米中問題で揺れるHuaweiのP30シリーズのリリースが開始されているんだけど、HuaweiのPシリーズは毎回最上位モデルのP30 Proと下位モデルのP30 liteばかりが話題になって、真ん中のP30は見向きされない傾向にある。今回のP30シリーズも同じ。
ただ、俺はP30シリーズではP30こそが最もお得な選択肢だと思っている。今回は俺がメインマシンとして使っているMate 20 Proの使用感と比較しながらHuaweiのP30がもっとも優れているであろう理由をまとめる。
P30のスペックはMate 20 Proとほぼ同じ
まず最初にスペックからなんだけど、Pシリーズは毎回一つ前に発売されたMateシリーズからスペック据え置きの流れになっていて、P30シリーズもその流れを踏襲している。CPUとかメモリは半年前に発売されたMate 20 Proと全く同じ。両機の操作感は変わらない。
P30 | Mate 20 Pro | |
ディスプレイ | 6.1(有機EL) | 6.4(有機EL) |
解像度 | 2340x1080 | 3120x1440 |
CPU | Kirin 980 | Kirin 980 |
メモリ | 6 | 6 |
ストレージ | 128 | 128 |
バッテリー | 3650 | 4200 |
防水 | IP53 | IP68 |
指紋認証 | ○ | ○ |
DSDS | ○ | ○ |
重量 | 165 | 189 |
サイズ | 71.36x149.1x7.57 | 72.3x157.8x8.6 |
カタログスペック上だとMate 20 Proの方が防水性能が高く、画面解像度が高い。画面解像度の違いはこの画面サイズだと全く気にならないから、気になるとすれば防水性能の違いになる。
Kirin980の動き含めP30の実際の動きはスペックが全く同じMate 20 Proのレビュー記事を参照してほしい。
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【Mate 20 Proレビュー】全てのスマホを過去にするカメラとスペックと価格【悪い所3つ】
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P30はイヤホンジャックを搭載
P30は最近のハイエンドスマホとしては珍しくイヤホンジャックを搭載している。多くの人がBluetoothイヤホンへの置き換えが完了していると思うから、これがどれほどのメリットになるかはわからないけど、数少ないイヤホンジャック搭載スマホとして音質に拘りたい人には嬉しいポイントだ。俺はもう有線イヤホンには戻れないから無くてもいいと思ってる。
P30の浸水NGな防水性能
P30は最近のハイエンドスマホとして防水性能が少し弱い。最もグレードの高い防水規格がIP68なのに対して、P30はIP53。IP53とIP68の大きなは違いは下記。
- IP53 雨は大丈夫
- IP68 水没しても大丈夫
防水といえば浸水を想像するのが一般的だけど、P30の防水は精々雨に耐えられるくらいで浸水には耐えられない。スペック上で防水にギリギリ対応しているだけの水準だ。
IP規格の詳細は別の記事で解説しているからそちらを確認してほしい。
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【iPhoneって防水?】スマホのIP67等の防水・防塵規格
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P30のカメラ性能はMate 20 Proを上回る
それなら肝心のカメラはどうなのかという話になるんだけど、P30のカメラ性能はMate 20 Proを上回る。
カメラのカタログスペックだけを比べるとP30はMate 20 Proと全く同じで下記。
- メインカメラ 40メガ F/1.8 光学式手ブレ補正 1/1.7センサー
- 超広角カメラ 16メガ F/2.2
- 望遠カメラ 8メガ F2.4
P30のカメラ性能はなんとセンサーサイズまで含めてMate 20 Proと全く同じ。Mate 20 ProのAIアシストが自然な発色なのに対して、P30のAIアシストは彩度が高めで好みが分かれるところだけど、スマホ最高レベルであることに違いはない。
P30はRGGBではなくRYYBセンサーを採用
唯一のカメラの違いはP30が従来まで採用されていたRGGBセンサーではなくて、RYYBセンサーを採用したこと。これまで使っていたグリーンのセンサーを黄色のセンサーに置き換えたことで、より多くの光を取り込めるようになってさらに暗所に強くなったらしい。
