俺も先日買ったROG Allyで設定をこねくり回して初めて知ったんだけど、最近のゲーム機はスペック以上にゲームが快適に動作してるかのようにみせかける偽装技術が発展していて、おかげで同じハードなのにゲームの動作がより快適になるなんてこともZARAなんだとか。
とはいえ俺はもう自分だけで一人用ゲームをプレイするほど暇ではないんだけど、それでも中古6万円で買えるROG Allyでどこまで動かせるのかは気になる。ということで今回数々の設定をこねくりまわして快適なポータブルゲーミング環境を構築できたからその方法を紹介したい。
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高解像度化とフレーム補完がすごい

ところでゲームにおける偽装技術ってなんなのっていうと具体的には高解像度化とフレーム補完のことを指すんだ。
実際はHDでしか描写されていない映像をフルHDかのように見せかけるとか、30フレームでしか動作していないのに間のフレームを疑似的に補完して60フレームに見せかけるとかがそれ。
つまり実際は存在してないものをGPUの力でクリエイトしてしまおうという流れ。最近話題になったPS5 Pro版バイオハザードレクイエムの新型PSSR(PlayStation Spectral Super Resolution)とかもそれ。勝手に4Kテクスチャを作っちゃうよ~んってこと。
実際のPSSRオンとオフの比較が下記。

まぁ誤差なんだけど、髪の毛とかが明確に鮮明になってるのがわかると思う。
各メーカーで偽装技術を競い合っている
で、PSSRってのが名前の通りPS5 Proでしか使えない高解像化技術なんだけど、当然NvidiaとかAMDとかもそれぞれ高解像化技術を実装していて、俺が今回購入したROG AllyはAMD製のCPUだからAMDの新技術がふんだんに盛り込まれてるってわけ。
それが具体的には下記。
- RSR(高解像度化)
- Radeon Image Sharpening(高解像度化)
- AFMF(フレーム補完)
- Anti-Lag(ラグ補正)
ということでこれらを複合してROG Allyでどれくらい快適にゲームを動かせるようになるかを検証していく。
ROG Allyは15W出力で60fpsを目指す

さらに今回は快適なゲームの条件をもう少し厳しくしたい。それが下記。
- CPUを15W出力に制限してファンの回転を抑える
- 安定した60fpsでの動作を目指す
というのもROG Allyは25Wのフルパワー駆動だとファンが轟音すぎる弱点を抱えるんだ。ファンがうるさい中でのゲームプレイが快適だと言えるだろうか、いや言えない(反語)。だから快適にゲームをプレイするためにファンが轟音にならない15W出力にCPUを制限する。これ絶対。
そのうえでゲーム画面の滑らかさを快適に視認できる60fps安定を条件とす。
この15W出力 × 60fpsを、重量級タイトルとなるサイバーパンク2077で目指す。なぜならこれが実現できればどんなゲームも快適に遊べることになるから。2023年発売のゲーミングポータブルPCかつ15W出力制限の中で、どれくらい快適にゲームをプレイできるかの一つの指標として参考にしてほしい。
【結論】サイバーパンクが安定して50fpsを超える

最初に結論から書いてしまうと色々設定を追い込んだ結果、ROG Allyでも重量級ゲームであるサイバーパンク2077で安定して50fpsを超え続けることができた。しかも15W出力で。ROG Ally思ったより凄くて凄い。
- フルHD描写
- 安定50fps
- 15W出力
これなら一人用ゲームをプレイする限りは全然文句がない。中古6万円で買えてしまうポータブルゲーミングPCなのに最新ゲームが遊べてしまうし、当然テレビ出力でのゲームプレイも可能。

ROG Ally思っている以上にちゃんとゲーム機してる。凄い。
高解像度化は想像以上に違和感がない
じゃあなぜこんなことが実現できるのかというと上でも書いたように最近のゲームの偽装技術が超進化しているからで、中でも最も大きいのが高解像度化技術になる。
実際にフルHDで描写した画面と、HDをフルHDに偽装した画面のスクショが下記なんだけど、



どちらがどちらか全然見分けがつかないと思う。
HDでの描写しかしていないから動作は軽いのに、見た目はフルHD以上になる。すごい。
30fps出ればフレーム補完で60fpsが可
そしてHD画質で30fpsが出れば、あとはその間のフレームを疑似的に補完することで60fpsを偽装できるってからくり。

