多分俺ほどGoProを愛してる人は居ないし、俺ほどGoProを酷使している人もテレビ業界を除いてはそうそう居ないはず。なぜなら日本一周前半戦ではGoPro7を、日本一周後半戦ではGoPro9を使ったから。つまりGoProは俺の原点でもある。だからGoProには思い入れがあるし、GoProには期待し続けている。
とはいえGoProは当たり外れが大きいことでも有名で、11と12は熱暴走の酷さから断念したんだけど13はようやく熱暴走が改善したらしい。ということで購入したからレビューする。
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【結論】GoPro13は過去最高傑作
まず結論から言うとGoPro13は過去最高のGoProだといってしまって良い。
というかそもそも最新作が過去最高なのは当たり前だろって話だけど、GoProに限っては新作の50%は旧作を下回る体たらくを晒してきたんだ。やばすぎ。
でもGoPro13はようやく過去最高。GoProの良いところはそのままに弱点だけを克服してきた。それが下記。
- 過去最高の動作安定性
- 過去最高のダイナミックレンジ
- 過去最高の解像感
- 現実的に困らない程度の熱耐性
- 過去最少のファイルサイズ
- 但し夜には弱くなった
過去最高の動作安定性
そもそもシリーズを13個も発売して未だに動作が安定しなかったのがゴミ過ぎるけど、13は今のところ過去最高の安定感でまだ一度もフリーズしていない。すごい。いや、すごくない。普通。
でもようやく普通が完成した。嬉しい。
過去最高のダイナミックレンジ
これは9と比較して、明確にダイナミックレンジが広がった。おかげで空の白飛びが減ったし暗所にも強い。明るい部分をより繊細に捉えられるようになった。
これによって青く描写できる範囲が増えて明確に画の印象が良くなった。
過去最高の解像感
更に僅かな差ではあるけど解像感も向上。細部がボヤっとしていたGoPro9と比較すると全体的にパキッとした。
現実的に困らない程度の熱耐性
GoProと言えば熱暴走の代名詞になりつつあるんだけど、今回のGoPro13は熱耐性もまだまとも。
もちろん熱暴走はするけど、アクションカメラとして使用する範囲内では大丈夫。具体的には下記。
GoPro9 | GoPro13 | |
FHD60fps | 113分 | 93分 |
4K60fps | 31分 | 31分 |
熱耐性過去最高のGoPro9と比較するとまだ少し弱いけど、それでもフルHD60fpsで93分も撮影できれば通常利用では困らない。
4KだとGoPro9と同じ31分で熱停止してしまうけど、そもそもアクションカメラで4Kを使用することが間違いだからこれも問題ない。つまりGoPro13の熱問題は解決した。
過去最少のファイルサイズ
地味に大きく進化したのはここ。今回のGoProはファイルサイズが超小さい。結果超扱いやすくなった。
具体的には今までのGoProはビットレート(動画の品質)が最低45Mbps固定だったのが、今回のGoProは映像によって柔軟にビットレートを切り替えるようになった。具体的には下記。
GoPro12以前 | GoPro13 | |
FHD ビットレート標準 |
45Mbps固定 | 5~25Mbps(可変) |
4K ビットレート標準 |
60Mbps固定 | 40~52Mbps(可変) |
ファイルサイズなんと最大9分の1程度。これで今までのGoProと遜色ない画質を実現してる。お陰で今までのGoProよりも圧倒的にストレージを食わないし、保存が楽。
但し夜には弱くなった
但し悲しいかなGoPro 13はなぜかGoPro 9より夜間撮影が弱体化した。普通に撮影してもGoPro9より露出がワンランク落ちる。
一応ISO感度を1600まで上げればGoPro9と同じ明るさにはなるんだけど、GoProのISO1600はノイズが多すぎて使い物にならない。
アクションカメラで夜の撮影をすることは多くは無いからそれほど大きな問題ではないんだけど、過去作より劣ってるのは悲しい。
GoProの魅力は手軽に広く撮れること
ところでそもそも論だけどGoProって何?聞いたことあるけど買った方がいいの?という質問に対する回答は基本的にはNOになる。なぜならGoProはアクションという極めて限定的なシチュエーションを想定したアクションカメラだから。
というのもGoProの魅力は下記3点のみなんだ。
- 圧倒的な画角
- 圧倒的な手振れ補正
- 圧倒的な取り回しの良さ
GoProはアクション向けだから画質は悪い
GoProは画角が広く手振れ補正も強いから雑に撮影できるし、小さく衝撃にも強いから雑に扱える。つまり名前の通りアクション向け。手が離せなくてもなんとかなる。そのために開発されたのがGoProなんだ。
逆に言うとその分画質は悪かったりする。なんならスマホの方が遥かに鮮明に撮影できる。もっと画質に拘りたいならOSMO Pocket3でもいい。OSMO Pocket3なら夜も綺麗に撮影できるはず。
繰り返しになるけどGoProはあくまでアクションを撮影するためのカメラであって、少なくとも一般人には無用の長物だったりする。俺もバイクに乗っていなければGoProを買うことはなかった。
GoPro売りの4K撮影はデータ量の無駄
あとGoProに限らずだけど最近は4Kとか8Kとか訳の分からない解像度で撮影できることを売りにしたカメラが巷に溢れてるけど、これはマジで無駄。というか冷静に考えてほしい。誰も4K画質なんて求めていない。
