どうせならもっとキーボードは軽くていいんじゃないか。例えば折り畳めて、まるでスマホのように持ち運べればめくるめく未来が待っているんじゃないか。そんな夢を見ていた時期が、俺にもありました(遠い目)。
という誰もが一度は考える超コンパクトキーボードを具現化してしまったのが「iClever 折りたたみ式キーボード」である。名前はまだない。
ということで購入したからレビューする。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
キーボードは5つ購入済み
今回の記事はメインキーボードを決める為に購入したキーボードの3つ目になる。メイン候補としているキーボードは下記。
- Keychron B1 Pro(6,930円)
- lofree Flow Lite(約17,000円)
- Microsoft Desiners Compact Keyboard(約7,000円)
- iClever Bluetooth折り畳み式キーボード(約5,000円) ← この記事
- Ugreen Keyboard(約5,000円)
どのキーボードを買うか色々検討した際の記事は下記。
-
-
新しいキーボードが欲しいから今の悩みと欲しい機能をまとめる【赤軸
キーボードを買い替えたいような買い替えたくないようなで最近非常にもやもやしている。暇があればキーボードを紹介するYoutubeなんかを見たりして、あれも違う。これも違う。とやってしまっている始末。 い ...
続きを見る
-
-
【俺のキーボード沼第一章】メカニカルを使う意味を全く見出せなかった
最近新しいキーボードの購入を悩み続けているとうのは前の記事でも書いたんだけど、その後も悩み続けた結果一応の結論を出した。 更にXでも多数のキーボードをお勧めしてもらっている状況で、せっかくの知見をXの ...
続きを見る
完璧すぎるエレコムの2,500円のキーボードを頂点として、これらのキーボードがどれだけ使い勝手でエレコムに肉薄できるかを検証していく。全て一定期間使ったうえで最終的な結論を下す予定。
-
-
【エレコムミニキーボードレビュー】安くて軽くて薄い【2,500円
世の中には打鍵感に拘りまくってキーボードを何台も買い、ボタンまでカスタマイズする人がいる一方で、俺はキーボードなんかは打てればなんでもいい派。 だから俺が持っているキーボードも安い物ばかりなんだけど、 ...
続きを見る
俺のキーボードに対する拘りはシンプル
更に俺に関してはキーボードに対する拘りはそれほど多くなくシンプル。条件は下記。
- 英字キーボード(見た目重が美しい)
- ある程度軽い(持ち運びたい)
- キーマップの変更は最小限(変換キーと漢字キー)
- パームレストは使わない(邪魔)
キーマップ変更はしいていうならスペース右のキーに「変換」、Tabの上のキーに「漢字」ボタンは割り当てたい。なぜなら俺は日本語と英語の入力をここで切り分けてるから。
これはもう手癖として染みついていて変えるの怠いからキーボード側が俺に合わせてほしい想い。
その方法は下記記事の半角で半角、変換で全角を設定で解説しているから参考にしてほしい。
-
-
【パソコンアプリ・初期設定】作業効率化の手法と感想【俺の一軍】
ブロガーYoutuberである俺の数少ない仕事道具といえばノートパソコンだから、ノートパソコンだけでなくその設定に至るまで並々ならぬ拘りがあるんだけど、拘りが強いからこそ乗り換えが超手間。 その都度数 ...
続きを見る
それ以外のカスタマイズはなるべくしない予定。なぜなら独自キーボードに慣れてしまうと他のキーボードが使えなくなるから。業務継続性を考慮しても普段から共通規格に体を慣れさせておくことが重要だと考えてる。
iClever 折りたたみ式キーボードのスペック
まずはiClever 折りたたみ式キーボードの詳細なスペックから解説する。参考に今まで使っていたエレコムミニキーボードと比較する。
iClever 折りたたみ式 | エレコム2,500円 | |
キーピッチ | 17mm | 19mm |
最低キー高さ | 7mm | 10mm |
最高キー高さ | 7mm | 20mm |
キー押し込み | 1.4mm | 1.5mm |
接続方式 | Bluetooth3 x 3 | Bluetooth3 x 3 |
駆動方式 | リチウムイオン充電 | 単4電池 x 2 |
バックライト | なし | なし |
キーマップ変更 | 不可 | 不可 |
重量 | 170g | 281g |
全体サイズ | 33 x 12 x 0.6 | 28.5 x 12.2 x 2 |
価格 | 5,000円 | 2,500円 |
iClever 折りたたみ式キーボードの売りはとにかく軽量コンパクトであることで、持ち運びを前提に作られているから重量も170gとかつてないほどに軽いことなんだ。
一応Bluetooth3台の接続と、
Type-C端子による充電にも対応する。
これで5,000円なら機能的には全然悪くない。
但し折り畳める分サイズも薄さも全てが規格外。
見た目もじゃじゃ馬すぎる。使いこなせるかはかなり不安ではある。でも挑戦したくなる見た目でもある。
