東京から関西に拠点を移すべく地元の奈良で4日間4件の不動産屋を駆けずり回った結果、なんとか80点の物件を無事契約できたと思う。とはいえまだ終わりではない。次は神戸での事務所用物件探しが待ち構えているんだ。
ということで奈良の第一ラウンドでなぜ俺が勝利できたのかを振り返りつつ来る第二ラウンドに備えたい想い。不動産屋での物件探しを検討している人の参考にしてほしい。
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2件契約で家賃を節約
ところでなんでお前2件も物件契約するのっていう理由は結婚報告記事でも書いている通りなんだけど家賃を節約しつつ自由を確保したいから。
と言うのも俺が住んでいた渋谷区はあまりに家賃が高すぎるんだ。
今の立地で2LDKを探すと18万はくだらない。こんなところで子育てできる物件を借りるなんて狂気。
しかも家に子供がいる環境だとまともに仕事をするのも難しくなる。外に出ないとネタにも息詰まる。子供とても困る。
奈良と神戸の2拠点生活を想定
ということで俺が出した結論は奈良と神戸の2拠点生活だった。奈良の物件を6万で借りつつ6万で神戸に事務所を借りる。これによって渋谷区の一件より安い家賃で全ての問題が解決してしまうというからくり。
しかも奈良なら子育てに親の手も借りられる。完璧な計画。の予定。
詳細は結婚報告記事または動画を見てほしい。
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物件探しは拘り条件が何より重要
さて計画は整った。あとは物件を見つけるのみ。となったのが12月の話。そこから4日間で不動産屋を駆け回り物件を決めるに至ったんだけど、物件を決めるにあたってなにより重要なのはあらかじめ譲れない条件を決めておくことなんだ。
というのも物件は文字通り星の数ほどある。不動産屋としてもどの物件をお勧めしていいかわからないのが正直なところ。
だからこちらから明確に条件を指定して、それを満たす物件から選ぶ。という流れが最もスムーズ。
そして俺の拘り条件は下記。
- 駅徒歩10分以内
- 家賃6万円以下
- 2LDKまたは3LDK
- 室内洗濯機置き場
駅からは近ければ近いほどいい
渋谷区の物件に10年住んだ経験から、何より立地を重視すべきだと判断した。1に立地、2に立地、34を飛ばして5に立地と言われるくらいに不動産においては立地が重要。
特に俺の場合は奈良でも車を持たない生活を継続する予定。だから駅から近く、徒歩圏内で全ての生活を実現することを絶対条件にした。
狭さは慣れる、ドラム式置き場は必須
逆に物件の広さなんかは割とどうでもいい。実際俺はパートナーと1年間渋谷区の激狭1K6畳物件で生活していたけど大きな問題はなかった。狭さはどうせ慣れる。広くても掃除が手間なだけ。それより絶対的に利便性が重要。
その他の条件としてドラム式洗濯機と食洗機を置けるスペースは必須。家賃はなるべく安ければ嬉しいけど、多少オーバーしても問題ない。あくまで目安として不動産屋に提示することで話を早く進めたい狙い。
1件目の不動産屋はハズレ
さてここからは俺の体験談になる。まず一件目の不動産はハズレだった。
説明が長く、情報を小出しにするせいでなかなか話が進まなかった。多分先方としては選択肢を少なく提示することで決断を促す狙いがあったんだとは思うけどいくらなんでもウザすぎ。
選択肢は多すぎても少なすぎても悪
もちろん多すぎる選択肢が悪になるのは俺も同意するし、それが俺がイヤホンとかパソコンとかの似たような製品を紹介しすぎないようにしている理由でもあるけど、それは市場全体を俯瞰した説明ありきの話。
選択させないならその理由を納得してもらう必要がある。なにも説明しないまま選択もさせないのは詐欺師のやり方なんだ。
無駄な説明が多すぎ
それだけでなく不要な説明が多すぎ。まず会社説明に始まり、どの不動産屋でも提示できる物件が同じである理由、片手取引、両手取引による手数料の違いとかの基礎説明が長い。
