Youtube動画のデータ保管マジだりーと思ってNASを導入したは良いものの、安いNASを2台も導入してしまったせいで今度はNASの管理マジだりーってなった。これを安物買いの銭失いと言う。
-
【NAS導入レビュー】月額0円の自分用大容量クラウドストレージ
Youtubeを始めたこともあって動画データが溜まりまくっててヤバイ。日本半周のデータも全て残ってるんだけどその合計容量は4テラにもなる。 別に見返すことなんてないんだけど、Youtuberでもある以 ...
続きを見る
そこで今回は8Tデータを保管できるNAS2台を16Tデータが保管できるSynologyのNAS1台に乗り換えたからその理由と過程を紹介する。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
2台のNASの管理は非効率で煩雑
今回Buffaloの安いNASである「LinkStation」からSynologyNASの「DS423+」に乗り換えた理由は上でも書いた通りで、2台のNASを管理するのは色々非効率だからなんだ。
Youtube動画保管の為にNASを利用中
というのも俺はYoutuberだから大量の動画データがあって、いつ使うのかもわからないのに念のためという理由だけで保管し続けているんだけど、そのデータ量がやっぱりやばい。もう価値のない古いガジェットのレビュー動画を削除しても現在の動画容量は7Tにもなる。多い。
これを保管するためにBuffaloのNAS「LinkStation」を導入した記事が下記。
-
【NAS導入レビュー】月額0円の自分用大容量クラウドストレージ
Youtubeを始めたこともあって動画データが溜まりまくっててヤバイ。日本半周のデータも全て残ってるんだけどその合計容量は4テラにもなる。 別に見返すことなんてないんだけど、Youtuberでもある以 ...
続きを見る
このNAS自体は悪くない。普通。ただ、8Tデータじゃ足りなくなったから2台目も購入してしまった。つまり管理コストも2倍。必要な電源も2倍になった。
NASは全容量を使いきれるわけではない
更に2台のNASはストレージ容量的にも非効率だったりする。というのも8TのNASは8T全ての容量を使えるわけではないんだ。NASとパソコン間の大容量データの移動も考慮すると2T程度は空きが欲しい。でないとファイルの移動で容量不足のエラーメッセージが出まくることになる。
つまり8TのNASでも実際使えるのは6T程度で、2台でも12Tが限界。4Tも無駄になってるし何より2台のNASにデータが分散するから管理が超煩雑なんだ。
これを1台にまとめれば16Tの内14T使えるし、データ管理も楽になる。長い目で見てメリットが大きいと判断したのがきっかけ。
SynologyNAS「DS423+」を購入
ということでNASと言えばで有名なSynologyの中でもHDDを4台使える「DS423+」を購入した。写真右のデカいのがSynologyの「DS423+」。左の小さいの2つがBuffaloの「LinkStation」。ここに現在BuffaloのLinkstationで使ってる4台のHDDを移行していく計画。
DS423+はメモリを後付けで追加できる
この「DS423+」は事前に購入した4ギガメモリを追加済み。
これで動きが早くなるんだとかなんとか。詳細は不明。
メモリスロットはHDDベイを取り出したすぐ右の内側にある。
DS423+はHDD4台でRAID5を利用可能
SynologyNAS「DS423+」はお値段8万円もするだけあってスペックもそれなりだし、HDDが4台入るということはデータ保管形式も今までのRAID1ではなく、上位形式のRAID5が利用可能。つまりより強固にデータを守れるようになるんだ。
HDD3台以上なら強い「RAID5」が使える
そもそもRAIDって何?って人向けに簡単に説明すると、NASのデータの保管形式のことを指す。
データ保管に特化したNASはデータをより強力に守る独自の保存形式を採用していて、RAID0からRAID6か7くらいまで色々あるんだけど、よく使われているのはRAID1とRAID5辺り。
要は2つのHDDに全く同じデータを保管するから片方の破損にも備えられますよという仕組み。
RAID5はRAID1よりストレージの効率が良い
中でも2つのHDDの内1つをバックアップとして使う形式をRAID1。3つ以上のHDDの内1つをバックアップとして使う形式をRAID5という。
そしてなぜRAID5が優れているかというと、ストレージ活用の効率が良いからなんだ。
RAID5はHDDの数が3つでも4つでもバックアップ用のHDDはたった1つで済む。つまりHDDが3つならHDD2つ分のストレージ容量を使えるし、HDDが4つなら3つ分のストレージ容量を使えてしまう。だから50%がバックアップに消えるRAID1よりストレージ活用の効率が良いんだ。
ところでなぜ8TのHDDで16Tのバックアップが取れるのか俺には全く意味が分からない。気になる人は自分で調べてほしい。
とはいえ重要なのはRAID1だと16Tまでしか使えなかったものが、RAID5にすると24Tまで使えるようになることだから詳細は考えないことにする。
SynologyNASは上位版RAID5のSHRを利用可能
更にSynology製のNASに限りRAID5の完全上位互換となる独自規格のSHR形式で保存が可能。
SHR形式は要はRAID5なんだけど、RAID5と違ってそれぞれのHDDの容量を合わせなくてもなんとかなるとかいうやつ。詳細は自分で調べてほしい。