そもそも多くの人はスマホで動画を見ている。スマホならFHD画質すら不要。なのにわざわざ膨大なデータ量の4K画質で撮影して、重すぎる動画編集作業に苦しんで、更に相手のパケットを無駄に消費してまで4Kで配信する意味は全くない。撮影する側と見る側の全員を不幸にするのが4K画質なんだ。
特にアクションカメラというジャンルは画質を犠牲にして画角と取り回しに全振りしたカメラだというのは上でも書いた通り。つまり4Kなんてのは名ばかりで、実際の画質は無茶苦茶粗い。なのにデータ量はクソ重い。ゴミ。アクションカメラでの4Kなんてのは笑止千万。黙ってFHDだけを使っとけばOK。
俺のGoProの撮影設定
だから俺の撮影設定もシンプルに下記のみ。
- FHD60fps
- SuperView(超広角)
- ビットレート標準
- シャープネス低
- ISO最大800
- カラーGoPro(バイク撮影時)
- カラーフラット(屋内撮影時)
これだけ。そもそもがクソ画質のアクションカメラにはアクションしか求めてない。他の撮影は他のカメラを使う。GoProを紹介してるYoutuberも結局GoProでは撮影しない。
【欠点】GoProは4K限定の撮影設定が多すぎ
上でも書いた通りGoProみたいな極小センサーで4Kはデータ量の無駄。これは世界の心理。なのになぜかGoProには4Kでしか使えない撮影設定が無茶苦茶多かったりする。それが下記。
- HyperView(超超広角)
- HDR撮影
- 10Bit撮影
この辺りの仕様は本当に意味不明。というか4KってFHDの上位解像度なわけよ。4Kでは使えませんならまだわかる。4Kでしか使えませんってなんなんだ。
しかもHDR撮影に至っては4Kでも30FPSでしか利用できない。つまりアクションの撮影には使えない。GoProはこんな機能をアピールしたことを反省してほしい。
HyperViewと10Bit撮影はそもそも不要
ただ、HyperViewと10Bit撮影はそもそも不要だから安心してほしい。なぜならHyperViewは画角が不自然すぎるから。いくらなんでも伸びすぎで使い物にならない。
更に10Bit撮影もゴミ。なぜならGoProのクソ画質を後から編集したい物好きは居ないから。つまり4K撮影でしか使えない機能はそもそもいらない機能ばかりだから安心してほしい。GoProは使えない機能をアピールしたことを反省するように。
【欠点】マグネットマウントは便利だけど別売り
一応今回のGoProはようやくマグネット式のマウントに対応しているんだけど、他社と違って別売りな点に注意。しかもマグネットマウントだけで4,000円もする。
こんなプラスチックパーツが4,000円。最近物価たけー。ではない。GoProがユーザーを舐めすぎ。しかもこれOSMO Actionは標準装備だったりする。やばい。
というかGoProはOSMO Actionが追い上げまくってるという危機的状況を全く理解できていない。こんなにGoProを愛し続けた俺も遂にOSMO Action 5を買ってしまったのはかなりやばい。GoProは真剣にもう少しユーザーに媚びるべき。
ただ、このマグネットパーツの取り付け感は非常に良好。裏でも表でもカチッと吸い尽くし取り外しも楽々。
この辺りはOSMO Action 5のマグネットマウントより遥かに使いやすかった。
とはいえ標準装備しないどころか4000円は足元見過ぎ。切実に痛い目見てほしい。
【欠点】過去バッテリーの流用は不可能
あとバッテリーの形状が変わったことで過去GoProから流用できなくなっている点にも注意。
しかも180mAh増えたバッテリー容量による変化も特になし。GoProは相変わらずユーザーを舐めすぎ。早めに痛い目にあってほしい。
それでもGoProカラーは死ぬほど好き
一応GoPro13は最高傑作ではある。GoProの中ではベストな選択。それは間違いない。
とはいえGoProが現を抜かしてる間にDJIとInstaは追い上げ続けていて、次の記事でレビューするOSMO Action 5に至ってはほぼGoProの完全上位互換みたいな製品に仕上がってる。つまり現状GoPro13を購入する理由が限りなく無いんだ。
それでも俺がGoProを諦めきれないのはGoPro独自の色表現にある。中でも空。GoProは空が最高。
(左がGoPro13のカラー鮮やか、右がOSMO Action 5)。
GoProの空の表現は神がかりすぎ。青さ、雲の白さ、メリハリ。気持ち良すぎる。常に神話のような空を表現してくれるお陰で何もない画が映えまくる。逆にOSMO Action 5は画が眠すぎ。
しかもアクションカメラを使うのは多くのシチュエーションが外なんだ。つまり大半の画で半分以上を占める空がGoProは最高に美しい。これをなんの編集もせずに表現してくれる手軽さが現状唯一最大のGoProの強み。
結局カメラである以上重要なのは画質で、アクションカメラで重要なのは細部よりも表現力なんだ。その点においてGoProはまだアクションカメラとしては抜きんでている。
GoPro唯一の弱点は夜の表現力
但し夜は圧倒的に弱い。寧ろ過去作より弱くなってるのがGoPro 13の現状。意味不明。昼は最高なのに夜はうんこすぎ。ここが本当に惜しい。
つまりもしGoProが夜にも強くなればGoProは無敵になる。その意味で俺はまだGoPro14に可能性を感じてる。
逆にそこが改善しないのであればGoProは完全な死に体になる。という感じで次の記事ではメイン候補のOSMO Action 5をレビューする。
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【OSMO Action 5 Proレビュー】ほぼGoProの上位互換
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