継続は力なりという価値観は今は昔。2020年はなんでも効率を求める時代で「猿のようにハマり鳩のように飽きろ」的な価値観が浸透してきた。
思い返してみれば俺も人生で4年間以上継続できたのは大学ぐらいで、それ以外は長くて3年。何をやっても続かない俺にやっと世間が追いついた感がある。
今回は意図せず多数のアルバイトを経験した俺の実体験から、将来とか就活に活かせるかもしれないおすすめしたいアルバイトと、おすすめしないアルバイトを紹介する。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
アルバイトとして働く際の心得
まずアルバイトとは言え仕事だから真面目に取り組むのが当たり前だし従業員として恥じない振舞いをするべき、なんてことは全くない。
アルバイトなんて雇用者が労働力を安く買いたたくための存在でしかないから、無駄にアルバイト先に尽くして自分を安売りする必要はない。
もうそのアルバイト先で得られる物が無いと判断すればすぐに辞めれば良い。代わりのバイト先はいくらでもあるし、それは雇う側も同じ。
バイト先に尽くさない
一番やってはいけないのは
人手が足りないから辞められない
とか
バイトリーダーに昇格する
とか。安い賃金で責任を感じたり責任を増やしたりするのは愚の骨頂。
バイトなんてめんどくさければバックレれるくらいの心持ちでいればOK。
アルバイトは体験を積む場所
そもそもアルバイトの給料が安いのは責任も裁量も無いからなんだ。
アルバイトの業務は誰でもできる単純作業だから学習できることが少ない。
最初の1か月で業務をマスターして、2か月目からは惰性で働くことになる。しかも賃金も安い。
つまり同じアルバイト先で長く働いても安く使われ続けるだけだし、同じ毎日の繰り返しでしかなくて時間の無駄。
例えば給料がその地域の平均以上とか人間関係が最高とかでもない限り、ひとつのアルバイト先で長く働く意味はない。
アルバイトの価値は「経験 > 給料」
一般的にアルバイトを選ぶ基準の多くは給料になるんだけど、給料を最重要視するのはおすすめしない。
なぜなら時給100円程度の差は先の人生を考えると誤差だから。
アルバイトの給料差なんて社会人になれば簡単に取り戻せる。逆に社会人になってからアルバイトには戻るのは難しい。
つまり気になる業種をノーリスクで色々体験できるのは学生とかフリーターの間だけ。
アルバイトとして働く時間を最大限有効活用するためにも、微々たる給料差ではなくそこでの体験を重視することをおすすめしたい。
7種類のアルバイト経験
俺が体験したことがあるアルバイトは下記7種類。
・ラーメン屋バイト
・ゲームセンターバイト
・結婚式場配膳バイト
・光回線販売バイト
・携帯(スマホ)販売バイト
・ユニクロバイト
・居酒屋キャッチバイト
飲食から結婚式場までバリエーションには富んでるから、これらを俺の独断と偏見で勝手に評価していく。
ラーメン屋バイト(飲食店)
どこにでもある飲食系のバイト。
学習できることは少ない
飲食店の原価率とか衛生面、調理行程の適当さとか配膳までの流れを理解できるようになる。
賄いがあるから食費で苦労する大学生にはありがたいんだけど、冷静になると賄いにそこまでの価値が無いことに気付く。
基本的にはよっぽど人間関係が良いとかでない限りは長くても半年くらいで辞めれば良いと思う。
時給の水準は他と比較して高くないから賄いありきになる。
居酒屋バイトと飲食バイトの違い
同じ飲食系でも居酒屋は比較的時給が高いし、バイトの人数が多いから出会いを求めるならそっちだけど基本的にやってることは同じ。
あと居酒屋は喫煙が加わるから服が臭くなる。
ゲームセンターバイト
日本中で数が減り続けている遊技施設。俺のバイト史上最も得る物が無かったバイト。
やることが無さ過ぎてひたすら眠い。暇ってこんなに辛いんだなというのが最大の学び。
アーケードゲームは儲からない
クレーンゲームとプリクラの利益率の高さとか、クレーンゲームの景品配置を微調整する技能が身につく。
