少し前に斬新なサブPCの候補としてROG Xbox Ally Xを購入していて、その品質とかコンセプトには感激したものの、17万円という値段だけが受け入れられず断念した。という記事を書いたんだけど
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【ROG Xbox Ally Xレビュー】禁忌の代償にしては高すぎる
俺のメインノートパソコン「Yoga Slim 7i AuraEdition Gen9」のバッテリーが壊れたから修理している間の代案が必要だというのは以前の記事で書いた通りだけど 代用パソコンとして普通 ...
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なら先代モデルを中古6万円で購入すれば全て解決して世界最高のサブPCと化してしまうのでは?と思ってさっそく中古ROG Allyを買った。ということでサブPCとしての実用性をレビューする。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
【結論】ROG Allyは最も理想的なサブPC

いつも通り最初に結論から書いてしまうと、ROG Allyは今のところ俺が思いつく限り最も理想的なサブPCだといえる代物だった。マジで久しぶり大当たりの買い物ができたと思っているし、俺連日ときめいてしまっている。
というのもROG Allyはこんなに本体サイズが小さいのに十分に俺の仕事をこなせるだけの性能を備えたWindowsPCなんだ。動画編集だって画像編集だって余裕でできてしまう。
つまりケーブル一本で画面出力すれば高性能Windowsパソコンとして使えるし、

実際下記動画もROG Allyだけで編集していたりする上に、思っている以上にストレスなく作業ができてしまった。
それだけでなく、手元に持ってこればあらゆるWindowsゲームをプレイできてしまうというからくり。

このゲーム機でもWindowsPCでもある組み合わせが最高にサブPCしているんだ。
そもそも元来サブPCってのはメインパソコンが生きている限り役割がないものだった。なぜならサブPCはあくまで予備だから。バックアップだから。でもROG Allyは違う。サブPCとして使わない時間もゲーム機として活用できてしまう。サブなのに無駄にならないんだ。
それでいてサイズも小さく、デスク上のオブジェとしても超かわいい。

しかも中古6万円と激安。ということでこれに関してはマジで言うことない。最高の買い物だった。
もちろん39歳になって人生の課題がゲームよりゲームしてる今、わざわざ別途ゲーム内の課題までこなそうという発想にはならないんだけど、それでも据え置き機のゲームを手元でプレイできるという浪漫がそこにはある。それだけで俺は嬉しいしときめいてしまっているってわけ。
ROG Allyは思ってるより高性能

じゃあ実際どれぐらいの性能なのか、最新モデルのROG Xbox Ally Xと比較してどれぐらい変わるかってのが重要なんだけど、先代のROG Allyは思っている以上に高性能なんだ。
まず詳細なスペックが下記。
| ROG Ally | ROG Xbox Ally X |
|
| ディスプレイ | 7インチ(120HzTFT) | 7インチ(120HzTFT) |
| 解像度 | 1920x1080 | 1920x1080 |
| CPU | Ryzen Z1 Extreme | Ryzen AI Z2 Extreme |
| GPU | オンボード | オンボード |
| メモリ | 16GB | 24GB |
| ストレージ(GB) | SSD512GB | SSD1TB |
| 駆動時間 | - | - |
| 重量(kg) | 608g | 715g |
| SDスロット | MicroSD | MicroSD |
| USB-C | 1 | 2 |
| 充電速度 | 65W | 65W |
| 価格 | 中古6万円 | 新品169,800円 |
主なカタログスペックの違いはCPUが1世代前なのとメモリが16GBなことで、ここがどれくらい実際の作業に影響するかが懸念点になる。
【ベンチマーク結果】各アプリの作業時間

ということでもろもろ検証した結果が下記。
| ROG Ally | ROG Xbox Ally X |
|
| CinebenchR23 Multi | 12074(25W) 9052(15W) |
12281(30W) 後日追記(17W) |
| CinebenchR23 Single | 1736(25W) 1665(15W) |
1941(30W) 後日追記(17W) |
| Passmark | 後日追記 | 6041(30W) |
| FF15 (フルHD、標準品質) |
3598(25W) 普通 |
4824(30W) やや快適 |
| サイバーパンク2077 (HD、テクスチャ高) |
平均34ps(25W) 平均26fps(15W) |
平均45fps(30W) 後日追記(17W) |
| LightroomClassic 100枚書き出し時間 (長辺1920・プロファイル補正のみ) |
1分34秒(25W) 1分44秒(15W) |
1分11秒(30W) 1分38秒(17W) |
| VegasPro22 FHD30fps動画書き出し(29分42秒動画) |
8分58秒(25W) 9分7秒(15W) |
7分5秒(30W) 9分35秒(17W) |
そらCPUが1世代しか変わらないから当然といえば当然ではあるけど、全体的には非常に優秀というか、次世代モデルとほとんど変わらない数値をたたき出してくれた。