俺の場合は4台とも同じ容量の8THDDだから関係ない。
【課題】安全確実なNASデータ移行が難しい
問題はデータの移行方法だったりする。今あるHDD4台は再利用したい。でもHDD4台には既にデータが保存されている。このデータは他のNASだと参照できない。つまり移し替えるだけでのデータ移行は無理。この辺がNASの糞なところ。
つまり一旦HDDを初期化してまた1からデータをコピーする必要がある。やばすぎ。
しかもこのデータは万が一にも消えるようなことがあってはならない。
データ移行の為に8THDDを一台追加購入
でもHDD4台は再利用はしたい。これってトリビアになりませんか?って思ったけどならなかったから8THDDを1台買い足して力技を敢行することにした。
つまり下記で5台目のHDDを追加して
HDD1台ずつデータ移行していったという流れ。
「Linkstation1」のデータを「HDD5」に移せたら「HDD1」を「DS423+」に移行。「HDD1」を初期化して「HDD5」のデータをバックアップする。以下同順。
この方法であれば常にバックアップが保たれた状態でデータを移行できる。安全確実間違いなしという話。8THDDが無駄に1台増えるけど成功に犠牲は付き物だと聞いている。
NASのデータ移行には死ぬほど時間がかかる
但しこの方法は死ぬほど時間がかかる。まず「HDD5」に「LinkStation1」の6Tデータを書き込むのに3日。「HDD1」を初期化してバックアップを作成するのに5日。
容量にもよるけど俺は8Tデータを移行するのに10日ぐらいかかった。先進国は電力供給が安定しているからすごい。
パソコンを使わずNASからNASへ直接データ移行可能
ところでNASはパソコンからしか操作できない。つまりパソコンを起動し続けないとNASのデータ移行もできないのかと絶望していたんだけどそんなことはない。
一旦パソコンでNAS同士を接続してやればあとはパソコンをシャットダウンしてもデータ移行は可能だった。助かった。
詳細はSynology公式動画の8:04秒から解説されているんだけど
SMB接続でNAS同士でのデータ移行が可能。もちろんSMB接続がなんなのかは俺も全くわかっていない。ただ、できる。これがわかればOK。
具体的にはSynologyNAS「DS423+」の管理画面から「FileStation」にアクセスして、
「ツール」⇒「リモートフォルダをマウント」⇒「CIFS 共有フォルダ」を選択。
あとはLinkStation側のIPアドレス及びログイン情報を入力すればマウントが連携が完了する。
ここの入力結構大変だけど最後の難所だから頑張って乗り越えてほしい。
正しく入力されるとこんな感じでSynologyNASの管理画面にLinkStationNASが表示される。
あとはBetty3(LinkStation)のデータをBetty(Synology)にコピーペーストすれば良いだけ。これでパソコンをシャットダウンしても3日後には6Tのデータの移行が完了する。
4台のHDDで2重バックアップを設定
10日かけて全てのバックアップを終わらせた俺のSynologyNAS「DS423+」のストレージ管理画面がこんな感じ。
きっちり4台のHDDが認識されていて、ストレージとして利用しているHDDは3台。
RAID5で14Tのデータを保護
その3台でRAID5を構成していて、合計ストレージ容量は14T。3台中どのHDDが壊れても一台を入れ替えればデータの復旧が可能。
Hot Spareで14Tのデータを更に保護
更に4台目のHDDはストレージではなく予備用を意味する「Hot Spare」として登録。これでストレージ利用されているHDD3台のどれかが壊れた際、自動的に4台目のHDDがRAID5として組み込まれる予定。
つまり1台のNASで2重バックアップが完成した。RAID5凄い。
データの保管は際限が無い
こうしてNASと俺との戦いは俺の勝利で幕を閉じた。俺は14Tのストレージと2重バックアップと追加の8THDDを手に入れた。この8THDDはいつか使うHot Spare(予備用)HDDとして防湿庫の中で保管し続ける予定。
-
【HOKUTO防湿庫レビュー】カメラと周辺機器のおうち【簡易金庫
防湿庫なんて必要なのはカメラマンくらいなもので一般人が買うものじゃないっしょ。って思ってたんだけどなんだかんだ俺の環境でもカメラが増えまくってしまっていた。 ということで半年ほど前に人生初の防湿庫を購 ...
続きを見る
とはいえデータ保管には際限がないから注意。今現在の俺のNASの空き容量は6.2Tだけど、容量があると使い切ってしまうのが人間の性。だからいかに無駄なデータを生み出さないかが肝になる。
写真と動画の無駄な高画質設定に注意
ということで俺は保管するデータにも注意を払っていて、写真データは全てグーグルフォトに容量無制限で保管しているし、
-
Pixel4ならGoogleフォトに容量無制限で写真をアップロードできる
写真多すぎて管理できねーというのはカメラが発達したスマホがこれだけ普及した現代なら誰もが抱える悩みだと思う。 そんな写真はできればどこかに一元管理していつでも遡って閲覧できるようにしたい。そういえば昔 ...
続きを見る
動画データも4Kは使わず、撮影するのはFHDのみ。ビットレートも大きくて30Mbpsだからサイズも小さい。という感じでできれば俺の人生でこれ以上NASにお金は払いたくない所存。データが増えれば管理も増える。なるべく増やさないことが重要。