負担になっているのがショップの運営費なんだ。厳密にはショップは外注だから維持費ではあるんだけど、ahamoの受け付けがオンライン限定だから今後ショップに流れるお金は減る。

更に他のプランもahamoに引っ張られて値下げが進むはず。もちろん他社もドコモに追随して値下げせざるを得ない。ということで今後多くの携帯ショップは潰れることになる。携帯業界はahamoの登場をきっかけに大きく変わる。

携帯ショップでスマホを購入してはいけない理由を解説した記事は下記。

ahamoはかつてない平等なプラン

とはいえ情弱は今後もショップに行かざるを得ない。だから少ないながらショップは残るけど、今後ショップに行ってまでわざわざ高いプランを契約する人は狭き門を潜り抜けて頂点に君臨するトップ情弱のみ。

ショップ側の収入は減るのにサポート時間は更に伸びて地獄の介護施設と化す予定。いずれにせよショップに未来は無いから現在ショップで勤務する人は急ぎ転職先を探してほしい。

ショップの利用料金が高くなる

こうなるとショップ側もトップ情弱に対応すべくサポート料金も上げざるを得ない。もしかすると弁護士みたいに30分5,000円みたいな料金体系になるかもしれない。

でもそっちの方が間違いなく健全。というのも今まではショップに訪れる情弱のサポート料までが全てのドコモユーザーの利用料金に上乗せされてたんだ。その体制がahamoによって終了する。

利用料金の棲み分けが実現する

携帯業界は今後、情弱からの搾取を更に強める一方で、オンラインからahamoを申し込んで賢く利用する人からは搾取しない利用料金の棲み分け体制が実現する。ahamoはかつてない平等なプランなんだ。

寧ろ情弱の大半を占める高齢者ほどお金を貯めこんでいるから搾り取れる限り搾り取った方が日本社会のためでもある。搾り取られたくないならahamoを申し込めばいい。選択は自由。健全。

ahamoはサブブランドではない

ahamoが他社と違うのはahamoはあくまでもドコモのプランの一つであってサブブランドではないというところなんだ。

ドコモは安い。というイメージ戦略

この辺りUQモバイル、ワイモバイルの値下げに逃げたau、ソフトバンクとは一線を画す。ドコモとしてはあくまでもドコモが安いというアピールを最初にすることで他社からユーザーを引き込む狙いがある。

大幅な値下げを最初に発表すれば大々的にニュースで取り上げられるから宣伝費が浮くというからくり。

ドコモが先陣を切って時代を変える

（写真:ロイター/アフロ）

ドコモとしては他社に先立って値下げをする痛みはあるけど、日本政府が大手キャリアを名指しで値下げを指示している以上遅かれ早かれ値下げをせざるを得ない。

それならいっそ先陣を切ることで他社からユーザーを奪い取ろうという狙い。肉を切らせて骨を断つドコモの決断に賞賛を送りたい。

ahamoはサブブランドになる予定だった

とはいえ2021年の5月まではドコモユーザーでもahamoの申し込みにはMNP（乗り換え）の手続きが必要で、プラン変更としてahamoを選択できるようになるのは5月以降。

つまり元々ドコモがahamoをサブブランドにする予定だった名残が見て取れるんだけど気にしない。

他社はahamoに対抗せざるを得ない

こんな安いプランを出されたら他社もahamoに対抗せざるを得ない。繰り返しになるけど現在ahamoに対抗できるプランは下記。

これだと勝負にならない。全員がahamoを契約してしまう。つまりUQモバイル、ワイモバイルだけでなく、au、ソフトバンク、楽天も来年3月までにahamoに対抗するプランを発表するはず。

ついに携帯業界で市場原理が働くことになる。

楽天UN-Limitがピンチ

こうなると楽天UN-Limitが辛い。3社の談合を是正するための4社目として名乗りを上げたもののまだまだエリアが狭くて使い物にならない。

それでも使ってもらうために1年間月額0円キャンペーンまで行っているのに、キャンペーン終了の時期とahamo申し込み開始の時期が被る。同じ2,980円を払うならエリアが安定するドコモの方がいいに決まってるからほとんどがahamoに流れてしまう。

