子供産んだら寝ててもたくさんお金貰えるんでしょ~?って俺も思ってた。実際それは正しい。貰える。但し色々厳密な条件があって貰えない人もいる。それが妻だった。
妊娠が発覚してから色々調べたところ妻は育児休業給付金の187万円が貰えないかもしれない状況だった。非常にやばい。このままだと大損することになる。
それを防ぐために奮闘した軌跡を記す。妊娠が発覚した人の参考にしてほしい。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
出産に絡む給付金は多い
さて日本は社会保障が充実した素晴らしい国だから出産にあたっては各所から各種給付金が貰えるというのは出産費用内訳記事でも解説した通り。
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それが下記。
- 出産手当金(産前産後・給与の66%)
- 出産育児一時金(出産費用・50万円)
- 育児休業給付金(産後一年・給与の58.5%)
図にするとこんな感じになる。
中でも今回は育児休業給付金についてで、これが一番条件が厳しく、貰える金額も多い給付金なんだ。実際妻が貰える育児休業給付金は一年総額で187万円にもなる予定。
これが貰えないのは痛すぎる。でも貰えないかもしれない。やばい。ということで貰うために頑張ったという話がここからの内容。
育児休業給付金は条件が厳しい
育児休業給付金は最も金額が大きく、条件も厳しいというのは上でも書いた通り。簡単に言うと満たすべき条件は下記2点。
- 過去2年間で12か月以上雇用保険に入っていること
- 育児休業を取得できること
一応公式から発表されている条件も下に貼っておく。ただ死ぬほどややこしいから別に読まなくてもOK。マジで国の文書は読みにくすぎ。
- 1歳未満の子を養育するために、育児休業を取得した雇用保険被保険者であること(2回まで分割取得可)。
- 育児休業を開始した日前2年間に賃金支払基礎日数が11日以上ある(ない場合は就業した時間数が80時間以上の)月が12か月以上あること。
育児休業を開始した日前2年間に上記の月数が12か月ない場合であっても、当該期間中に第1子の育児休業や本人の疾病等により引き続き30日以上賃金の支払を受けることができなかった期間がある場合は、受給要件が緩和され、支給要件を満たす場合があります。 - 支給単位期間中(支給単位期間とは、育児休業を開始した日から起算した1か月ごとの期間(その1か月の間に育児休業終了日を含む場合はその育児休業終了日までの期間)をいう。以下同じ。)の就業日数が10日以下または就業した時間数が80時間以下であること。
つまり大多数の人が該当する会社員なら問題ないということ。今サラリーマンとして生きている人は安心していい。
過去2年間で雇用保険に入ってなければ一発アウト
問題は自営業とか役員、バイト、契約社員または派遣社員の、出産までの過去2年間で12か月以上雇用保険に入っていない人、入れない人で、この人たちは一発アウト。妊娠してから急ぎ会社員になっても残り10ヵ月ではもうどうにもならないから諦めるしかない。
今会社員じゃない人も結構ヤバい
逆に過去2年間で雇用保険に12か月以上加入していたけど、現在役員または自営業、個人事業主の人。これもリーチ状態。
というのも育児休業を取得するには会社から国に正式に申請してもらう必要があるんだ。今日から育児休業です。と勝手に宣言しても育児休業にはならない。つまり給付金も受け取れない。
そして俺の妻がこれだった。え、個人事業主だと187万円貰えないの?という晴天の霹靂を食らった。
育児休業取得には会社就業規則も絡む
このままだと育児休業を取得できないことが判明したのが出産の9ヵ月前。まだ時間はある。今から会社員になれば育児休業の取得は可能。187万円を諦めるにはまだ早い。
と思って調べて次にぶつかった障壁は会社の就業規則だった。
入社1年未満の社員は育児休業を取得できない
多くの会社は入社一年未満の社員は育児休業を取得できない旨が就業規則に記載されていたりするんだ。
もちろん育児休業給付金は雇用保険から支払われるから会社に金銭的な負担はないんだけど、会社としてもすぐ休まれるとわかってる社員を雇いたくないのが実情。
そして出産までは9ヵ月。今から1年勤務は絶対無理。
これ詰んでない?と絶望した。
就業規則が超緩い会社を探す
とはいえ俺考えた。俺と同じ悩みを抱えている人はたくさんいるはず。そしてそんな人に対応した会社もあるはず。ということでベクトルを変えて検索したらやっぱりあった。
