グラサン型ディスプレイのXreal One Proがちょっと気になるけど絶対大したことないから買うか悩むみたいな記事を以前書いたんだけど、
-
-
【Xreal One Proが欲しい?】夢のサングラス型ディスプレイを検討す
そういえば今年は例年と比べて随分消耗品費の使用が少ないらしい。と税理士に言われた。 それはそれで貯金が増えるから良いんだけど、買ってレビューする俺の仕事で消耗品費が少ないってのは死に近づいてると同義で ...
続きを見る
いやそれを確認するのが俺の仕事だろって思い直してちゃんと買ってた。
が、やっぱり案の定良くなくて、レビューすらも怠くて放置してたんだけど、よくよく考えるとこれ8万円もする。腐らすにしては高すぎるから、早々と売却するためにとっととレビューしてしまうことにする。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
【結論】画面酔いとチラつきがエグ過ぎ

まぁそらこんな色物ガジェットに奇跡が起きるなんてことは最初から期待していないんだけど、Xreal One Proは色々だめ。
まずキモ過ぎ。酔う。画面のチラつきもエグいし、頭が痛くなる。だから仕事で使うのは全然無理。この段階でもう俺としては無しなんだけど、とはいえこれは最初から予想できた。
コンテンツ消費になら使えなくはない

それでもコンテンツ消費になら使えるんじゃ、と一抹の希望を見出して使ってみた感じ、一応コンテンツ消費なら使えなくはない。って感じ。
動画視聴なら全然OKだし、YoutubeとかNetflixの迫力は明らかにスマホより増す。が、じゃあわざわざ動画を見るたびにグラサン取り出して体に線を這わせるほどの価値があるかと問われると俺には無い。
この辺り使用の不快感はプロジェクターに近い。

-
-
首が痛いからNebula Capsuleを買い直した話【プロジェクター】
基本的にプロジェクターは必要ない。なぜなら多くの人には使いこなせないから。プロジェクターは華やかな見た目とは裏腹に起動時間とか操作性に大きな問題を抱えていて、お世辞にも快適に動画視聴できる再生デバイス ...
続きを見る
大迫力で動画を見るために労力を惜しまない人ならプロジェクターもXreal One Proも多分活かせる。俺には全然無理。コンテンツ消費なんかスマホで十分すぎる。だからいらないって結論。
デバイスとしての完成度は高い

ただ、Xreal One Proは確かに製品としてはよくできていて、可能性を感じるのも間違いないんだ。
まずXreal One Proはすげぇシンプルなグラサン型ディスプレイで、なんと重量はたったの91gしかない。

モノホンのグラサンほど軽くは無いんだけど十分軽い。
もちろんグラサン装着なりの違和感はあるけど、それでもこれでディスプレイを表示できてしまうのは画期的。令和を実感できる。
映像は思っている以上に綺麗

そして何より凄いのがその映像のクオリティで、正直コンテンツ消費に使う限りは全然不満が無いんだ。ちゃんと美しいしちゃんと鮮明。しかも明るい。全然見れる。
スピーカー音質が驚くほど自然

さらに驚くべきはそのスピーカー音質で、柄の部分に2台ずつ搭載されたスピーカー音は超自然に聴けるんだ。
え、これ本当にXreal One Proから音出てる?って疑うレベル。まるでテレビ見ているかのように自然に動画を楽しむことができてしまう。
操作性も過不足ない

しかも操作性も良くて、右側の柄の部分にある4つのボタンで必要な操作は全て完結する。

操作性も不満無し。凄いぞXreal。
という感じで正直製品のレベルは非常に高いというか、現代で作れるグラサン型ディスプレイとして妥協のない品質に仕上がってると思う。まぁ最上位モデルを購入してるから当然っちゃ当然。
ディスプレイが要らなくなるかも

接続方法もいたってシンプルで、左の柄の部分の先端にType-C端子を挿すだけ。もちろんディスプレイ出力に対応したケーブルも同封されてるから安心してほしい。

つまりこれで接続が完了する。

電源もデバイスから供給されるからバッテリーは無し。割り切ったシンプルなデザインも良い。
これなら狭い新幹線でも飛行機でもこんな感じで作業が可能。

もちろんパソコンでなくとも映像出力に対応したスマホでもOK。これはすげぇ令和を感じる。
最大の欠点は遅延による画面酔い
じゃあ何がダメなのかというと超酔うんだ。やっぱダメ。長時間付けられない。超不快だし頭が痛い。
一応Xreal One Proは首の動きを素早く検知してディスプレイを仮想的に固定する3DoFに対応しているんだけど、当然そこにはミリ秒の遅延が発生する。で、その遅延が三半規管に来るんだと思う。
要は首の動きにXreal One Proがまだ完全には着いてこれていないってこと。ディスプレイを固定しきれていない。いや、固定できているようには見えるんだけど超酔う。つまり厳密には固定できていないんだと思う。

