Rシリーズを廃止することを発表した中国OPPOが新たなスマホブランドを華々しく発表した。ブランド名は「Reno」。最大の武器はP30 Proと並ぶ倍率の10倍ズームだ。
今回は10倍ズームのトリプルレンズを搭載した上位モデルと、デュアルレンズの下位モデルを紹介する。
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OPPO Reno上位モデルは10倍ズーム搭載
OPPO Reno最大の特徴は10倍ズーム可能なトリプルレンズを搭載していることだ。OPPO曰く、3つのレンズを組み合わせることで、どの倍率でも800万画素を維持できるハイブリッドズームらしいけど、どこまでが劣化の無い光学ズームなのかは発表されていない。
ズームの構造は多分P30 Proと同じ
恐らくP30 Proと同じ5倍光学ズーム+デジタルハイブリッドズームによる10倍という形だと思う。
ちなみにP30 Proの10倍ズームの威力がこちら。10倍望遠のヤバさを体感してほしい。
これダメだ盗撮以外使い道浮かばないのに欲しくなる。 https://t.co/5w02EgkaZb
— ガジェマガの中の人 (@gadgetKaeru) 2019年4月8日
もちろん10倍ズームなんて日常生活で必要になることは無いんだけど、無駄でも技術革新にはトキメキがある。
10倍ズームレンズの使い道
主な使い道は俺がバンコクへ行った時のMate 20 Proの3倍望遠ズームと同じで、綺麗なお姉さんの盗撮になる。
俺もこれからは盗撮を想定しながら外を歩きたい。
Mate 20 Proのカメラをレビューした記事はこちら。
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【Mate 20 Proカメラレビュー】機能と感想と弱点 in バンコク
続きを見る
ペリスコープにより超望遠を実現
一般的に光学5倍望遠を搭載するにはそれなりのレンズサイズが必要になる。例えばフルサイズ一眼レフカメラの望遠レンズはこんなに大きい。
これをスマホに収めるためにRenoはP30 Proと同じくペリスコープ機構をスマホ本体内に搭載している。
簡単に言うと潜望鏡のような構造で距離を稼ぐことで間にレンズを多数配置して光学望遠を実現している。スマホカメラの進化の勢いは留まるところを知らない。
48MP標準レンズと広角レンズも
OPPO Renoは8MPの望遠レンズ以外にも48MPの標準レンズと13MP広角レンズを備える。
Mate 20 Pro以降ハイエンドモデルは広角レンズを搭載するトリプルレンズ仕様を採用する流れになってるけど、Renoもそれを踏襲した。
OPPO Renoのスペック
OPPO Renoには10倍ズームを搭載した上位モデルと10倍ズームが無い下位モデルがある。スペックは下記。
10倍ズームあり | 10倍ズーム無し | |
ディスプレイ | 6.6(有機EL) | 6.4(有機EL) |
解像度 | 2340x1080 | 2340x1080 |
CPU | Snapdragon855 | Snapdragon710 |
メモリ | 6/8 | 6/8 |
ストレージ | 128/256 | 128/256 |
バッテリー | 4065 | 3765 |
防水 | × | × |
指紋認証 | ○ | ○ |
DSDS | ○ | ○ |
重量 | 210 | 185 |
上位モデルはSnapdragon855採用
RenoはCPUにSnapdragon855を搭載している。最新スマホだから順当な流れではあるんだけど、まだXiaomiとGalaxyシリーズにしか存在しないSnapdragon855搭載スマホに新たな仲間が加わる。
Snapdragon855のスペックは過去最強で、同スペックのXiaomi Mi 9のAntutuベンチマークのスコアは驚異の37万点。
iPhoneXSを含めても現存するCPUで最もスペックが高い。
Snapdragon855を搭載しながら5万円で購入できるコスパ最強スマホMi 9のレビュー記事はこちら。
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【Xiaomi Mi 9実機レビュー】5万円なのに10万円スペック【欠点3つ】
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下位モデルはSnapdragon710
下位モデルが搭載しているCPUはSnapdragon710。これは最新のミドルハイエンドCPUで、Antutuベンチマークのスコアは約17万点と十分高い。
Snapdragon855が37万点だから感覚が狂うけど、過去にガジェマガで計測した結果と比較すると、既にハイエンドスマホのMate9を上回ってP20に迫る。
- Mi 9 370408(Snapdragon855)
- Mate 20 Pro 276,214(Kirin980)
- nova3 208,857(Kirin970)
- P20 205,806(Kirin970)
- 約170,000(Snapdragon710)
- Mate9 148,204(Kirin960)
- Redmi Note 6 Pro 116,545(Snapdragon636)
- iPad Air 2 108,431(A8X)
- ALLDOCUBE Cube M8 103,727(Helio X27)
- Lenovo S5 77,424(Snapdragon625)
- UMIDIGI One 64,756 (Helio P23)
- GalaxyNote3 65,352(Snapdragon800)
- Moto G4 Plus 57,671(Snapdragon617)
- P20 lite 53,072(Kirin670)
スマホのCPUの進化は漫画みたいなインフレを続けてる。Snapdragon710でも十分すぎるくらい性能が高い。
フロントカメラは飛び出し式
OPPOといえばFind Xの飛び出し式カメラが有名だけど、今回もフロントカメラを飛び出し式にすることで、完全な全面ディスプレイを実現した。
飛び出し式のフロントカメラはカメラ全体が持ち上がるFind Xと違って斜めに飛び出す。
Find Xよりは耐久性が高そうではあるけど、こういうギミックは楽しい反面スマホ本体の脆さにも繋がる。カメラが飛び出している時にスマホを落とすと一発で壊れそうだから注意が必要。
有機ELパネル搭載
OPPO Renoは上位モデル、下位モデルともに有機ELパネルを搭載している。
有機ELパネルは黒を発光しないことで表現する次世代パネルで、省電力性も高い。上位モデルのみが有機ELパネルで、下位モデルは液晶パネルというのが各メーカー主流なんだけど、下位モデルにも有機ELパネルを搭載するのは良心的。
10倍ズームモデルで約7万円
驚異的なのは10倍ズームを搭載したモデルが約7万円で市場に投入されることだ。
これは中国での価格だから、日本でどのくらいになるかはまだ分からないけど、同じく10倍ズームを搭載したP30 Proが13万円だから5万円も安い。
OPPO Renoは日本での発売も約束されているから続報に期待したい。
RenoのPVが超ユニーク
最後に、OPPO RenoのPVがユニークだったから紹介したい。
We’ve filled Reno with ingenious things to elevate creative minds. #GetReadyForReno, launching this April. pic.twitter.com/QMheD09Gpt
— OPPO (@oppo) 2019年3月25日
普通のスマホ工場かと思いきや、10倍望遠レンズを押し込んで
最後にモンスターを詰め込む
Renoの10倍望遠とハイスペックの特徴をわかりやすく紹介したセンスのあるPVだった。
スマホ業界はチキンレース化してる
Snapdragon855と10倍ズームという最新スペックの詰め合わせが「たったの」7万円と感じてしまうのはスマホオタクが故かもしれないけど、今のスマホは一昔前からは考えられないほど高スペックで安くなってしまった。Mi 9のコスパにも感動したけど、OPPO Renoのコスパはそれに匹敵する。
中国で競争が激化することでスマホ市場はチキンレースの一途をたどっている。ユーザーにとってはありがたいのは間違いないんだけど、メーカーとしては旨味の少ない業界に変わりつつある。