ここ数年の日本では何かと転売が話題になっていて転売ヤーが忌み嫌われまくってるんだけど実は転売は何も悪いことではない。
ただ、みんな知らないだけ。バイクのすり抜けとかスマホの電波法違反と同じで、なぜ悪なのかを理解せずイメージで叩いてる。
そんな盲目的な否定が一般化しているのは危険すぎるから、今回は転売とは何なのか、なぜ転売が悪くないのかを解説して一石を投じる。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
転売が悪ではない理由
まず最初に、転売が悪ではない唯一最大の理由は、どう足掻いても価格は需要と供給でしか決まらないからなんだ。
これ以上でもこれ以下でもなくこれが全て。この一言で全ての転売に関する否定意見を論破することができる。
世の中に溢れる転売屋のせいで品薄になってるとか、転売屋のせいで値段が上がってるという意見は全て間違い。価格を決めるのはあくまでも需要と供給のバランス。これが全て。
転売屋は市場価格を左右しない
そしてその需要と供給のバランスに転売屋は何も影響を与えない。つまり例えこの世に転売屋がいなかったとしても、メルカリのPS5相場は9万円になるし、ガンプラは品切れする。
そこに転売屋の存在は関係ないし、転売屋にそんな力は無い。だから転売は合法。やりたきゃやればいいし否定されるいわれはどこにもない。という理由を解説していく。
転売屋は供給を止めない
大前提として、転売屋は供給を止めないし止めるような力も無い。そんなことが出来たらPS5とかガンプラに限らず、世の中のあらゆる製品を転売屋が買い占めて値段を吊り上げることができてしまう。
でも現実は違う。転売が成立しているのは極一部の品薄製品のみ。世の中にはたくさんの転売屋がいるけど、ほとんどの商品は問題なく供給され続けている。
つまり転売屋が商品を品薄にしているのではなく、品薄商品に転売屋が群がってるだけ。転売は必ず品薄が先行する。
転売屋は在庫を抱えない
更に、転売屋は買い占めたところで在庫を抱えない。
転売屋は品薄商品を買い占めることに成功したら一秒でも早くメルカリで捌いて利確したいのが心理。もたもたしているとニンテンドースイッチのように供給が安定して値崩れしてしまう危険性がある。
そうなるとせっかくリサーチして店に足を運んで買い占めた労力が水の泡になりかねない。
つまり転売屋にとって在庫はリスクでしかない。だから転売屋は供給を止めないし、需要と供給のバランスに影響を与えない(2度目)。
転売屋は買って売るまでが仕事
そして転売屋は品薄商品に群がるだけで自ら品薄を作り出すことはできない。
だからニンテンドースイッチはコロナで高騰した需要が落ち着き、そこに供給も追い付いたことで価格が安定して転売屋が消えた。
もし転売屋が品薄を作れるのであればニンテンドースイッチを買い占め続ければよかった話。でもそれは無理。なぜなら転売屋は買い占めた在庫を吐き続けないと利益が出ないから。
つまり転売屋は需要と供給のバランスに影響を与えない(3度目)。
価格は需要と供給のバランスで決まる
世間は転売屋が価格を吊り上げてると勘違いしがちだけど、実は転売屋に価格の決定権は無い。
転売屋が最も恐れているのが買い占めた商品の値崩れだと上で書いたように、転売屋にできるのは買ってくれる価格でメルカリに出品することのみ。
今現在はPS5とかガンプラの品薄と価格高騰が続いているけど、それもこれも全て需要と供給のバランスで決まってる。なんなら転売されていないけどロレックスとかジムニーとかレブルの中古価格が定価を上回っているのも品薄が原因だったりする。
PS5はそもそもの生産数が少なすぎるし、ガンプラは一時的に需要が高まりすぎてる。シンプルに品薄が原因で価格が高騰してるだけ。
物の相場は購入者が決める
だから例えこの世に転売屋が居なかったとしてもPS5のメルカリ相場は9万円になる。
今のPS5のメルカリ価格が9万円なのは9万円で売られているからではなく、9万円で買う人がいるから。その価格決定に転売屋の意思は関係ない。
PS5は9万円が妥当
つまり転売屋は市場価格で販売しているに過ぎない。
現在の市場がPS5の価格は9万円だと言っている。それに基づいて転売屋は妥当な価格で販売しているだけ。需要と供給のバランスに基づけば寧ろPS5の4万円という定価の方がおかしいということになる。
何度も繰り返すけど転売屋は品薄にも価格高騰にも一切影響を与えない。ただ、既に品薄で価格が高騰してる商品を探して販売店と購入者の間で利益を得ているだけ。これが転売屋の全貌。
転売による社会的な損失は無い
転売屋が価格を決めるわけでも品薄を招くわけでもないということはわかった。でも、転売屋が販売店と購入者の間で不当に利益を得るのが許せないと言いたい気持ちはわかる。
ただ、残念ながら転売屋は社会的な損失も招かず、経済的なダメージも無い。なぜなら転売屋のせいで商品を買えなかった人の数だけ転売屋のお陰で買えた人がいるから。