上の画像の表示だと33fpsを疑似的に倍の66fpsに補完してますよの意味。
要はROG Ally側ではあくまでも「HD解像度」を「30fps」でしか描写していないんだ。だから負荷が超軽い。だからROG Allyみたいな中スペックマシンでも重量級ゲームを快適に動かせる。偽装技術様々。
もちろんフレーム補完だから少し遅延が出るし、画面の表示も厳密に見れば違和感は出る。が、競技性のない一人用ゲームで多少の遅延とか違和感があったところで別に困らない。しかもそれが中古6万円で買えてしまう。ならもうROG Allyでよくね?って話
ROG Allyでゲームを快適にプレイする設定

という感じ。一応ROG Allyで重量級ゲームを快適にプレイできる。しかも15W制限込み。
ということでここからは肝心の追い込み設定を解説していないからまとめて解説する。
全体の流れは下記。
- 各種アップデートを完了させる
- GPUメモリ割り当てを6Gに変更する
- ROG Allyを15W出力に制限する
- Lossless Scalingを導入する
- 偽装技術を有効化する
各種アップデートを完了させる
まずROG Allyで快適にゲームを動作させるために各種アップデートを隅々まで完了しておく。具体的には下記3点。
- WindowsUpdate
- ArmouryCrate SE
- My ASUS
WindowsUpdateはいつものやつ。

ArmouryCrate SEとMy ASUSはROG Ally独自のやつだけど、いずれも非常に重要だから全部忘れずに更新する。

GPU割り当てメモリを6Gに変更する
次にArmouryCrate SEのパフォーマンス設定からGPUの割り当てメモリを6ギガに変更する。

特にサイバーパンクみたいな重量級ゲームをプレイするには元の4ギガメモリは少なすぎ。6ギガに変更すると明確に動作が快適になる。
実際ベンチマーク結果も平均30fpsから平均48fpsまで大幅に向上した。

逆にWindowsパソコンとして使いたい場合は割り当てを3ギガに変更するのがおすすめ。このあたり色々と設定が必要なのはROG Allyの楽しいところでもあり、めんどくさいところでもある。
ROG Allyを15W出力に制限する

何度も書いてるけどROG Allyはフルパワーだとファンがうるさすぎる欠点を抱えるから15W出力に制限する。
Lossless Scalingを導入する

最後が偽装技術の要となるLossless Scalingを導入する。有料800円だけど買い切りだから頑張る。
で、設定すべきはこのあたり。

Lossless Scaling設定
フレーム生成
- タイプ LSFG3.1
- モード 固定値
- 倍率 2
- パフォーマンスモード オン
スケーリング
- タイプ LS1
- シャープネス 最大
- パフォーマンス オン
フレーム生成が30fpsを60fpsに偽装する設定で、スケーリングがHD解像度をフルHD解像度に偽装する設定になる。
細かい設定の話をしだすとキリがないからざっくり俺の設定だけ共有する。微調整は自分で理解しながら頑張ってほしい。
偽装技術を有効化する

Lossless Scalingの設定が完了したら、あとはゲームに対して有効化するだけ。その方法も簡単で、まずゲームをボーダレスウィンドウのHD解像度で起動する。
その状態で先ほど設定したLossless Scaling画面内のスケールを開始ボタンをクリックすればOK。

これで設定どおりのフレーム補完と高解像度化が行われる。
画面左上に動作フレームと補完後フレームが表示されていれば成功。

一応Lossless Scalingは「Ctrl」「Alt」「S」のショートカットでも開始できるから、ほぼ使わないであろうROG Allyの背面ボタンとかにショートカットを登録しておくのもおすすめ。

ROG Allyは非常に学びの多いデバイス

俺もう自分でもびっくりするくらいゲームができなくなってしまっているからこんなに設定追い込んでも意味はないんだけど、それでもゲームと関わるのはハマっていた頃のワクワクを思い出すから好き。だからこそ据え置きタイトルが手元で遊べるROG Allyにロマンを感じるというのはレビュー記事でも繰り返し記載している通り。
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このハンドヘルドマシンでどこまでできるのかを追求するのは楽しすぎた。
たった6万円で購入できるこんな小さなデバイスなのに設定をこねくり回せば重量級ゲームが快適にプレイできてしまうし、画面出力すれば立派なゲーム機になるし、なんならWindowsパソコンでもあるから俺の仕事だってこなせてしまってとにかくすごい。

いずれにせよ俺はゲームはやらないんだけど、ROG Allyを買ったからこそゲームの偽装技術を学べたし、VRAM容量の重要性を学べたということで明確に視野が広がった感覚がある。
やっぱ新しいものには手を出さないとだめだなと思うと同時に、そんなきっかけをくれたROG Allyと、その購入の起点となったノートパソコンのバッテリー故障に感謝をしたい。何事も災難にするか学びにするかは捉え方次第なんだなぁなどと思った。とまお。