その反面アーケードゲームが全然儲からないことを理解できる。
底辺層の片鱗を垣間見れる
ゲームセンターでは昼間から来て寝てるだけの老人とかベビーカーの隣でタバコを吸いながらメダルゲームを楽しむママとかの底辺層を毎日見れる。
喫煙可だと服も臭くなるから最悪。時給は飲食店と同じ水準で低い。
楽以外良いことは無いし楽も暇で辛いからおすすめはしない。
結婚式配膳バイト
結婚式で料理を運ぶウェイター。普通の人が一生で何度も見ることができない結婚式を金を貰いながら何度も見れるのが魅力。
結婚式の出し物のクオリティがピンキリだったり、乾杯前のスピーチが長すぎたり、トラブルを捌く司会者が大変そうだったりと毎回なにかしらのドラマがあるから面白い。
結婚する側にとっては人生の一大イベントで、それをミスなく進行する側の綿密なやりとりを間近で見れる。
仕事は重労働だけど時間が過ぎるのは早い
ただし仕事は重労働で、会場準備、食器並べ、迎賓送賓、料理の配膳からデザートビュッフェのセッティングに至るまでの全てを行う。
業務はバリエーションに富んでいて学べることが多いけど大変。その分時間が過ぎるのが早い。
人の幸せを見ることに抵抗が無いなら普通におすすめ。
ただし土日祝日しか働けないのと、スーツを用意しないといけないのが傷。
あとバイト先までのアクセスが悪い。とはいえ時給は良いから元は取れる。
光回線販売バイト
イオンとか家電量販店でフレッツ光とかの固定回線を販売するバイト。雇用元が儲かってるだけあってとにかく時給が良い。
あと今はわからないけど、昔は回線契約ごとのインセンティブもあったから契約が取れる日は給料が増えた。
給料は高いけど足が痛いし暇
実際の業務は立ってる時間が長いから足が辛い。歩ければまだマシなんだけど、イベント会場が決まっていて動けないパターンも多い。
動ける場合はパソコンコーナーでパソコンを案内しながら一緒に光回線もおすすめするからパソコンの知識が身につく。
ほとんどの時間は呼び込みと声掛けがメインになるから楽しくはない。しかも声掛けに抵抗があるとお客さんを捕まえるのも難しくて余計に暇。
一日8時間の内椅子に座れるのはサービス説明中の1時間とかもざら。給料は良いけど足が痛いし退屈。
自分にも役立つサービスを学習できる
光回線について勉強するからアレルギーが無くなるし、全体の相場が掴めるから安い会社を見極められるようになる。
将来自分で契約する時の固定費削減にも役立つ知識を身に着けられるのが魅力。
ただし土日祝しか働けないのとシャツ、スラックスの用意は必須になる。
携帯(スマホ)販売バイト
土日祝日に家電量販店でスマホを販売する仕事。光回線販売バイトと同じで時給が高いのが魅力。
とにかくややこしい携帯会社のプランを熟知しないといけないから最初は大変だけどやればできる大丈夫。
得た知識をそのまま自分にも活かせる
基本的には光回線販売と同じでサービス説明をしていない時は店内で客引きをすることになるんだけど、スマホは光回線と違ってお客さんが多いからサービス説明をしている時間が長い。
サービス説明の際はお客さんの現在の状況を聞いて、端末残債とか違約金を考慮しながら提案していくから、その知識をそのまま自分のスマホ契約にも活かせる。
お客さんによってはローンを組めなかったり端末残債が何重にもなってたりと、色んな惨劇を目の当たりにできるから反面教師として勉強できる。
あとその時々の店舗限定キャンペーンに一番乗りできるのが地味にアツい。
将来的な自分の固定費削減に役立つ
時給は高いし、携帯販売で得た知識で将来的な自分の固定費も削減できるから一度は体験しておくのがおすすめ。
ただ、光回線販売もそうなんだけど、家電量販店で働いている人は年齢が高いわりに給料が低くて、特有のその日暮らし感が漂っていて気分が沈む。
ユニクロバイト
大手の大衆アパレル。ユニクロはブラック的な話をよく耳にするから身構えていたんだけど俺が選んだ店舗は当たりだったのか普通だった。
