ガジェマガでは何度か書いてるんけど、今は格安SIMの戦国時代で、100社以上の格安SIMが骨肉の争いを繰り広げている。正直格安SIMってどこを選べばいいのか全然わからないというか、そもそもどこ選んでも同じじゃないのかと思ってるんだけど、今回LIBMOさんからSIMを提供してもらって試用する機会をいただいたので、今後格安SIMへの乗り換えを検討している人のために生の感想を伝えたい。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
格安SIMの特徴
まずは格安SIMの現状を簡単に復習する。格安SIMのメリットとデメリットを再確認して欲しい。
LIBMOの回線はドコモ
多くの格安SIMはドコモの回線を間借りすることで事業運営を行っている。LIBMOも例に漏れずドコモ回線だ。
例外的にmineoとかLINEモバイルのようなau・ソフトバンクの回線を使ったサービスもあるんだけど、ほんの一部だから無視していい。
LIBMOで使えるスマホは3種類
ドコモ回線を間借りしている多くの格安SIMで使えるスマホは、「ドコモのスマホ」と「SIMフリースマホ」、「SIMロックを解除したスマホ」の3種類だ。今回紹介するLIBMOもドコモ回線を使ったサービスだから、スマホを自分で用意する場合はこの三種類のスマホのどれかを用意したい。もちろんLIBMOの契約と同時にLIBMOからスマホを安く購入することもできる。その方がお得だ。
LIBMOの安い月額料金
格安SIMの最大の魅力はドコモ、au、ソフトバンクの大手3キャリアと比べて圧倒的に料金が安いことだ。
今回紹介するLIBMOでは最安価格月額480円から利用できるプランもある。大手キャリアでは平均月額8,000円が一般的であることを考えると、格安SIMに乗り換えることで月額料金を大幅に削減できる。
LIBMO混雑時の低速通信
格安SIMはドコモから回線を間借りしている関係から、混雑時に低速になりやすい。特に格安SIMの中でもシェアの大きい会社ほどユーザー数が多く、ランチタイムと通勤時間で劇的に速度が落ちる。今回紹介するLIBMOは比較的新しい格安スマホで、まだユーザー数には余裕があるはずだから、混雑時にどれだけ快適に利用できるかにも注目したい。
LIBMOとは
そもそもLIBMOとは、TOKAIコミュニケーションズが29年2月から提供を開始した格安SIMサービスで、後発で参入した比較的新しい格安SIM会社だ。10分かけ放題やスマホセット販売での値引きなど、競合他社の強みはしっかりと抑えつつ、「かりスマ」という独自のスマホレンタルサービスを提供することでスマホ代を安く抑えられることを強みにしている。また、セット販売しているスマホの値引率も高い。現在のキャンペーンも含めそれぞれ詳細に見ていきたい。
LIBMOの料金プラン
LIBMOのプランには他社と同じようにデータ通信専用プランと、音声対応プランがある。料金プランと価格は他の格安SIM各社と比べてそれほど変わらない。音声プランを契約した場合は1年以内の解約で9,500円の違約金が発生する点も他社と同じだ。データプランの契約に違約金はないので、1ヶ月で解約してしまってもいい。
容量 | データ専用 | 音声対応 |
ライトプラン | 480円 | 1,180円 |
3GBプラン | 880円 | 1,580円 |
6GBプラン | 1,480円 | 2,180円 |
10GBプラン | 2,280円 | 2,980円 |
20GBプラン | 3,980円 | 4,680円 |
30GBプラン | 5,880円 | 6,580円 |
LIBMOのライトプラン
注目したいのはライトプランの存在で、通信速度が200kbpsである代わりに月額料金が480円ととんでもなく安い。動画やインターネットは難しい速度ではあるけど、LINEやメールだけならギリギリ使える速度なので、サブのLINEアカウント専用など、限られた用途で利用するのに最適な値段だ。最悪遅すぎたらプラン変更したら良いだけだしね。
LIBMOと他社の比較
実際に格安SIM主要各社と比較してみるとよくわかるんだけど、どこも本当に値段が変わらない。その中でもLIBMOは3GBプラン、6GBプランが比較的安い。とはいえ微々たる差だな。
LIBMOデータ通信専用プラン
LIBMO音声対応プラン
LIBMOの充実のオプションサービス
通話オプションとしては10分かけ放題を始め、1200円分の無料通話が付帯する通話パック30もある。短時間の通話って絶対にするから結局10分かけ放題には入っておいたほうがオトクなんだよね。
10分かけ放題 | 850円/月 |
通話パック30 | 880円/月 |
SMSオプション | 140円/月(送信料:3円~/通) |
データ リチャージ | 100MB:200円/回 1GB:1,000円/回 |
LIBMO端末補償 | 380円/月 |
追加SIMカード | 一枚につき120円/月 |
LIBMO端末補償
オプションの中でも気になるのがLIBMO端末補償なんだけど、LIBMOは大手キャリアより月額料金が安いのに、端末補償の内容はかなり手厚い。これはスゴイ。
補償対象は落下、動作不良、水濡れの三種類だ。
大手キャリアと違って盗難・紛失は補償対象外だけど、水没が補償対象に入るだけで随分と気が楽になる。月額380円を支払うことで、1回目は5,000円、2回目は8,000円で端末を新品交換してくれる。この価格もキャリアと同じだった。端末の故障原因のほとんどが落下であることを思うとこの補償はありがたい。
当たり前だけど補償対象端末はLIBMOの契約とセットで購入したスマホに限られる。とはいえスマホの品揃えがショボいなんてことは全然なくて、むしろ良いスマホを安い値段で提供している。
LIBMOのスマホの値段は?