これが今の技術の限界なのかXrealの限界なのかは謎。もしかしたらApple Vision Proなら問題ないのかもしれないし、Apple Vision Proでも俺は酔うのかもしれない。ただ、少なくとも俺はXreal One Proを1時間も使うことができなかった。
Xreal One Proは文字が超チラつく

Xreal One Proの最大の弱点は画面酔いなんだけど、もう一つ欠点があるとすれば画面のチラつきなんだ。
Xreal One Proで文字を読むのは結構辛い。ブラウジングとかLINEだけでもちらつきを感じるのに、ブログ執筆とかエクセルみたいな文字に集中する作業なんかは到底無理。しんどすぎ。決して読めなくはないんだけど超チラつく。ひたすら読みにくいし目が疲れる。ずっとストレスを感じる。
逆に動画編集とか画像編集、デザインみたいな全体をざっくり把握する作業ならできなくはないんだけど、それでも画面酔いの問題は解決しないからやっぱり仕事で使うのは難しいという話。
フルHD解像度でも十分作業できるかも

一方で前向きな発見があったとすればそれは解像度がフルHDでも割と問題ないことで、その意味で購入前の懸念は杞憂に終わった。
-
-
【Xreal One Proが欲しい?】夢のサングラス型ディスプレイを検討す
そういえば今年は例年と比べて随分消耗品費の使用が少ないらしい。と税理士に言われた。 それはそれで貯金が増えるから良いんだけど、買ってレビューする俺の仕事で消耗品費が少ないってのは死に近づいてると同義で ...
続きを見る
というのも確かにXreal One Proのディスプレイの解像度はフルHDしかなくて、これは俺がPC作業で求める3Kには全然足りないんだけど、ただ、Xreal One Proは首振りに対応できる。つまり常に全画面を映す必要もないんだ。
実際今この記事を書いている俺も画面の極一部の文字部分しか見ていないのと同じように、Xreal One Proでも首振りに応じて仮想ワイドディスプレイの表示範囲を変えればいいだけ。

常に全画面を表示する必要はなかった。首振りで合計3Kの表示に対応できれば問題なく使えるんだ。なるほどこれならフルHDでも3Kディスプレイとして作業できる。という学びがあった。
とはいえ結局首振りすると画面酔いするから振出しに戻る。この画面酔いがXreal One Proの最大の弱点。ミリ秒でも画面が遅延する限りXreal One Proを活用する道はない。
コンテンツ消費での使い方を検討する

まぁ仕事での利用は全然無理。課題だらけ。なら一旦仕事での使用は諦めて、コンテンツ消費での使い方を検討してみたい。
その点Xreal One Proはことコンテンツ消費においては十分な画質と驚異的な音質を誇るから全然あり。確かに目の前に大画面が広がるし、音も非常に聞き取りやすい。ここはちょっと感動する。
ということでコンテンツ消費で使うタイミングを考えてみたのが下記。
- 長時間移動中(飛行機、新幹線)
- 寝る前(ベッド)
- 散歩中
長時間移動中(飛行機、新幹線)

まず長時間移動中にXreal One Proを使う方法を考えてみる。要は東京大阪間の新幹線3時間とか、大阪バンコク間の飛行機6時間当たり。
というのも貧民が乗る新幹線とか飛行機はとにかく座席が狭いんだ。隣の人とも常に触れ合うぐらいの距離にいる。不快感が強め。そんな中、Xreal One Proで自分だけ仮想空間に旅立てるとすれば、

それは素敵な体験になるんじゃないかという話。
で、これは確かにあり。あの新幹線と飛行機での不快感が和らぐのであれば、頻繁に乗る人ならXreal One Proを購入する価値は十分あると思う。
寝る前(ベッド)

次に寝る前を想定してみる。寝る前のスマホは睡眠に悪影響なんてのは皆分かってるけど、それでも辞められないのが人間の性。ならそのリラックス時間をXreal One Proを使い、より大画面で、より大迫力で楽しむというのは一つの手ではある。
ただ、これに関しては俺は無し。まずXreal One Proを準備するのが怠いし、スマホと有線で繋がるのもうざすぎ。更に操作するたびにスマホに目をやらないといけないと来た。しかもグラサンをかけているからずっと仰向けでいないといけないのも不快。寝返りが打てないんだ。
こんなの使うくらいなら普通に手でスマホ持った方がマシだし、