ユニクロで働いている人は全体的に真面目で勤勉で大人しい人が多い。店舗ごとのアルバイト人数も多いから出会いは多い。
仕事としてはひたすら服を並べて畳んで売ってを繰り返す。
立ったまま7秒で服を畳めるようになる
一日に数百枚の服を立ったまま畳むから、ユニクロで習得した畳む技能は一人暮らしをしてからも大いに役に立つ。
勤務時はユニクロの服を着ないといけないけど購入は自腹。社員割引もあるけど普通にセール価格の方が安くて旨味は少ない。
客層はまともだしクレーマーらしきクレーマーもいないというかそもそもクレームが発生する要素が少ない。
無難で平和なアルバイト
無難で平和なアルバイト生活を送りたい人におすすめ。ただし冬場は服に水分を取られて手がカサカサになる。
時給は飲食店より少し高い程度。
居酒屋キャッチバイト
繁華街によくいる「居酒屋お探しですか?」の人。この仕事は一般的に色々な法律に違反してるけど俺がやってたやつは合法だった多分。
レールから外れた人と知り合える
居酒屋キャッチの同僚は今まで経験したバイトの中でも最低最悪の水準。親の顔も見たくないレベルで常識と倫理観が欠如していて軽犯罪者も多数。
とはいえ逆にこの仕事でないと知り合うこともできない人ばかりで、良くも悪くも貴重な体験ができる。
繁華街の構造が理解できる
職場というか街にはホストとかスカウトとかあらゆるキャッチが居て、声をかけていいエリアとダメなエリア、それを管理する胴元と警察とか、繁華街を支配するそれぞれの力関係をなんとなく理解できるのが面白い。
人との会話、交渉に慣れる
居酒屋キャッチは一日200人以上に声をかけるから、人に話しかけること、会話を広げること、交渉すること、断られることに慣れるし、この経験はどこに行っても役に立つ。
失敗がノーリスクだと学べる
失敗してもいくらでも次のチャンスはあるから行動しないと損だと理解できたのが最大の収穫。あと繁華街でひたすら声をかけ続けるから出会いも多い。
給料は完全歩合だから成果が無ければ0の実力社会だけど、環境の酷さとは裏腹に俺のバイト人生で最も経験として役立ったのも居酒屋キャッチだった。
今も繁華街は居酒屋キャッチで溢れてるけど、法律に触れる可能性は高いからやるなら自己責任。
所詮バイト。飽きたら辞めればいい。
俺が経験したバイトを上からおすすめ順に並べると下記。
・居酒屋キャッチバイト
・携帯(スマホ)販売バイト
・光回線販売バイト
・ユニクロバイト
・結婚式場配膳バイト
・ラーメン屋バイト
・ゲームセンターバイト
この他にも一度はコンビニバイトを体験してみたかったとかリゾートバイトも気になるとかの心残りはあるけど、割と色んな業種に触れることで広く浅く社会を知ることができた気がする。
重要なのは所詮バイトだと認識した上で、職場に尽くさず仕事にやりがいを求めず、まだそこに自分が得られるものがあるのかという視点を持つことなんだ。
所詮バイトなんだから、飽きたらすぐに辞めてまた次のバイトを探せばいい。
バイトは職業選択のお試し期間
人生でアルバイトできる期間は思っているより短い。一般的にバイトできるのは高校入学から大学卒業までで、人によって多少前後するけど長くても10年ほど。
その10年は安い時給と引き換えに責任無く自由に仕事を体験できる社会のお試し期間だ。
せっかくの貴重な体験期間に一つしかバイトをしないのはもったいない。
社会を広く浅く知って将来的な自分の職業選択に活かすためにも、なるべく多くのバイトを浅く体験してほしい。
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プロフィールにも書いているけど俺は元国家Ⅱ種(一般職)公務員で、大学卒業後に霞ヶ関の本省に入省した。 本省に入省してから2年後に退職、その後大阪で自由人になってから、東京の民間企業2社で営業職勤務を経 ...
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