それが女性に優しいを売りにしている派遣会社のアデコだった。というのもアデコの派遣先は受付とかちょっとした雑用のような簡単な仕事がメインなんだ。簡単な仕事なら教育は不要。派遣先も短期間で辞められたところで痛手は少ない。
アデコは育児休業取得の条件が緩い
つまりアデコは短期間で仕事をやめる人にターゲットを絞っていた。だから育児休業取得の条件も超緩くて下記だけ。
- 子供が1歳6カ月になる日までに労働契約の満了が明らかでないこと
- 週に3日以上働いていること
なんと就労期間が問われない。週3日働くなら勤務期間は1週間でもOKというガバガバっぷり。
ということで急ぎアデコに入社して勤務を開始したのが7月。12月まで派遣社員として受付業務に従事して晴れて育児休業を取得できたという流れ。めでたしめでたし。
妊娠、出産は計画的に
今回はマジでぎりぎりだった。もし調べなければ、もし少し遅ければ、もし検索を諦めていれば、育児休業給付金の187万円を受け取ることはできなかった。この損失はでかすぎ。
マジで人生はどれだけ執着できるか、どれだけ諦めずに粘れるかが大切。という教訓を改めて得た。
とはいえ俺の場合はマジでラッキーで、「過去2年間に12ヵ月以上の雇用保険加入」という条件を満たしていたからなんとかなっただけ。
これを満たしてなければ完全にお手上げだった。
ということで妊活は計画的に行うのがお勧め。俺は計画的なデキ婚ではあったけど、育児休業給付金に対しては無知すぎた。子供を作るつもりなら会社員を辞めてはいけない。
給付金187万円の計算方法
ところでお前187万円をしきりに繰り返してるけどその金額なんなのって話になるから一応計算方法を簡単に解説する。
育児休業給付金は過去6か月の給与収入を日割りした金額の67%が半年間、50%が残りの半年間貰える仕組み。
そして妻の過去6か月の収入が下記。
- 12月 221,150円
¦ - 7月 27,646円 ← 11日以下でノーカン
- 8月 278,888円
- 9月 268,192円
- 10月 307,717円
- 11月 306,017円
- 12月 222,900円
- 合計 1,604,864円
これを6か月間の180日で日割りする。
1,604,864円 / 180日 = 8,915円(日給)
この日給が半年間は67%、残りの半年間は50%貰える。年間で均すと58.5%。
8,915円 × 58.5% × 360日 = 1,877,499円
つまり年間187万円貰える計算になる。
給付額合計は年収235万円に匹敵
しかも育児休業給付金は非課税だから税金も社会保険も完全に0。シンママが貰える生活保護の給付金と扱いは同じで187万円は全額手取りになるんだ。
つまり年収235万円のサラリーマンと同じ金額が働かずに貰えることになる。(⇒ 参考)。これはでかい。
シンママの生活保護不正受給を解説した記事は下記。
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年収が多いほど育児休業給付金も増える
そして育児休業給付金のベースになるのは最後の6ヵ月間の給与のみなんだ。だから出産前に頑張って残業するとその後一年が少し楽になる。かもしれない。
- 12月 221,150円
¦ - 7月 27,646円 ← 11日以下でノーカン
- 8月 278,888円
- 9月 268,192円
- 10月 307,717円
- 11月 306,017円
- 12月 222,900円
年子なら2年連続で取得可能
ここまで解説してきた育児休業給付金の取得期間は原則一年だけど、条件を満たせば2年までの連続取得が可能。
それが年子で、育児休業中に二人目を妊娠した場合はそのまま再度育児休業に突入することができるんだ。もちろん給付金も貰える。
出産後9ヵ月以内の妊娠が条件
但しタイムリミットがあって、育児休業終了までに次の産前休業期間に入る必要がある。つまり出産してから3か月以内の2人目妊娠が必須。結構難しい。
但し育児休業は保育園に入れない場合は最長1年半まで延長可能。その場合は出産後9か月以内まで2人目妊娠の猶予が伸びる。
ということで俺はここを狙っていきたい。早く産めば早く育児から解放される。どうせ量産するなら短期の方が後々楽という判断。育児休業給付金を狙う人は参考にしてほしい。
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