ということでROG Allyは俺の環境であれば普通に動画編集も画像編集もできるし、十分メインパソコンとしても耐えられる性能を有していることがわかった。中古6万円でこんな高性能が手に入るんだから本当にいい時代だと思う。
16ギガメモリは作業内容を選ぶ
ただし懸念すべきは16ギガしか積まれていないメモリ容量で、しかもROG Allyに関してはメモリ増設もできない。つまり16ギガの中でやりくりできるかがROG AllyをサブPCとして選べるか否かの命運を分けることになる。
実際俺のケースでもROG Allyで下記4K動画を作成したんだけど、最初はメモリの少なさから動きがかくかくで作業が難航した。
が、16ギガメモリ中のVRAM割り当てを4ギガから3ギガに減らしつつ、プレビュー処理をGPUに割り当てる設定に変えることで問題なく作業できるようになった。
要はメモリ16ギガは作業を選ぶし、16ギガだけでやりくりするにはそれなりの知識と設定の追い込みが必要になる可能性が高いということ。だからROG Allyでの重い作業はちょっと玄人向け。ある程度のパソコン知識があり、かつ設定の追い込みを楽しめる人でないと少し難しい。この辺ややっぱり32ギガメモリは何も考えずに使えるのが強いなと思った次第。
いずれにせよ俺のケースであればROG Allyはメインパソコンとしてギリギリ使える、が結論。一安心。
ボディは薄いが質感はやや劣る

ならボディは次世代機ROG Xbox Ally Xと比較してどうなのかというと実はここは明確に劣る。
というのも次世代機ROG Xbox Ally Xは明確にボタンとスティックの質感がいいんだ。

さすがXboxの名を関しているだけあってボタンが押しやすいし、

手羽先ボディも非常に持ちやすい

とはいえそこそんな重要かと問われるとそうでもなくて、次世代のROG Xbox Ally Xが良すぎるだけ。先代ROG Allyも必要十分ではある。
しかもその分先代ROG Allyのほうが薄くて軽いという強みもあったりする。

本当に質感に拘りたいなら別途XBOXのコントローラーを買えばいいだけの話で、ここはそんなに気にしなくてOK。
インターフェースはType-Cが2から1に
インターフェースもType-Cが2個から1個に減る違いはあるんだけど、

ポータブルゲーミングPCくらいになるとドックで拡張するのが一般的だから使用感の違いはなし。
どちらもType-Cケーブル1本の接続で

あらゆるデバイスを拡張してデスクトップパソコン化できるのは同じだから安心してほしい。

俺の現在のデスク環境の回路図は下記で、

を拡張の詳細を解説した記事は下記。
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Type-CハブにセルフパワーUSBハブを噛ませて電力供給した話
そもそもThunderbolt端子を活用して環境を構築してる人なんてまだ日本にはほとんどいないとは思うけどThunderbolt端子はマジで便利。革命。やばい。というのは別の記事でも解説した通り。 た ...
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【デメリット】ROG Allyの弱点は3つ

ここまで中古6万円で買えるとは思えない最高の製品の様相を呈しているROG Allyだけど、実はASUS初代のポータブルゲーミングPCということもあって明確な弱点もある。それが下記。
- ファンが超うるさい
- 熱でMicroSDが故障する報告
- バッテリーが2時間しか持たない
ファンが超うるさい

次世代ROG Xbox Ally Xとの最大の違いがここで、先代ROG Allyはファンが超うるさい。だからフルパワーのファン回転はかなりストレスになる。
だから俺としては常時15Wに設定しての運用がおすすめ。

これならCPU温度は60℃以下に保たれて、騒音はほぼ0になる。これでも十分作業もゲームもできるから安心してほしい。
このあたり次世代のROG Xbox Ally Xは30Wフルパワーでもほぼ無音なのがすごい。