つまりプラマイ0で誰も損はしていない。販売店は商品が売れて嬉しいし、転売屋はマージンが貰えて嬉しいし、購入者は納得の価格で買えて嬉しい。みんな幸せ。
買えない人は幸せではないけど買えないだけで損はしていない。だから経済的な損失も悪影響も無し。だから問題ないし合法という話。
定価で買えないのはメーカーが悪い
でも9万円じゃPS5を買えないよ!って言われても価格を決めてるのは購入者だからお門違い。転売屋のせいで買えなかったよ!もそもそもの供給量が少なすぎるのが原因だからお門違い。
どう転んでも転売屋は悪くない。しいていうなら需要に供給を追いつかせていないメーカーが悪い。品薄と価格高騰の全ての責任はメーカーにある。
ミクロとマクロの視点の違い
もちろん実際には転売屋に定価で買われたせいで定価で買えなかった人は存在する。けれどもそんな人が別の店とかメルカリで定価で買えない原因は結局は品薄で、その品薄を招いてるのはメーカーだから、どう転んでもメーカーが悪いという結論になる。
転売屋に怒りの矛先を向けるのはお門違い。SONYはもっとPS5の供給を増やせって話。
転売ヤーは水道を止めるは間違い
よく転売ヤーは既存の水道を遮断した上で値上げするから悪って言われるけどこれも違う。そもそもの水道が止まってるから転売が成立する。順序が逆。
転売屋は手間賃を上乗せする人に水を運んでいるだけ。転売屋が居ても居なくても水が足りない事実は変わらない。全ては水不足が悪い。
例外的な転売の禁止はある
とはいえ転売にも例外があってそれがチケットとマスクなんだ。
ただ実はここにも合理的な理由は無い。両方共に社会的な影響が大きすぎるから辞めてねと制限されてるだけ。
チケット転売が禁止されているのは供給量が決まっていて価格が不当に高騰しすぎるからだし、マスク転売が禁止されたのはコロナの影響による。
基本的に転売は自由
一部の転売は社会的な混乱を防ぐために政府が例外的に禁止して調整したりはしてるけど、基本的には自由主義経済に基づいて物の売買は自由。転売も自由というスタンス。
実際マスクの転売は供給が落ち着いてからは解禁されてる。
論理的に否定する要素が無い
ということで俺は転売には肯定的というか、論理的に考えるほど否定する要素が見当たらないからあり派。俺はやらないだけでやりたい人は好きにやればいいと思う。
転売ヤーは流通が死ぬとか値段が上がるとか色々な意見はあるけど結局は需要と供給に終止するから、品薄なら高く、逆なら安くなるだけの話。そこに転売ヤーは関係ない。購買力がある人から買えるという意味では寧ろ平等ですらある。今8万出せばPS5を即入手できるのは転売ヤーのお陰。物事は視点による。 https://t.co/K57aRm9hDl pic.twitter.com/8qAKreo7V2
— トーマス@ガジェマガ(バイク日本一周中) (@gadgetKaeru) July 28, 2021
そもそもどこからが転売なのかもかなり曖昧。俺だってメルカリで商品を売ってるし、相場が上がっていて定価以上で売ったこともある。中古販売とかせどりと転売の切り分けはかなり難しい。
なんなら俺は転売屋のお陰でコロナで品薄になったPS4を1万円上乗せして購入できたりと、転売屋に助けられたこともある。
もちろん定価で買えない怒りの矛先を転売屋に向けたい気持ちは非常にわかる。わかるけど、そこで思考停止して感情のままに石を投げるのではなく、本当に転売屋が悪いのか、そもそも転売屋は悪なのかを考えるきっかけにしてくれると嬉しい。
-
技適マークのないスマホが違法なのに捕まらない理由【バレない】
中国スマホの購入にあたって躊躇するポイントは日本語対応とか周波数とか色々あるんだけど、その中の一つに技適マークがある。 今回は中国スマホ等の技適マークが無いデバイスを日本で使うケースにおいて、法律的に ...
続きを見る
-
バイクのすり抜けがほぼ道路交通法違反なのに警察に検挙されない理由
道路を走行しているとすり抜けは毎日頻繁に見かける。そういえば車だと左側からの追い越しは違反になるけど、バイクだと適用されないの?信号待ち中のすり抜けは問題ないんだろうか。そもそも警察に捕まらないという ...
続きを見る
【動画で解説】転売屋が悪ではない理由
Twitterコメント欄もおすすめ
上のYoutubeもそうですがTwitterのコメント欄も非常に学びになるのでお勧めです。
【記事更新】
【転売ヤー】転売屋が悪ではない理由【品薄と価格高騰の本当の原因】転売について論理的に解説しました🤗
転売ヤーを否定したい感情はわかりますが転売屋は直接の原因ではないです🤔https://t.co/rFCntGKNBf #ガジェマガ @GadgetKaeruから— トーマス@ガジェマガ(バイク日本一周中) (@gadgetKaeru) January 4, 2022