2024年9月2日にガジェマガがぶっ飛んだ。原因は俺なんだけど本当に些細なミスが2個重なったことにある。そのせいで約12時間ガジェマガが表示されない事態に陥った。
現在ガジェマガが見れなくなってます。
恐らくドメイン移管でDNSSECをオフにし忘れてたのが原因です。現在ドメイン管理会社に問い合わせており近日中の復旧を願ってます。ただでさえ高くなかった検索順位がさらに落ちる可能性がありヤバいです。
復旧したらまた連絡します。ご心配おかけします。
— トーマス@ガジェマガ (@gadgetKaeru) September 2, 2024
ということで二度と過ちを繰り返さず、俺の人生であり食い扶持であるガジェマガを失わないために何が起きたのかを備忘録としてまとめておく。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
ガジェマガを我が子に残したいが始まり
きっかけは我が子、我が家族にガジェマガを残したいと思ったことに始まる。というのもなんだかんだ俺も家族を持ったことで
「万が一今俺が死んだらやばいぞ」
と思うようになった。こんなことを考えるなんて俺も丸くなったもんだと思う。いつの間にかなんか背負ってたっぽい。ちなみに犬は死にかけながらまだ生きてる。
ただ一応ありがたいことに金はもうある。だから俺が死んでも家族が路頭に迷うことは恐らく無いんだけど、重要なのは金よりも知識なんだ。俺が稼げたのは運もあるけどなにより知識があったからに他ならない。そのコアとなる知識を俺が死んだら我が子に伝えることができない。これは不味いぞって思った。
ガジェマガは俺の人生の集大成
一方俺が幸運だったのはガジェマガを運営していたことなんだ。各所で書いている通りガジェマガは俺の人生そのもので、ガジェマガには文字通り俺の全てを詰め込んだ。魂を込めて書いた700を超える記事は比喩なく知識の宝庫で、ガジェマガを読めばどんな人の人生も好転すると信じてる。なぜなら俺が魂を込めたから(2度目)。
だから俺が死んでもガジェマガは絶対に残したい。そしてその過程でミスった。これがガジェマガが飛んだきっかけ。
ガジェマガの維持費を30年分前払いしたい
というのも俺が死んだ後もガジェマガを残すにはガジェマガ維持費の前払いが必須なんだ。なぜなら俺が死んだら銀行口座とクレジットカードは凍結されるから。
我が子が30になってもガジェマガを読める状態を保つには30年分を前払いしないといけない。
Squarespaceはドメイン使用料を先払いできない
ただ、俺が使っていたドメイン管理会社のグーグルドメインはいつの間にかSquarespaceに買収されていて、Squarespaceはドメイン管理費年額1,800円の先払いができないシステムだった。
まずい。このままだと明日俺が死んだら来年にはガジェマガも死ぬ。つまり我が子にガジェマガを残せない。それだけは避けたい。
ということでドメイン管理会社を30年分前払いできる会社に変更することにした。
ドメインは住所、サーバーは家
ところでウェブをかじってない人向けにドメインを簡単に説明するとドメインというのはURLのことなんだ。ガジェマガでいうとアドレスバーの「2week.net」がそれ。
この「2week.net」を俺は購入していて、年額1800円を払い続ける限りは永遠に俺の物。他の人は「2week.net」を使うことができない。
但しウェブサイトの運営には俺の住所となるドメイン「2week.net」だけでなく来客を持て成す家となるサーバーも必要。俺の住所(2week.net)に俺の家(サーバー)があって、そこに文章と画像が保管されているから来客がブログを閲覧できるというからくり。
ドメインの乗り換えのミスで更地を案内してしまった
そして今回俺はドメイン管理会社の変更でミスった。結果来客を更地に案内してしまったという形。
住所「2week.net」に家(サーバー)がないから何も表示されなくなってしまった。
乗り換えで重なった2つのミス
ここからは少しややこしい話になる。今回のトラブルの概要は上の図になる。まずドメイン管理会社の乗り換えにはドメイン移管の専用コード「Authコード」が必要。スマホでいうところのMNP番号だと思ってOK。
今回は旧管理会社のSquarespaceにAuthコードを発行してもらってXserverドメインに入力。これでXserverドメインへ「2week.net」管理の乗り換えを行った。電話番号そのまま携帯会社を変えたと思ってOK。