iClever折り畳みキーボードはコンパクトで極薄
iClever折り畳みキーボード最大の特徴は何といっても折り畳めることで、キーボードとは思えないサイズ感で持ち運べてしまうことなんだ。コンパクトスマホのGalaxy S25と比較しても二回り程度大きいサイズに留まる。まさにキーボードの常識を打ち砕くサイズ感だと言える。
もちろん小さいだけではない。薄く、軽い。重量はたったの170gで、
ケースをつけたGalaxy S24の200gを下回る。これキーボード?こんなに軽いの?ってビビる。
折り畳みなのに作りが甘くない
しかもiClever折り畳みキーボードは折り畳みの癖に作りが甘くない。今まで購入した折り畳みキーボードのゴミっぷりが嘘のようにちゃんとしてる。
もちろんキーの作りは質実剛健とは言わないし、高級感があるとも言わないけど、でも必要十分だし、機能に対しては値段なり。これならまともに打てる。もしかしたら俺の生涯の相棒になるかもしれない。その片鱗も見えた。
アリス式配列?で肩も楽になりそう
更にiClever折り畳みキーボードが独特なのはその形状で、エルゴノミクスとかアリス配列とか言われてる感じのやつだけど、要は左右で離れていて、しかもV字だから自然な手と肩の状態でタイピングができてしまうというやつ。
普段使っているエレコム2,500円キーボードと比較しても手の置き方の違いは一目瞭然。
つまり俺に優しい。肩の痛みも減りそう。これもしかして理想のキーボードじゃね?って思った。買う前までは(倒置法)。
【欠点】キー配置に癖がありすぎ
よかったのはここまで。第一印象は非常に良かった。夢は見れた。ただ、iClever折り畳みキーボードはひとたびホームポジションに手を置いてタイピングを始めると色々絶望することになる。
まずキーピッチが17mmと若干短い。
おかしい。19mmと書いてあったから購入したはず。
でも実際に計測したら17mmだった。
だから少し指が窮屈なんだけど、そんなのはまぁ慣れる。ギリ許す。
iClever折り畳みキーボードはキー配列が一段足りない
ただ、キー配列だけはやばすぎ。
ヤバさは上の写真の通り。キーの上下幅が少し短いだけでなく、一番上一列のファンクションキーが無いんだ。
いや、わかってる。というかわかってた。わかって購入した。意外といけんじゃね?って。だって40%キーボードとか売ってるし。ファンクションキーそんなに使わないし。って思ってた。
ただ、iClever折り畳みキーボードがクソなのは「delete」キーが単独で押せないことなんだ。
一列無いから一番右上は「Backspace」になる。
「delete」を入力したければまず左下の「Fn」キーを押しながら、
一番右上のキーを入力しないといけないんだ。もちろんキー配置のカスタマイズなんてできるはずもない。
これが本当に耐えられない。ファンクションキーはなくても良い。でも「Backspace」と「delete」は両方死ぬほど使う。それが押しにくいのはあらゆる作業でストレスになる。重要過ぎる2つのキーが競合しているのがiClever折り畳みキーボード最大の欠点なんだ。
いやわかってた。俺が浅はかだった。でもこれは無理、これは無理。
【欠点】背面の素材がグリップしなさすぎる
あともう一つ欠点を上げるとすれば背面がサラサラ素材なせいでデスクで安定しないことにも触れておきたい。
確かにこの素材の手触りは良い。ポケットへの収まりもいい。
でもキー入力で重要なのはそこじゃない。
絶対的な安定感。ブラインドタッチできる信頼感。それを担保する滑り止めのゴムシール。それが圧倒的に欠けている。
ただここは以前紹介した強力滑り止めシールの「GRIPLUS」でも解決できるし、
-
-
【GRIPLUS】1000円の強力滑り止めシールが地味に良かった
トラックボールマウスとかキーボードとかノートパソコンとかデスクの上で使うものには基本滑り止め用のシールが貼られている。なぜなら滑るとうざいから。滑ると手元がぶれて作業しにくいから。 普段意識することは ...
続きを見る
ひとつ前に紹介した「Backspace」「delete」の競合問題と比べると鼻くそ。このキーボードが抱える問題の本質ではない。
リスクにリターンが見合わないキーボード
色々可能性は感じた。もう少し改善すればよくなりそうな気配もある。ただ、キー配列だけが強烈に独特過ぎるし、そのキー配列に体を慣らしてまで使いたいと思えるほどの魅力も感じなかった。だからiClever折り畳みキーボードはボツ。
キーボードは標準規格であることが重要。なぜなら代替が効くから。作業性を落とさずに乗り換えられるから。いつでもどこでもどのキーボードでも使えるから。重要視すべきは業務継続性という原点に立ち返ることになったキーボードだった。
逆に言うとV字をやめて、ファンクションキーも載せて、キーピッチも標準化しつつ背面に滑り止めもつければ全然ありな折り畳みキーボードでもある。iCleverの今後に期待したい。
ちなみに今のところAmazon販売ページに在庫はない。多分キーピッチの誤表記が発覚して引き上げてるんだと思う。