取扱いスマホの値段は格安SIM主要各社で比較表も作ってみたんだけど、LIBMOはかなり頑張っていた。
ZenFone5Qが安い
特に発売したばかりのデュアルレンズカメラ搭載6インチスマホであるZenFone5Qが主要各社の中で最安値だった。
ディスプレイ | 5.5(有機EL) |
解像度 | 1920x1080 |
CPU | Snapdragon 625 |
メモリ | 4 |
ストレージ | 64 |
バッテリー | 3000 |
防水 | × |
指紋認証 | 〇 |
DSDS | ○ |
重量 | 147 |
サイズ | 74.8x154x6.85 |
ZenFone5QはミドルハイエンドCPUのSnapdragon625を搭載したスマホで、金属製のボディや望遠と広角のデュアルレンズカメラによる優れたカメラ機能など、4万円以下で購入できるとは思えない高性能スマホだ。
P20 liteも
ディスプレイ | 5.84 |
解像度 | 2260x1080 |
CPU | Huawei Kirin 659 |
メモリ | 4 |
ストレージ | 32 |
バッテリー | 3000 |
防水 | × |
指紋認証 | ○ |
DSDS | × |
重量 | 145 |
サイズ | 71.2x148.6x7.4 |
今回試供品として提供してもらったけど、P20 liteも完成度が高いスマホだ。iPhoneXと同じ形状のノッチディスプレイを搭載しており、端末サイズの割に画面が大きい。背面のデュアルレンズカメラは片方がモノクロで片方がカラーだ。この2つで撮影した画像を合成することでより精細な写真を生成している。P20 liteはカメラにも性能にも大画面にも拘りたい人のわがままを全て叶えるハイコスパスマホだ。
LIBMOの通信速度は?
格安SIMを契約する上での懸念点といえばここなんだけど、結論からいうと、他社格安SIMと比較してLIBMOはかなり早い。正直俺も安心した。計測はLIBMOから借りたP20 liteを使った。使用アプリは速度計測ではおなじみの「RBB SPEED TEST」を利用した。計測は平日の人が多い渋谷区で1時間ごとに行った。
朝の6時から夜の23時まで下りと上りの速度を検証したんだけど、結果はこの通り。単位はMbps。
上り速度は通信においてあまり重要じゃないから無視するとして、あらゆるデータのダウンロードに影響する下り速度に着目して欲しい。早い。早すぎる。まてまてと。格安SIMといえば10Mbpsも速度が出ないものなのに笑っちまうくらい早かった。
他社の通信速度は?
参考までにモバレコさんに掲載してあった主要各社の通信速度を見てみる(引用:モバレコ)
どの時間帯も10Mbpsも速度が出ていない。LIBMOは格安SIMの中ではダントツで早かった。
通信速度は昼時だけ遅いけど
唯一気になるのはランチ休憩で通信が混雑するお昼時の下り0.73Mbpsなんだけど、試しにYoutubeを再生してみたら普通に見れた。
これならなんの不満もない。速度の悩みが無い格安SIMが破格で使えるのは嬉しい。
LIBMOの「かりスマ」はイマイチ
LIBMOは他社にない特徴として「かりスマ」サービスがある。これはスマホを購入するのではなく、有料でレンタルするプランだ。
レンタルすることで、端末代金を2年間分割で支払う必要が無くなるから縛られないのがメリットなんだけど、約5年前に発売されたiPhone6の16ギガが月々1500円、64ギガが月々1700円という価格は高い。しかもラインナップがiPhone6の16ギガと64ギガの2機種だけで選択肢がない。端末代金に縛られない「かりスマ」というコンセプトは良いので、今後のラインナップの拡充を期待したい。
LIBMOのキャンペーン
ここまで紹介してきたLIBMOだけど、現在夏特キャンペーンを行っている。
9月2日までの音声プランを申し込んだ場合月額料金が一年間毎月450円割り引かれる。いずれにせよ音声プランであれば一年間契約しないと違約金が発生するから1年間割り引いてくれるのは嬉しい。
毎月450円割り引かれることによって各プランの料金はここまで安くなる。LIBMOであれば通信速度が早いので大容量プランに申し込んでも十分恩恵を享受できる。一年間値引かれるのであれば大手3キャリアから大容量プランに乗り換えても良いかもしれない。
まとめ
LIBMOは格安SIMにありがちな混雑時の遅い通信速度とはほぼ無縁で、今のところは格安SIMというよりは3大キャリアとほぼ同じ感覚で通信できるSIMだった。今後LIBMOのユーザーの増加などによって通信速度が低下する可能性はあるものの、まだまだ他の格安SIMと比べると早い。格安SIMの状況は将来的には改善されるとしても時間がかかるので、現在格安SIMを利用していて通信速度に悩んでいる人は、LIBMOに乗り換えることで改善が期待できる。