部屋番号がわからなくなっていた
問題は乗り換えた後で、上でドメインが住所でサーバーが家といったんだけど、ブログを表示するにはもう一つ必要な物がある。それが部屋番号となるネームサーバーなんだ。
このネームサーバー(部屋番号)が本来の「ns1.xserver.jp」ではなく、Squarespace独特の「ns-cloud-a1.googledomains.co」のままになっていた。
そして実はこの独自のネームサーバー(部屋番号)「ns-cloud-a1.googledomains.co」はSquarespaceのサービスに含まれる。つまりSquarespaceを解約してしまうと無効化されてしまうんだ。
結果ドメイン管理会社をXserver Domainに乗り換えることでネームサーバー(部屋番号)に誤りが発生して、サーバー(ガジェマガ本体)を参照できなくなった。
つまり住所に人が来たし(2week.net)、家もあるけど(サーバー)、どの部屋かわからない状態(ネームサーバー)に陥った。だから何も表示されなくなったという流れ。
ネームサーバーの変更がロックされていた(DNSSEC)
この状況を打開するためには早急にドメイン設定側で部屋番号となるネームサーバーを変更する必要があったんだけど、そこにロックがかけられていて身動きが取れなかったのが昨日。
なぜならSquarespaceにはご丁寧に「DNSSEC」というセキュリティシステムが実装されていたから。そして俺はそのセキュリティを乗り換え前に無効化するのを忘れた。あほすぎ。
結果ガジェマガはがちがちのセキュリティを保ったまま別の部屋番号を指名し続ける事態に陥った。インターネットむずすぎ。
そのセキュリティの解除をドメイン管理会社となるXserverドメインに依頼したのが9月2日の15時37分。解除してくれたのが同日の20時53分。俺が仮眠から覚めてネームサーバーを変更したのが翌3日の3時。
3日の朝9時には概ねガジェマガが復旧できていたという流れ。Xserverドメインの迅速な対応に感謝したい。
原因はネームサーバーの放置とDNSSEC
まとめると原因は2つ。俺がグーグルドメインに変更後も独自のグーグルクラウド独自のネームサーバー「ns-cloud-a1.googledomains.co」を放置し続けたこと(2019年9月)、そしてDNSSECを無効化しないままドメイン管理会社を乗り換えたこと(2024年9月2日)だった。
もし過去5年間のどこかでネームサーバーをXserver指定の物に変えていれば、
もしDNSSECの無効化を忘れなければ、ガジェマガが飛ぶ事態には陥らなかった。たまたま2つのミスが重なった結果飛んだ。うんこ。
とはいえ重大事故って大体どれもこんな感じだと思う。
福島第一原発も複数のミスが重なった結果があれ。どれだけ注意しても不運なミスはたまに重なる。人間である以上ミスを防ぐことはできないから常にリカバリーできる状態を保つのが重要。
その意味でガジェマガはバックアップ体制は完璧だからそれほど危機感はなかった。最悪時間をかければ1から再構築はできる予定。それでも今回は大事に至らなくてよかった。
Xserverに一本化して30年分を前払い
という感じで現在のガジェマガはドメイン管理会社もサーバー管理会社もXserverに一本化した。Xserver様様。
Xserverは流石業界最大手なだけあってよくわからない数多のサーバー管理会社の中でも超まとも。UIUXが良いしサポートも早く手厚い。なによりウェブサイトの表示速度も超早い。アダルトまたは出会い系でないブログを運営するなら脳死でXserverを選択しとけばいいと思う。なんか案件みたいになったけど案件ではない。
そして当初の目的だった30年分の先払いも完了。支払った合計金額はざっと下記。
- ドメイン代10年分 18,000円
- サーバー代30年分 356,400円
- プリペイド代 90,000円
- 計 464,400円
年1,800円のドメイン代は10年分までしか先払いできなかったから先25年分をプリペイドチャージしておいた。
464,400円でざっと35年分のブログが保証される。ブログ運営は安すぎ。
これで万が一俺が死んで銀行口座とクレジットカードが止められても先30年ガジェマガは生き続ける予定。めでたしめでたし。