つまりP30はMate 20 Proよりも暗所に強い。
P30 Proの望遠レンズはやりすぎ
P30の更に上位グレードのP30 Proなら10倍の望遠レンズが手に入る。せっかくなら望遠の倍率が高い方がカメラが楽しいはずと思いがちだけど、全然そんなことはない。
Twitterを見てみても望遠レンズの作例として挙がっているのは月とか遠くのビルとか、日常的に使い道のない作例ばかり。みんな10倍に惹かれて買ったはいいものの望遠レンズを持て余している。
ちなみに公式サイトでも月の撮影を推している。なんでだよ。月の写真なんてウェブを検索すれば腐るほど出てくる。
望遠レンズは基本的に盗撮にしか使えない
10倍望遠は実際盗撮かバードウォッチングぐらいでしか活躍しない。バードウォッチングも言ってしまえば鳥の盗撮でしかない。
俺がタイのバンコクへ行ったときにMate 20 Proで多数の写真を撮影してきたんだけど、Mate 20 Proに搭載されている3倍ズームレンズですら既に使いにくい印象しかなかった。
全景を収めやすくなる広角カメラと違って望遠レンズはかなり使いにくい。ましてや10倍なんていらない。
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【Mate 20 Proカメラレビュー】機能と感想と弱点 in バンコク
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望遠レンズは暗所に弱い
Huaweiのスマホカメラは暗所に強いのが魅力の一つだけど、それはメインレンズに限った話。望遠レンズとか広角レンズのサブレンズは暗所に弱い。その辺りも含めてMate 20 Proのカメラレビュー記事で解説しているからそちらを参考にしてほしい。
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【Mate 20 Proカメラレビュー】機能と感想と弱点 in バンコク
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例えP30を購入してもP30 Proを購入しても暗所での望遠レンズは使い物にならない。常用することになるのはメインレンズと広角レンズだけど、この2つの性能はP30もP30 Proもほぼ互角。敢えてP30 Proを選ぶ必要が無い。
P30はHuawei最後のGoogleサポートスマホ
Huaweiは今米中問題で板挟みになっている辛い立場にいて、現在までの発表に依ればP30シリーズはGoogleがサポートする最後のHuaweiスマホになる予定。Googleが新しいスマホはサポートしないと宣言している以上、今後発売されるであろうMate 30シリーズからはどうなるかわからない。
つまりP30シリーズは何不自由なく使える最後のHuaweiスマホということになる可能性が高い。
Huaweiが米中問題に揺れる今こそP30シリーズがアツい理由をまとめた記事は下記。
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Googleがサポート中止を宣言した今こそHuaweiスマホが買いな理由
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P30はMate 20 Proより2万円も安い
今回Mate 20 Proと比較してP30を紹介したけど、何よりもすごいのは価格がMate 20 Proよりも2万円も安いことなんだ。
防水規格はIP68からIP53に落ちるけど、カメラの画質が良くなって値段も安くなるし、本体サイズも6.1インチで持ちやすい。
今から買うならMate 20 ProよりもP30の方がおすすめ。
Mate 20 Proが下位互換になってしまって悲しい
P30とMate 20 Proの違いを改めてまとめると下記。
- Mate 20 Proの方が解像度が高い
- Mate 20 Proの方が防水性能が高い
- P30の方がカメラの性能が高い
- P30の方が2万円も安い
P30と比較して、俺が使っているMate 20 Proが性能で上回るのは実質防水のみ。P30の方が値段が安いのに性能が同じでカメラの画質は上回る。遂にMate 20 Proの市場価値がほぼ消えてしまった。
もはやP30を差し置いてMate 20 Proを購入する理由を探すのは難しい。スマホを使っていれば遅かれ早かれ直面する事態ではあるけどMate 20 Proユーザーとしては少し悲しい。
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