極めつけは
不「高い手数料と低い手数料ならどちらが嬉しいですか?」
みたいなクソしょうもない質問までしてくる始末。俺の参加意識を促したいのか知らないけど営業ノウハウ本を読みすぎだし下手すぎ。
結局説明2時間で提示された物件は2件と極僅か。マジで時間の無駄だった。という学び。一週間後の内見を予約しつつもうここには一生来ないことを誓った。
2件目のお調子者おじさん
一件目が不発で大幅に消耗させられたんだけどなんせ俺には期間的な余裕がない。一刻も早く物件を決めたい。ということでその日の内に2件目の不動産に足を運ぶと、そこにいたのはベテランのお調子者おじさんだった。
そこでは何も隠すことなく一件目の不動産屋で提示された物件を提示しつつセカンドオピニオンを求めている旨を素直に開示した結果、多数の別の物件を一瞬で提示してくれると同時に、
不「その不動産屋さん内見一週間後なんて遅すぎますよ。明日見に行きましょう」
と1件目の不動産屋で内見予約した物件を明日案内してくれることになった。一件目がなんだったのか謎。
ただ、
不「もう買ってしまいますか。物件は勢いが大事ですよ」
と金額の割にノリが軽いのが少し気になったけど、
一方で、
俺「できれば出口戦略も考えられる物件が欲しいです」
という俺の要望には
不「そもそも買って儲かる物件ならもうとっくに売れているので、今残ってるのは投資としては成り立たない物件ばかりですよ」
という不動産屋視点のコメントがタメになった。やっぱり色んな人の話を聞くべきだわ。
3件目は親戚風のおじさん
次の日に予定通り1700万円の分譲マンションを内見して検討する旨を伝え、
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その日の内にサードオピニオンを求めるべく向かった不動産屋では親戚おじさんのような距離感の担当者が付いてくれることになった。
そこでも今まで2件回った旨、1件内見した旨を何も隠すことなく開示。現在は賃貸の契約に傾いている旨を伝えた。
この親戚おじさんっぽい担当者はこのエリアが出身地でもあるらしく、
「一軒家が多いエリアはみんな金があるから公立の小中ですら教育レベルが高い」
「奈良には大学、専門学校が少ないから1R、1K、1LDKとかの狭い間取りがほとんど無い」
「下水が無い家は水道代が安い代わりに浄化槽の維持費がかかる」
「戸建ては町内会との付き合いがある」
「マンションは管理費が必要な代わりに手間が無い」
など、事細かに奈良事情を教えてくれて非常に勉強になった。
と同時に多数の物件を提示してくれ、その中の良さげな物件を翌日内見することになった。
4件目はスピード感のあるお兄さん
翌日3件目の物件の内見後に最後の駄目押しとして向かった4件目の不動産で担当してくれたのはスピード感のあるお兄さんだった。多分俺より年下だと思う。
この人にも今まで3件回った経緯を全て開示。今朝内見に行ったことも伝えると、
不「その物件ならこの金額で出せます」
と即座に3件目より安い初期費用の見積もりを出してくれた上で、他数件の条件に合いそうな物件も提示してくれた。
この担当者は絵に書いたような正統派の不動産屋で非常に揺さぶられた。
不動産屋が出せる物件はどこも同じ
というのも1件目の不動産屋が言ってた通りでもあるけど、不動産屋が出せるモノはどこも同じなんだ。ガソリンと一緒。だから最後はどの担当者で契約するかになる。
それ故不動産屋もなんとか自分のところで契約させるべく競争する市場原理が働くんだけど、つまり最終的にはどちらかを切り捨てないといけないんだ。これが心苦しい。双方の不動産屋に不手際が無ければなおさら。
ということで俺は原則は内見まで案内してくれた3件目の不動産屋を優先したい旨、4件目で紹介してくれた物件は4件目の不動産屋を優先する旨を伝えて4件目の不動産屋を後にした。
材料が出揃ったら交渉する