何なら横向きでスマホをいじればもっと楽。

寝る前のリラックス時間はなにより手軽さが大切。Xreal One Proとは非常に相性が悪かった。
散歩中

最後にかなり異色ではあるけど散歩中の使用を検討してみる。Xreal One Proなら散歩中に音だけでなく画面まで楽しめるし、しかもちゃんと前も見える。グラサンの濃度を変えられるクロミック調光が意外と凄い。

しかも散歩中にグラサンをかけていても何ら不自然ではない。だからこれはあり。
但し有線が体にまとわりつく課題は残る。

あといかに徒歩とはいえ前進中に映像に集中するのはそれはそれで危険でもある。
そんなに気になる映像コンテンツなら家で見るべき。散歩中は音だけで楽しめるコンテンツに限定して、目は前に集中するのが安心安全だとは思う。
スマホと無線イヤホンが強すぎ

という感じでXreal One Proは活用方法があるとすれば長時間移動中なんだけど、じゃあ長時間移動のためだけに8万円かけてそれ以外に使い道のないグラサン型ディスプレイを買う価値があるかと問われるとかなり微妙。
というか別にXreal One Proが無くともスマホと無線イヤホンで現実逃避は十分できてしまうんだ。スマホの位置が低くて首が痛いならXreal One Proではなくダイソーでスマホホルダーでも買って座席に取り付ければいい話。

これなら8万円が100円になる。
長時間移動は数少ないXreal One Proの活用法なんだけど、にしてはXreal One Proが高すぎるし、代替手段が十分すぎる。Xreal One Proにする必然性がない。結局スマホが便利過ぎるって話。
夢はあるけど課題が山積み

確かにXreal One Proには可能性は感じる。少なくとも夢がある。ただ技術的にまだ苦しい。少なくとも画面酔いするなら使い物にならないし、ちらつきも不快。
これらの問題を解決して仕事でも使えるレベルにならないと話にならない。現状のグラサン型ディスプレイはまだデバイスとして検討のラインにすら立てていないと言わざるを得ない。
コンテンツ消費はスマホが強い

かといってコンテンツ消費デバイスとしてなら便利に活用できるかというとそれも微妙。なぜならスマホが強すぎるから。
スマホはあまりにも手軽で快適だしディスプレイも美しい。完成され過ぎてる。こんなに快適なデバイスが手元にあるのに、敢えて不快なグラサン型ディスプレイを身に着けてまで迫力に拘る必要があるだろうか、いや全くない(強い反語)。
しいてお勧めできる人がいるとすれば四六時中新幹線とか飛行機で移動してる超シゴデキビジネスマン辺り。これなら移動頻度が高いし使用時間も長い。であればXreal One Proは現実逃避の手段として真価を発揮するかもしれないけど、とはいえそんなシゴデキビジネスマンが移動中にコンテンツ消費に勤しむとも思えず、やっぱりXreal One Proは要らない可能性が高そうだった。
身に着けるデバイスはどうしても不快

とりあえずグラサン型ディスプレイは画面酔いが無くなったらまた教えてほしい。それでも現状のスマホとノートパソコンの快適な取り回しと美しいディスプレイで俺は満足はしてるから購入するかは謎。
本末転倒の話にはなるけど、そもそも身に着けるデバイスってのがやっぱイケてないなと思う。あと有線接続なのもうんちすぎ。
Xreal One Proは一抹の夢は見せてくれるけど、実用性は見せてくれないデバイスだった。
-
-
【Xreal One Proが欲しい?】夢のサングラス型ディスプレイを検討す
そういえば今年は例年と比べて随分消耗品費の使用が少ないらしい。と税理士に言われた。 それはそれで貯金が増えるから良いんだけど、買ってレビューする俺の仕事で消耗品費が少ないってのは死に近づいてると同義で ...
続きを見る
-
-
首が痛いからNebula Capsuleを買い直した話【プロジェクター】
基本的にプロジェクターは必要ない。なぜなら多くの人には使いこなせないから。プロジェクターは華やかな見た目とは裏腹に起動時間とか操作性に大きな問題を抱えていて、お世辞にも快適に動画視聴できる再生デバイス ...
続きを見る



