ここ数年でパソコンを持たずにスマホのみで生活している人がかなり増えた。俺はそもそもスマホ世代じゃないから高校生の時に初めて買ってもらったWindowsXPパソコンに昼夜を問わずかじりついていたタイプなんだけど、今の20前後は生まれてこの方パソコンを保有したことが無い人が少なくない。
今回はそんなスマホ世代が大学生とか新社会人になるときに抱く「果たしてパソコンもあった方が良いのか」という疑問に対して、絶対にパソコンもあった方が良い理由を解説する。
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スマホは超万能デバイス
今スマホしか持たない世代が増えているのはあまりにもスマホが万能すぎるからなんだ。確かにスマホは人類の英知の結晶だし、ポケットで持ち運べるのにパソコンよりも多くの面で優れている。
スマホで補える機能
具体的に、スマホが登場したことでシェアを奪われた市場は下記。
- 腕時計
- 目覚まし時計
- ウォークマン
- デジカメ
- 手帳
- 計算機
- ゲーム機
- カーナビ
- テレビ
- パソコン
スマホは万能すぎるあまり多くの市場を食いつぶしている。今となってはウォークマンのようなDAP(デジタルオーディオプレーヤ)をわざわざ購入するのはオーディオマニアくらいだし、エントリーデジカメや大衆腕時計分野も壊滅的な打撃を受けた。
更に、スマホはパソコンの代用品としてもある程度活用できるのも事実。こんなデバイスが身近にあれば敢えてパソコンを購入する気にならない気持ちもわかる。
スマホの強みと弱点
スマホを所有する人にパソコンを勧めるにあたって、まずはスマホとパソコンの違いを理解してもらうことが重要になる。繰り返しになるけどスマホはある程度パソコンとしても使うことができてしまう。というのもスマホの正体は簡易的なパソコンなんだ。
スマホが目指したのは携帯電話とパソコンの融合だ。つまりスマホとパソコンの違いは精々OSと画面サイズの違い程度しかない。
スマホの強みと弱点は下記。
- 【スマホの強み】ピンポイントの情報取得
- 【スマホの弱点】スマホは漠然とした情報収集に弱い
- 【スマホの弱点】スマホはクリエイティブに弱い
【スマホの強み】ピンポイントの情報取得
スマホはとにかくピンポイントの情報取得に強い。GPSを内蔵しているから今いるエリアを起点として検索できるし、インストールできる多数のアプリはAmazonやYoutubeなど、それぞれがたった一つの目的を成し遂げるために作られたものばかり。
買い物をしたければAmazonアプリを起動すればいいし、動画を見たければYoutubeアプリを開けばいい。スマホは今自分が必要としている情報をピンポイントで取得するスピードが早い。
【スマホの弱点】スマホは漠然とした情報収集に弱い
スマホは目的が明確なら情報の取得が早いのに対して、漠然とした情報の取得にはめっぽう弱い。具体的には新しいことを調べる検索に弱い。
これは当然といえば当然なんだけど、3.5インチから登場したスマホの主流が6インチ以上になっているように大画面には明確なメリットがある。デバイスは画面が大きいほど視認性と作業性が高いから、11.6インチからが主流のパソコンの方が情報取得効率は圧倒的に高い。
実際にパソコンとスマホで同じキーワードを検索した結果の画面が下記(左がパソコン、右がスマホ)
スマホはたった2項目しか表示できてないのに対して、パソコンは7項目も一度に表示している。
なんだそれくらいなら下にスライドすればいいじゃんと思うかもしれないけど、スマホの画面の小ささは漠然とした情報収集では地獄になる。
例えば俺は去年からブログ収入を自分で確定申告してしてるんだけど、税金なんて今まで関わったこともないもんだからとにかく調べまくった。その時に見た国税庁のホームページはパソコンとスマホだとこんな感じになる(左がパソコン右がスマホ)
当たり前だけどパソコンは画面が大きいから大画面を前提とした文字サイズで作られていて5項目を表示できているのに対してスマホでは一番上の項目しか満足に表示できていない。
自分が必要な情報が漠然としている状況において、この網羅性の違いは圧倒的な情報取得効率の差になる。スマホの場合は全てを理解するために何度もスクロールする必要があるし全体像を掴みにくい。
【スマホの弱点】スマホはクリエイティブに弱い
スマホは創作(クリエイティブ)活動にも弱い。
スマホはそもそも画面が小さくインプット(文字入力など)に弱いため、クリエイティブなアプリ自体がほぼ無い。
一応探せばあるにはあるんだけど、指での操作を前提としているスマホを使うよりもマウスとキーボードを前提としているパソコンの方が圧倒的に操作性と作業効率が高いから誰もやらない。
もちろんクリエイティブ活動を行う人なんてごく少数ではあるけど、例えば俺みたいにある日突然ブログを始めようと思ってもスマホでは無理。かといってそれをきっかけにパソコンを購入しようとするとそっちが大変で燃え尽きる。
パソコンが無かったばかりに自分の中に芽生えたやる気が摘まれることになる。これは人生の大きな損失だ。
パソコンの強みと弱点
スマホとの対にはなるんだけどパソコンの強みと弱点は下記
- 【パソコンの強み】視認性、網羅性の高さ