さて多数の物件は見た。後日4件目の不動産屋に案内してもらった物件も含めると内見した物件も4件になった。現状のこのエリアの相場は読めたし、これ以上回っても大きく変わらないことも理解できた。ということでいよいよ決断の時。
3件目の物件を4件目の初期費用で契約したい
物件は3件目の不動産屋で紹介されたところに決めたい。但し初期費用は4件目の不動産屋で提示された金額にしたい。
ということで3件目の不動産屋に4件目の不動産屋で貰った初期費用の見積もりを提示して、
俺「これより下げられるなら貴社で契約したい、最悪同じ金額でもいい」
とLINEで伝えた結果、
「お任せください!」
と最も安い金額を提示してくれたからそのまま契約するに至ったという流れ。
値下げ交渉は一発勝負
結果的にではあるけど4件の不動産屋を回ることで物件の相見積もりを取ることになり、当初に提示された初期費用よりも下げることができた。
もちろんこの金額が100%かは不明。まだ下げしろはあるかもしれないし、交渉すれば家賃の減額もできたかもしれない。ただ、どこまで労力をかけるかという問題でもある。
過剰な値下げ要求はあしらわれる
たしかに安くなるのは嬉しい。俺も家電量販店で光回線のついでにパソコンを売っていた頃は値下げを要求されることが多かったんだけど、この要求の厄介なところはゴールがないところなんだ。下げても買われなければ値下げが徒労に終わる。
だからやたら値下げを要求する客はあしらわれるのが一般的。
値下げ交渉はゴール設定ありき
フェアに交渉するならゴールの設定は必須。ここまで下がれば契約する。というゴールを明確にすれば担当者もやる気になるというからくり。担当者と敵対するのではなく協力関係を作ることが重要。
俺のケースだともっと頑張ればもう少し安くなったかもしれないし、嫌われて反故になったかもしれない。どう転んだかは不明。いずれにせよ物事は80点もあれば十分で、80点を100点にするのは労力とリスクが見合わないケースが多いんだ。
営業マンには何も隠さず全て伝える
あと販売の現場ではやたらと情報開示を拒む人が多いけどこれは悪手。そもそも隠す意味が全くない。誰の何に対する配慮なのかが不明。
だから現在の検討状況とか別の店での価格は全て開示してしまっていい。というかそうしないと市場原理が働かないんだ。
相見積もりは常識
それに売る側からしたら相見積もりを取られるのは当たり前なんだ。他社と比較されるのが当然。
折角説明してやったんだから契約しろなんて言う営業マンは鼻くそだから死んでいい。営業マンの仕事はいかに顧客の納得を勝ち取るかだから、全てを伝えた上で何を提案できるかを営業マンに聞くべき。
でないとこちらとしても似たような話を繰り返されて時間を無駄にすることになる。お互いの為にならない。
なるべく多くの不動産屋を回る
これは不動産に限らずだけど、なるべく多くの店を回り色々な話を聞くべき。
最低でもセカンドオピニオンは必須だし、3件目、4件目ぐらいまで は行っていい。でないと相場を掴めずに掴まされることになる。
例え相手に悪意が無かったとしても一人の人間が出せる情報には限界がある。たった一人の意見だけで決断するのはリスクが大きすぎ。
どれだけ信頼できる担当者だとしても、その信頼を裏付けるためにセカンドオピニオンは聞くべき。
神戸でも4日間不動産屋と共闘する予定
というのが今回の教訓。最後の初期費用の交渉はどう切り出すか非常に迷ったけど、初心に帰って全てを開示することでなんとなくうまくいった。気がする。
ちなみに2件目の不動産屋にも賃貸物件に決まった旨は伝えてある。またいつかお世話になる日の為に良好な関係を保っておきたい所存。
ということで神戸でも全く同じことをする。非常にしんどいけど1年以上は住む物件を決める為の4日間を惜しむべきではないと自分に喝を入れて終わる。
分譲ではなく賃貸を選んだ理由は別の記事で解説しているから参考にしてほしい。
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