ちゃんと進化してる。
熱でMicroSDが故障する報告

次にROG Allyは熱問題を抱えているっぽくて、その熱でMicroSDが故障する報告が複数ある。確かにROG Allyはフルパワー駆動だとCPU温度が90℃を超えるし、MicroSDスロットが熱を受けやすい場所にある。結果MicroSD破損もやむなしという感じ。ということでやっぱりフルパワー駆動の運用はお勧めしない。
一方次世代ROG Xbox Ally XはMicroSDスロットの配置を変えることで故障を回避しているらしい。ちゃんと進化しててえらい。
バッテリーが2時間しか持たない
あとはバッテリーが1時間30分程度しか持たない。一応俺のROG Allyは中古だからバッテリー容量は70%まで落ちているんだけど、100%でも2時間くらいが限界だと思う。
とはいえ本当に外でゲームをするならモバイルバッテリーの携行は当たり前だから気にしない。まぁこのサイズでWindowパソコンならそんなもんだと思う。
ゲームプレイは最適化技術が肝

最後に、ゲームはどうなの?って話は結構評価が難しいんだけど、いろいろ試してみた感じAAA級タイトルも遊ぶだけなら全然遊べてしまうというのが所感。
ただし重いタイトルは
- グラフィック設定を落とす
- 画面解像度を最低にする
というのは大前提で、そのうえで
- 疑似高解像度化
- フレーム補完
とかの描写補完設定は必須になる。
要は実際のゲームは最低設定で動いているんだけど、それを最新の描写技術で綺麗に見せるというイメージ。
ただ、これが思っている以上に侮れなくて、7インチのフルHDなら全然違和感がないし、なんなら65インチの4Kディスプレイに出力しても全然見れる。出力15Wでサイバーパンク2077が50fpsでプレイできるぐらいの破壊力があって驚く。

逆に言うと最高画質を求める人とか競技性を求める人には当然NG。が、ポータブルゲーム機はそういうデバイスではない。という割り切りは必要。
普段はゲーム機、たまにサブPC

ROG Allyは色々独特すぎるんだけど、その独自性がサブPCとして光る稀有なデバイスだった。
なんてったってとにかく中途半端。ゲーム機としては性能が低いし、デスクトップパソコンとしては単体では使えないし、ノートパソコンとしては画面が小さすぎ。

その帯に短したすきに長しな設計が皮肉にもROG Allyを最高のサブPCに押し上げてしまったという話。
メインPCが壊れるまで用途がないというサブPCの弱点をROG AllyはWindowsパソコンにもなるゲーム機とすることで補ってしまった。普段はゲーム機、たまにサブPCならサブPCとして無駄にならない。しかもそれが6万円で、かつ高性能ならなにも文句はないという話。
設定追い込みとかの玄人向け感はぬぐえない

ただしROG Allyは中途半端なデバイスだからこそ使いこなすには設定の追い込みが必要なのも事実。
実際熱に弱くファンがうるさいという明確なデメリットがあるから、俺としては15W出力または18W出力ぐらいでの使用をおすすめしたいし、そのうえで4K動画編集とかしたいならメモリとVRAMの割り当て変更も必要。さらにゲームプレイでもいろいろな設定の追い込みを前提としている。
値段が安い分ぎりぎりのマシンパワーではあるから、快適に使いたいならこちらにもそれなりの知識と工夫が求められるデバイスなんだ。
ROG Allyは楽しく学べるWindowsPC

逆に言うとその分非常に勉強になるデバイスでもある。設定の追い込みが必要だからこそROG Allyは必然性をもってパソコンを学べるデバイスだし、今回俺もROG Allyの購入で様々な気づきと発見を得た。
結局人生における課題ってのは成長のきっかけでしかなくて、取り組む姿勢で災難にも学びにもなるんだなぁとちょっと深い感想を得た。
思い返せば今の俺にパソコンアレルギーがないのも高校時代に違法ダウンロードするべくしょぼいパソコンでWINNYの設定をひたすらこねくり回したからで、あの経験がガジェットに前向きに取り組める今の姿勢に繋がっているんだと思う。その意味でROG Allyはゲームやりたい盛りのちびっ子とかにプレゼントするには値段も含めて最高のWindowsパソコンな気がする。
という感じ。ちょっと脱線したけどとてもおすすめ。久しぶりに最高の買い物だった。