楽天UN-Limitは1年間0円で提供させられただけの咬ませ犬と化していて悲惨。

楽天はまだまだ地獄が続く

しかも楽天は今後もまだまだ赤字を垂れ流しまくって日本中に基地局を立て続けないといけない。そうしないとエリアが狭すぎてドコモ、au、ソフトバンクのライバルにもなれない。

でも基地局を立て終わってももう甘い汁が残ってない。携帯業界の利益率驚異の20%という時代はもう終わって極貧ビジネスと化す予定。タイミングが悪すぎる。

楽天かわいそすぎる。もう利益を出せない旨味のない商売に最悪のタイミングで参入させられたうえに今後も身銭を切って基地局を立てまくらないといけない。しかも基地局立て終わっても利益は出ない。他社に対する優位性も無い。切実に撤退したい。話が違いすぎる。もっと楽天を援助してあげてほしい。 https://t.co/iq7nJ4fnsH

— トーマス＠ガジェマガ(バイク日本一周中) (@gadgetKaeru) December 3, 2020

もちろんahamoの2,980円という月額料金は楽天UN-Limitも意識してるはず。だから楽天は十分咬ませ犬として携帯業界改善の役割を果たしてくれた。ただ、このままだと楽天が報われなさすぎる。

将来的にまた3社の談合体制に戻らないためにも政府は楽天を援助してあげてほしい。

MVNOは緩やかに死ぬ

あと今までキャリアからの逃げ道として存在感を強めていたMVNOはahamoの登場によって緩やかに死ぬ。というのも今まではキャリアが高いから少し使いにくいけど安いMVNOに乗り換えましょうという論調だったんだ。

でもキャリアが2,980円ならもうキャリアで良いかとなる。俺の場合はOCNモバイルを月額1,000円で2回線使ってるからまだ良いけど、2,000円台のMVNOを契約するならあと1,000円足してahamoでよくない？ってなる。

そもそもMVNOも健全な競争を促すための咬ませ犬として登場したから、健全な競争が始まればもう必要ない。今後上位以外のMVNOは緩やかに消える。

【ahamoのデメリット】月20ギガは多くはない

ところでahamoの月20ギガは割と絶妙な容量なんだ。というのも単身世帯でahamoのみの月20ギガだと多分足りない。

YoutubeにTictok、Instagramとデータ通信料が多いアプリの利用が日常になった今、20ギガというデータ通信量はかなり微妙。

単身世帯はahamo単独だと弱い

多くの一人暮らしはahamoを使って我慢するか、今まで通りギガホを使うか、光回線と併用するかの3択を迫られる。

その意味でもahamoは爆発的には普及しない気がする。寧ろ光回線と併用してMVNOを使っていた人がahamoに乗り換えることで通信料が上がる人も増えるはず。

ドコモは赤字に転落しないためにそのあたりも計算に入れて20ギガを設定しているはず。ドコモは賢い。

【欠点】3Gネットワークは使えない

あと見過ごされがちだけどahamoはFOMAエリア（3G）が使えない。既に4Gが開始して日が経つからほぼ日本中で4Gが網羅されてるはずではあるんだけど山間部は不安。

ドコモの強みと言えば絶対絶命エリアでも繋がる心強さなんだけど、小銭を惜しんでahamoを契約したせいで少なからずアウトドア派が救助を呼べずに死ぬ。

その意味ではFOMAエリアも使えるギガホとかMVNOにもまだ利用価値はある気がする。

ahamoは2021年3月に申し込み開始

ここまで色々解説したahamoはとにもかくにも革命的なんだ。遂に携帯業界が動いて市場原理が働くことになる。こんなに嬉しいことはない。

そんなahamoは2021年3月からオンライン限定で申し込み受け付けを開始する予定。

既存ドコモユーザーも2021年5月まではahamo契約にMNP（乗り換え）手続きが必要にはなるけど、手数料は完全無料。

今の月の通信量が20ギガを下回っていて山間部に行く予定がないのであればahamo契約を躊躇する理由はない。但し、間違いなく3月までに他社も動く。今後の携帯業界から目が離せない。