- 【パソコンの強み】圧倒的な文字入力効率
- 【パソコンの強み】クリエイティブ(創作)に強い
- 【パソコンの弱点】携帯性が悪い
【パソコンの強み】視認性、網羅性の高さ
パソコンはスマホより画面が大きく、パソコン向けウェブサイトも大画面を前提に作られていることから、スマホと比較して視認性、網羅性が圧倒的に高い(左がパソコン右がスマホ)
この差は明確な情報取得効率の差に繋がるから、いざわからないことを検索するにしても学習速度が全く違う。
【パソコンの強み】圧倒的な文字入力効率
スマホのフリック入力も遅くはないんだけど、キーボードでの文字入力と比べてしまうとまだまだ遅い。実際俺はフリック入力もそれなりに早いつもりではあるけど、文字を書くのであれば、秒間3文字は入力できるパソコンを使う。
基本的に文字の入力中は思考できないから、文字入力速度が早ければ早いほど思考時間を多く確保できるから作業効率が高まる。
俺がブラインドタッチで分間400打を超えた方法を解説した記事は下記。
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ブラインドタッチで分間400打を超える方法【タイピング速度向上】
スマホの普及によってタイピングできない人が増え続けている。それは別にいいとは思うんだけど、会社に入社して初めて自分用のパソコンを支給されて、タイピングができなくて仕事が遅いという焦りを抱える新卒が多い ...
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【パソコンの強み】クリエイティブ(創作)に強い
動画、音楽、イラスト、文章、ゲーム、アプリなど、世の中にあるあらゆるコンテンツはパソコンで作られる。スマホのOSすらもパソコンで作られている。
コンテンツ作成は誰もが行うわけではないけれど、いざコンテンツを作成しようと思えば必ずパソコンが必要になる。
もちろん一部はスマホでもできるけど作業効率が悪すぎて倍以上の時間がかかる。
【パソコンの弱点】携帯性が悪い
パソコンの最大の弱点は携帯性だ。
基本的に俺は外出時は鞄を持たないんだけど、外出先でパソコンが必要になるなら泣く泣くリュックを使う。普段カバンを持ち歩く女の子でも、パソコンを持ち歩くならそれなりに大きなカバンが要求される。
ポケットに収まって無意識に持ち歩けるスマホと違ってパソコンの持ち運びは大きな負担になる。
スマホはコンテンツを消費するためのデバイス
基本的にスマホはパソコンと違って動画鑑賞、ウェブサイト閲覧、電子書籍、ゲームなど、コンテンツの消費を前提として作られている。新たな分野の学習で必要な漠然とした検索やクリエイティブ活動には向いていない。
調べものや学習の効率はパソコンの方が圧倒的に高い。
つまりこれから大学生、新社会人になって学習する機会が増える人は、パソコンを使えばより短時間で多くの知識を学習できる。この情報収集格差は将来的な知識量の差になるし、知識量の差は傾向として収入の差になる。
一部のスマホのみで働く人は例外
最近はホリエモンなどを筆頭にスマホだけで働く人も増えているんだけど、それはパソコンとスマホの違いを明確に理解していて、スマホの強みだけを活かせる人だから成立する。
パソコンからスマホに乗り換えるのと、スマホしか使ったことが無いのとでは大きく違う。
パソコンは意外と安い
実は最近のパソコンは6万も払えばまともに使えるそこそこ高性能な物を選べる。パソコンはスマホと比べても驚くほど安い。
スマホに10万円を払いながら、6万円のパソコン購入をケチって情報戦で負けるのは愚の骨頂だ。
おすすめはIdeapad S540 第10世代Core i5搭載モデル
最後に、そんなこと言われてもパソコンなんてどれを買えばいいのかわからない!という人のために、「Ideapad S540 第10世代Core i5搭載モデル」を間違いないパソコンとしておすすめしておく。
いやいやおすすめパソコンなんて用途によるでしょって言いたい気持ちはわかるけど、どんなパソコンが自分に適しているかがわからない段階ならこれで良い。(2019年10月時点)
ちなみに俺は今は明確な目的をもって24万円のハイエンドノートパソコンを使っている。レビュー記事は下記。
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【HP Spectre X360 15レビュー】動画編集もゲーミングもこれ一台の持ち運べるノートパソコン
外出先で快適に動画編集したいというニッチな需要を満たすために、それまで使っていたHuaweiのMateBook X ProからHPのSpectre X360 15に買い替えた。動画編集はパソコンでこな ...
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でも普通の人は絶対24万もするパソコンはいらない。
しかも「Ideapad S540 第10世代Core i5搭載モデル」のスペックで65,000円は安すぎ。電機屋で下手な10万のパソコンを買うくらいなら「Ideapad S540 第10世代Core i5搭載モデル」を選んでほしい。というか俺が同じ立場ならこれを買う。